藤木稟のレビュー一覧
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相変わらず面白いシリーズだけれど、今回は平賀とロベルトのふたりが、なんと豪華客船でクルーズするはめになるという仕掛け。
当然、楽しかるべきクルーズの間にとんでもない事件が起こるのだけれども、その事件に深くかかわるのがハイチのヴードゥなのだ。
但し、ヴードゥどっぷりというより、ハイチの歴史や政治的状況を背景としたミステリであるので、日本人には馴染みがないハイチの状況に関する説明がいささか長いのは、退屈な人には退屈かも。
あと、今回は複数回にわたり、特定のシーンに行われる祈祷の全文が載せられている。
これも、一度ならともかく、いかがなものかなと思った。 -
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読書録「バチカン奇跡調査官独房の探偵」4
著者 藤木稟
出版 角川ホラー文庫
p43より引用
“ 人は良いことをしていても不幸になり、
良いことをしていても死ぬのだ。”
目次から抜粋引用
“シンフォニア 天使の囁き
ペテロの椅子、天国の鍵
魔女のスープ
独房の探偵”
天才神父二人組を主人公とした、長編ミス
テリー小説シリーズの、脇を固める登場人物
たちのエピソードを描いた短編集。全4編。
失踪した友人が最後に残した、ゲームの一
手について考え込んでいた主人公・平賀。
珍しくかかってきた電話からの報告は、あま
り喜ばしいものではなく…。(シンフォニア
天使の囁き)
上記の引用は、主人公・平賀の弟・亮太の
気持ち。そこまでの生き方がどの様なもので
あろうとも、死ぬことは皆同じようにやって
来ます。しかし、死ぬ時にどの様な思い出死
ぬかは、その人の生き方に大きく左右される
でしょう。
人気シリーズを彩る人物達を深く知ること
で、より一層物語を楽しめるようになるので
はないでしょうか。
特に、表題作のローレンは、今後も重要な役
割を果たすことになりそうに思っています。
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読書録「バチカン奇跡調査官悪魔達の宴」4
著者 藤木稟
出版 角川ホラー文庫
p233より引用
“数字は嘘を吐きませんが、観測者である人
間の認知には限界がありますし、思い込みに
よって観測結果がねじ曲げられることさえあ
る”
目次から抜粋引用
“エクソシスト達の受難
受肉した悪魔
謝肉祭の夜
魔術結社と灰色の水曜日
崩壊のSIGNAL”
天才神父二人組を主人公とした、長編ミス
テリー小説。人気シリーズ第12弾。
ドイツ・ニュルンベルクの教会の司祭の元
に市長が相談に訪れた。普段の様子と違い、
疲れた顔で司祭に内密に打ち明けた相談とは
…。
上記の引用は、化学分析班のシン博士の一
言。数学者とのことなので、らしい意見とし
てこう書かれているのでしょうか?
