須賀しのぶのレビュー一覧

  • 帝国の娘 下

    Posted by ブクログ

    大帝国ルトヴィアの皇位継承をめぐって皇子たちを中心に起こる様々な出来事、謀略、葛藤、愛情。作者名と帝国の娘というタイトルだけで手に入れたら、何と大河少女小説、しかし後半のストーリー展開はそれなりに面白かった。ここから続く大河ドラマで、主人公も作家も成長していくのだろうが、それに付き合っていくほどの魅力は感じず。

    0
    2020年11月29日
  • 神の棘II

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    須賀しのぶ先生の本を手にするのは流血女神伝以来。
    読み応えのあるものを書く作家だったと記憶していたが、
    期待通りで大変満足でした。

    解説によれば、2010年に刊行されたものに大幅な改定を加えたのがこの文庫版であるとのこと。
    文庫版はマティアスの視点で書かれていますが、
    2010年版の方はアルベルト視点だというので、次はそちらを読みます。

    というのも、
    アルベルトの行動原理がいまだに理解できず……
    マティアスへの憧れがあったのだとはなんとなくわかりますが、
    それがどうしてああいった生き方になるのか。

    2010年版で答えが見つかることを願って

    0
    2020年11月29日
  • 夏の祈りは(新潮文庫)

    Posted by ブクログ

    とある公立高校の伝統ある野球部を舞台として何世代にも渡り歴史を積み重ねていく。
    章ごとにに異なる世代のチームが主人公となるが、次の章に移ってもOBとして先輩、コーチ、プロ選手などで登場する。
    青春時代を描く作品は多くあるが、1つの舞台で世代を繋いでいくストーリーは新鮮であった。

    部活に限らず、学校、会社、その他多くの集まり、組織では先人達の想いと歴史があり、その事を日々の生活で少しでも考えることができれば今所属している場所の見方や感じ方が変わるかもしれない。

    0
    2020年11月24日
  • エースナンバー 雲は湧き、光あふれて

    Posted by ブクログ

    青春ストーリーですが、珍しい構成です。
    希望が湧いてくる終わり方。結果が出ることだけが結末じゃないな。爽やかな気分になれました。
    読み終わってから「続編」だったことに気づきました。前編も読みます。

    0
    2020年11月08日
  • 帝冠の恋

    Posted by ブクログ

    舞台「エリザベート」を観たことがあるからだろうが、一つのミュージカルを観たような満足感があった。
    いい本だった。

    0
    2020年10月23日
  • 夏空白花

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    最近、全然見なくなった甲子園ですが、今年は中止だったので、読むのにちょうどよい機会だったなと思いました。だから、発行されたのかな。
    戦後、どのようにして野球が再開されたかについて、こんなドラマチックな経緯があったなんて、考えてもみなかったです。戦後1年で大会が始まったのも知らなかったし。昔は、同じスポーツなのに、野球ばっかり表立ってて、他の競技がないがしろにされている気分でしたが、こういういきさつもあるからなんだなーと、ちょっと納得しました。

    0
    2020年09月05日
  • 芙蓉千里

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    シリーズ1~4巻全てを読んでの感想。相変わらずこの作者の書く女性像は格好良い。波乱万丈で、時代的背景も含めて壮大な物語だが、ちょくちょく乙女心を刺激する面白さもある。フミは誰と一緒になるのか、と気になっていたがそこは須賀さん。そんな単純な話ではなかった。え、そうなるの!?と思いつつ1巻のシーンを思い出すと感慨深くなったり。

    0
    2020年07月26日
  • 夏空白花

    Posted by ブクログ

    終戦の重苦しい雰囲気から始まり、鬱々とした気分で読み始めたが、スミスら米軍と関わり始めた辺りから面白くなってきた。特に面白かったのが日本とアメリカの野球の価値観の違いが次第に露になるところ。日本の甲子園にかける熱量は確かにアメリカには理解しがたいのかも。ただ、観客側の残酷さというか身勝手さは現代に通じるところもあるのかな。その辺のもやもやを残しつつ、単純な感動で終わらせないところが良いと思う。とは言え、最後の場面は間違いなく胸が一杯になった。

    0
    2020年07月26日
  • また、桜の国で

    Posted by ブクログ

    面白かった。第二次世界大戦の狂気を改めて感じるのと合わせて、正道を貫く日本人の心意気は大変心に染みた。歴史は繰り返すというが、またこの様な悲劇が起こるのだろうか?このような良書がその抑制の一つの力になることを願いたい。

    0
    2020年07月18日
  • 芙蓉千里

    Posted by ブクログ


    芸妓とか遊郭とか聞いたことはあっても、実際その中がどうなってるのか知らなかったから女郎たちのあまりの人権のなさにびっくり。

    続きも読みたい。

    0
    2020年07月03日
  • また、桜の国で

    Posted by ブクログ

    高校生直木賞受賞(2017)の本作。
    NHK オーディオドラマにもなったらしい。
    聞き逃してしまったけれど。。。
    たしかに演劇やラジオドラマになりそうな物語だと思う。

    日本人だけれども、白系ロシア人の父を持つ棚倉慎。
    シベリアで生まれアメリカで育ったポーランド人レイ。
    ポーランド生まれのユダヤ系カメラマンヤン。

    慎が囮になって、
    ドイツ兵の前に出ていく最後のシーンは圧巻だった。

    実際、一日本人がここまでできるかどうかは別として、
    第二次世界大戦におけるポーランドの立ち位置、
    祖国を愛するレジスタンスの戦いは、
    胸に残る筆致だった。

