須賀しのぶのレビュー一覧
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Posted by ブクログ
高校生直木賞受賞(2017)の本作。
NHK オーディオドラマにもなったらしい。
聞き逃してしまったけれど。。。
たしかに演劇やラジオドラマになりそうな物語だと思う。
日本人だけれども、白系ロシア人の父を持つ棚倉慎。
シベリアで生まれアメリカで育ったポーランド人レイ。
ポーランド生まれのユダヤ系カメラマンヤン。
慎が囮になって、
ドイツ兵の前に出ていく最後のシーンは圧巻だった。
実際、一日本人がここまでできるかどうかは別として、
第二次世界大戦におけるポーランドの立ち位置、
祖国を愛するレジスタンスの戦いは、
胸に残る筆致だった。
戦争や戦災は、ドラマではない。
小説なのだから、記録小 -
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Posted by ブクログ
面白かった。
日本の夏といえば、甲子園。
終戦直後の日本で、高校野球復活のために奮闘した新聞記者の姿を描いた小説。
タイトルは「なつぞらはっか」と読む。
夏空に白球が飛んでいく様を喩えたのか、と思ったら違う。夏空の下、グラウンドを走り回る白いユニホーム姿の選手のを譬えたのだという。
敗戦の1年後に、焼け野原の中で、主要な球場を接収された中で、高校野球の全国大会が開催されたなんて、よく考えれば奇跡だ。そんな奇跡が目の前で繰り広げられれば、選手たちはまさしく希望の真っ白な花のように、観客の目には映っただろう。
なぜ、日本において、こんなに野球が他のスポーツに比べて特別扱いされているのか?ま -
Posted by ブクログ
初めて読む作家さん。
以前、某公共放送の歴史番組で、終戦わずか一年後に開かれた高校野球(当時は中等学校)の大会について視聴して驚いたことがあったが、この作品はその史実をさらに深掘りしてあって興味深く読んだ。
主人公が夏の甲子園大会の主催者である朝日新聞の記者でありかつて甲子園でプレーした球児であるものの甲子園で苦い思いを残したままというキャラクターならではの視点、そしてGHQ側、つまりアメリカ側から見る日本の「野球」とアメリカの「ベースボール」との違い、更には戦時中難しい立場で生きてきた日系人、更には当時すでに甲子園があこがれであり目標でもあった球児たちや球児たちを取り巻く大人たち、それぞれの -
Posted by ブクログ
現代の高校球児、その時代は中等学校の球児だった朝日新聞の記者が、終戦直後に高校野球を再開させようと奮闘する。
史実にもとずくフィクションは大好物です。
初めは読みにくく、気づけば流し読みとなっていて、もしかして合わないかも?と残念に思っていましたが、ジョーの秘密に到り、ビビビと来てしまい、改めて初めから読み直しました。
高校野球再開に奔走する神住の熱意が今ひとつつかみにくい感じでしたが、この時代にあれだけの行動力は熱意なくてはできないことかと、後に読み込みきれていなかったことに反省しました。
高校野球、六大学野球、プロ野球の当時の立ち位置が、今とは少し違うようでとても興味深かったです。