数字と式を使って出す答えは嘘ではないで
しょうが、正直な数字を扱っている人が、一
体世の中にどのくらいいるかというところが
気になります。
物語序盤に、エクソシストとしてロベルト
が奮闘します。ゲーム好きなら、エクソシス
トと言えばプレザンスといったところでしょ
うか。私はウォーロックにしてしまいました。
暴言を吐いたり緑の液を吐いたりと、悪魔
に憑かれた人間の様子は、映画「エクソシス
ト」の影響が今でも強く表れています。
それだけ映画の印象が強いのでしょう。
最終的に、科学的な解釈が可能な所が、
このシリーズの面白さを引き立てているとこ
ろです。ただ、科学的に想像が出来るという
ことは、現実にも再現できる可能性が極めて
高いでしょうから、ほんとうの意味でホラー
ですね。
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読書録「バチカン奇跡調査官原罪無き使徒達」4
著者 藤木稟
出版 角川ホラー文庫
p129より引用
“「大自然の前には、人類は為す術もない訳
だ」”
目次から抜粋引用
“東方の奇跡の地へ
奇跡の島で囁かれる怪談
天草四郎とキリシタンの遺物
重なり合う世界 裏神事
舞い落ちる雪と隠れ里の真実”
天才神父二人組を主人公とした、ミステ
リー長編小説。
若い海洋冒険家が航海中に、突然の台風に
巻き込まれた。船は沈み、頭に傷を負い、海
に漂う彼が詩を思い、神に祈ったその時、目
に映ったものは…。
上記の引用は、奇跡調査任務中、自然現象
を検討中に主人公の一人・ロベルトの発した
一言。どんなに便利な世の中になったとして
も、自然災害から完全に縁が切れることはな
いでしょう。日本ほど、この事を思わずにい
られない国は無いのではないでしょうか。
地震や台風の被害が全く無かった年なんて、
思い出すことが出来ません。
少しでも災害が起こらないように、空に向
かって祈るばかりです。
今回の舞台は日本です。キリスト教徒はそ
れ程多くはないようですが、関わりが少ない
と言うわけではないみたいです。
日本の他の地域には、キリストの墓などの伝
説もあるので、再び舞台になるかもしれませ
ん。
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ネタバレシリーズ2冊目の短篇集。
1話目は平賀の弟・良太、2話目はサウロ大司教と法王、4話目はローレンと、4篇中、3篇は主人公コンビ以外が主役の話でした。
1、2話はシリーズ全体を通しての謎に関わる話で、3、4話はミステリー要素高めの完全なるスピンオフといった印象です。といっても、1、2話も絶対に読まなければならないというほどストーリー的に重要な話ではありません。勿論、今までのシリーズを読んでいる読者には楽しめる内容だと思います。3話目はいつもの奇跡調査のテイストに近くややコミカルな話で、4話目は表題作のタイトルからもわかるように、安楽椅子探偵の本格ミステリーです。なかなか読み応えがありました。
個人的には、長篇よりも短篇の方が冗長さがなくて面白いような気がしているので、3冊目の短篇集の刊行も期待したいところです。
追記:1話目は、イタリアに詳しい方と、「ジョジョの奇妙な冒険Parte5 黄金の風」を読んだ事のある方は、図らずしも物語のオチを察してしまうものがあるかもしれません。 -
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読書録「バチカン奇跡調査官血と薔薇と十字架」4
著者 藤木稟
出版 角川書店
p151より引用
“ 一応のところ、現代の生物学では、代謝
に代表される、自己の維持、増殖、自己と外
界との隔離など、さまざまな現象の連続性を
もって生命とする場合が多い。
しかし実のところ、これらの定義を崩すよ
うな、死とも生とも判断できない、物質とも
生物とも言えぬような中間のものも存在して
いるのが現実なのである。”
目次から抜粋引用
“嵐の夜の悪夢
吸血鬼の証人たち
貴人の到来
異世界の杯
蘇った乙女”
天才神父コンビを主人公とした、長編ミス
テリー小説。
英国である奇跡調査に携わった、主人公・
平賀とロベルト。バチカンへの帰り道に、空
港へ向かう途中で車が嵐に巻き込まれ…。
上記の引用は、心霊学者と主人公・平賀と
の生命についてのやりとりでの中の一節。
生きているのか死んでいるのかわからない、
なんとも不思議な状態の物もあるものですね。
そのものずばり、「生物と無生物のあいだ」
という福岡伸一氏の著作があったような気が
します。
今回のテーマは不死の王、吸血鬼と、オカ
ルトとホラーの王道中の王道となっています。
ホラーに興味の少ない人でも、吸血鬼につい