    戦争や戦災は、ドラマではない。
    小説なのだから、記録小

    0
    2020年06月12日
  • ゲームセットにはまだ早い

    Posted by ブクログ

    新潟県の過疎の街にある野球クラブチームに、夢を捨てきれない人々がいる。社会のはみ出し者の彼らは、人生の逆転ホームランを放つことができるのか。カッコ悪いけど愛おしい大人たちの感動物語。
    人生は挫折の繰り返しである。でも、そこから這い上がることで人は強くなり、夢をつかむことができる。三香田ヴィクトリーの人々の挫けない心が胸を打つ。

    0
    2020年04月13日
  • 雲は湧き、光あふれて

    Posted by ブクログ

    高校野球を題材にした短編3篇。代打でしか試合に出られない益岡、その後を補う須藤を描いた「ピンチランナー」は刹那的だが、心情をストレートに表現していて好感が持てる。記者目線で描く「甲子園への道」もいい。表題作は反戦を絡めた著者のメッセージのある内容である。好みが分かれるところだとは思うが、「甲子園の道」に登場する月谷にフォーカスしちゃうかな。明らかに扱い違うし...。続編を即、手に取ることになるだろう。

    0
    2020年02月10日
  • また、桜の国で

    Posted by ブクログ

    コバルト文庫で売れていた作家がこういう作品を書くとは思ってもいなかったので、出版時に読んでなかったけど、よかった。第二次世界大戦中のヨーロッパの外交官たちの活動とかワルシャワ蜂起のことなどがわかり、興味がわきました。もちろんフィクションですが、大きな動きは史実に基づいているのて、ポーランドは今どうなっているのかな、とか考えました。主人公の棚倉慎とシベリヤからやってきた孤児との交流や慎の外見と中身のギャップなど、構成が上手いと思いました。第二次世界大戦くらいからの世界史を勉強したいなぁ。

    0
    2020年01月04日
  • エースナンバー 雲は湧き、光あふれて

    Posted by ブクログ

    どうやら今作から、前作の中の短編集『甲子園の道』に出てくる、弱小三ツ木高校がメインになったようだ。監督目線・記者目線・生徒目線で綴られる、大変爽やかなストーリー。まさにえぇ話だが、個人的には前作『雲は湧き、光あふれて』のテイストに大きく心揺さぶられたので、その視点からだと若干物足りない。しかし青春である。熱闘甲子園のようである。これを読んで以前からの『生まれ変わったら高校球児になる』という願望がますます強まった。

    0
    2019年11月27日
  • 夏は終わらない 雲は湧き、光あふれて

    Posted by ブクログ

    三ツ木高校、甲子園を目指すもいよいよクライマックス。宿敵・東明高校との対決。ベタですね。でもこれでいいんです。部員、マネージャー、監督..本当に成長した。第1巻ではしゃらくさいと思っていたエース月谷君も、ええ子やったんやね。本当に試合を見ているような、彼らのドラマを追えてよかった。感無量。三ツ木高校の夏はまだ終わらなーい!私の『生まれ変わったら高校球児になる』という願望も確信に変わった。

    0
    2019年11月25日
  • ブルー・ブラッド 虚無編(下)

    Posted by ブクログ

    上巻から時間が過ぎて

    それぞれが大人になって。

    立場も違う今、友情にもにた復讐のために暗躍するヴィクトール。

    ますます力をつけていくユージィンだけれど、
    晩年がなんだか痛ましい

    けれど、それでも自分の道を進んでいく姿は
    ある種尊敬の念をいだかせる

    0
    2019年10月18日
  • ブルー・ブラッド 虚無編(上)

    Posted by ブクログ

    何年ぶりかに読んだけど、
    やっぱり面白い〜!

    策略につぐ策略、
    若かりし日の友情がキラキラとしていて読み応えあり!

    0
    2019年10月18日
  • 夏空白花

    Posted by ブクログ

    面白かった。

    日本の夏といえば、甲子園。
    終戦直後の日本で、高校野球復活のために奮闘した新聞記者の姿を描いた小説。

    タイトルは「なつぞらはっか」と読む。
    夏空に白球が飛んでいく様を喩えたのか、と思ったら違う。夏空の下、グラウンドを走り回る白いユニホーム姿の選手のを譬えたのだという。

    敗戦の1年後に、焼け野原の中で、主要な球場を接収された中で、高校野球の全国大会が開催されたなんて、よく考えれば奇跡だ。そんな奇跡が目の前で繰り広げられれば、選手たちはまさしく希望の真っ白な花のように、観客の目には映っただろう。

    なぜ、日本において、こんなに野球が他のスポーツに比べて特別扱いされているのか?ま

    0
    2019年08月30日
  • 夏の祈りは(新潮文庫)

    Posted by ブクログ

    最初はあだち充の漫画みたいと思ってよんでいたが、球児たちの夢が、時代を越えて紡いでゆき形作られてゆく過程に爽やかな感動を感じた。
    主役の高校のライバル校の溝口高校のモデルは、私の出身校らしい。はるか昔、甲子園の準決勝を見に行った記憶が蘇ってきた。

    0
    2019年08月04日