須賀しのぶのレビュー一覧
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Posted by ブクログ
社会人野球クラブチームを舞台にした、選手やスタッフ、監督たちのまっすぐな想いが心地よい「イイ大人の」青春小説。爽やかででもそれだけでない苦さも含まれた、深みある物語です。
そして読み終わったあとには、この表紙の装丁のように、青空へ今一度駆けていこう、たたかっていこうというような、前向きな気持ちをもたらしてくれました。
みんなそれなりに挫折したり歯がゆい思いを抱えたりしている人生経験蓄えた大人だからこその、「それでも頑張ろう」と結論を出せる純粋さは、もちろん「現実そんなに甘くはないよ」と捉えられるところもあるかもしれません。
けれどあくまで(おそらく意図的に)肯定的なスタンスで貫いている描き -
Posted by ブクログ
色々なことを感じながら読んだ。
第二次大戦前後のドイツを舞台に、修道士と、ナチス組織の隊員となった2人の幼馴染の半生が描かれる。
様々な要素が複雑に絡み合って、単純に何が善で正義で、何が悪で罪なのかを判断できる状況では全くない。この時代に生きた人たちは、迷い、翻弄され、傷つきながら、必死に生きようとしていたのだなと改めて思ったし、「その後」を生きる私達は、2度と自らこんな状況下で生きなければならないような事態に陥らないようにしなければと強く感じた。
神は耐えられる試練しか与えないというけれど、当時の人々や主人公2人に与えられた試練の重さ、背負わされたものの過酷さに、胸が詰まった。正直、アルベル -