てなら知っていることも多いでしょうから、
面白く読める一冊ではないかと思います。
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読書録「バチカン奇跡調査官天使と悪魔のゲーム」4
著者 藤木稟
出版 角川書店
p45より引用
“僕の実際の人生は短いだろうけれど、読ん
だ本の量のことを考えると、人よりも沢山、
生きたことになるかもしれない」”
目次から抜粋引用
“日だまりのある所
天使と悪魔のゲーム
サウロ、闇を祓う手
ファンダンゴ”
天才神父二人組を主人公とした、ミステ
リー長編小説の、主な登場人物の過去につい
ての短編集。全四編。シリーズ第7弾。
バチカンで奇跡調査に携わる主人公・ロベ
ルト、穏やかな春の休日に彼が向かったのは
…。(日だまりのある所)
上記の引用は、子供時代のロベルトの友人
の一言。
本の中に記された多くの経験を、自分の人生
に上手く活かすことが出来れば、前を向いて
進めるのかもしれませんね。
しかし、本を読んだからといって、何もかも
うまくいくわけではないでしょうから、しっ
かりと現実と照らしあわせて活用出来れば良
いなと思います。
ここまでのシリーズの中心人物について、
より深く感情移入して楽しめるようになるた
めには、読んでおいたほうがいいのではない
でしょうか。
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読書録「バチカン奇跡調査官終末の聖母」4
著者 藤木稟
出版 角川書店
p128より引用
“ あらゆることに対して、可能不可能とい
う意識の壁を設けない。
分ることから、こつこつとやっていく。
大切なのは、そういう地道な心がけである。
”
目次から抜粋引用
“黒い聖母の奇跡
聖母達の黙秘
髑髏は語り始める
アステカの冥府
邪神復活”
天才神父二人組を主人公とした、ミステ
リー長編小説。シリーズ第8弾。
世界最小でありながら世界に多大なる影響
力をもつ独立国家・バチカン市国。そのバチ
カンの長であるローマ法王が例外的な辞任を
することになり、次の法王が決まるまでの代
行を勤めることとなったのは…。
上記の引用は、主人公の一人・平賀神父の
科学的な姿勢についての一節。
決して憶測で物を捉えるのではなく、冷静に
目の前の事実を積み重ねることで、少しずつ
前に進んでいくのが大切なようです。
今回の舞台はメキシコ、世界で二番目にカ
ソリックが多いとのことです。それ程カソ
リックが多い国であるにもかかわらず、よく
耳にする情報は、麻薬とかギャングとかの話
がとても多いように思います。
まあ、入ってくる情報が偏っているだけかも
しれませんが、旅行に行かれるのであれば、
事前に行って大丈夫なところかどうか調べた
ほうがいいでしょうね。
だんだんボリュームアップしているようで、
今巻は500ページオーバーです。しっかりと
時間の取れる時に、じっくりと楽しみたい一
冊ではないでしょうか。
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Posted by ブクログ
読書録「バチカン奇跡調査官ラプラスの悪魔」4
著者 藤木稟
出版 角川書店
p166より引用
“ だが美食家のロベルトにとって、アメリ
カ料理は恐怖の対象だ。
例えば、ほうれん草のクリーム煮。
煮過ぎて黒茶色に変色した缶詰ほうれん草
を、さらにミルクとチーズでどろりと煮込み、
平皿の上にべったりと投げつけたような料理
で、にょろにょろとした歯ごたえが印象的だ。
”
目次から抜粋引用
“星条旗とペテロの鍵
人体消失
そして奇跡調査が始まる
二つの頭の蛇は卑湿地に棲む
ラプラスの悪魔”
天才神父二人組を主人公とした、ミステ
リー長編小説。シリーズ第6弾。
次期大統領候補が教会での演説に備えた儀
式の最中、聴衆の目の前で突然死亡した。
FBIのビル・サスキンス捜査官が原因究明に
駆り出されることとなったのだが…。
上記の引用は、サスキンス捜査官の実家に
泊まることになった主人公の一人・ロベルト
の食事に対する気持ち。
字面を追っているだけで、食欲が減退しそう
な食べ物ですね…。歯ごたえがにょろにょろ
とは、ドジョウや白魚を踊り食いしたら、体
験できるのでしょうか?食材が身近なものな
ので、自分で作ってみて試すこともできるで
しょうが、私はしません。
オカルトと科学が上手く組み合わさった、
傑作シリーズだと思います。400ページ
ちょっとと、結構ボリュームがありますので、
ゆっくりと楽しめるのではないでしょうか。
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