須賀しのぶのレビュー一覧
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Posted by ブクログ
戦前を造船の町浦賀で過ごしたい主人公。父がドック勤務だったこともあり軍艦乗務に憧れるが、あるきっかけで海軍兵学校へ入学し、海軍士官として第二次世界大戦を乗り越えて行く。
親の教えや自分のルーツを軸に据え、周囲の大きな流れに飲まれることなく自分が正しいと思ったことを静かに遂行していく。
戦前戦中を生きた若者たちを緻密に描く。
命懸けで国を守ることが当たり前と思っている若者たちがたくさんいた時代。若者たちの尊い気持ちが異常な状況に利用された、そんなテーマで戦争を描いているように思える。若者たちの視点で描かれているので、大本営などの様子は出てこないが、現場に出てこない人たちに翻弄されていることに憤 -
無料版購入済み
理不尽極まりない王道
「王族絡みの強制身代わり命令」となれば
主人公にとっては理不尽極まりないのが王道
試し読みなので途中まででしたが
良い作品でした -
Posted by ブクログ
読んでて苦しくなるけど、ちゃんと知っておかないと
いけない話でもあったよ。
舞台は基本的にポーランド。
第二次世界大戦のヨーロッパ地域の話。
ロシアと日本のダブルである、慎(マコト)が主人公。
幼い頃から、自分の外見から日本人に見られなくて、
自分のアイデンティティーを見失いもしながら、
ワルシャワの地で日本人としての自分を見つけていく。
正直、戦争って日本の視点でしか知らなかったけど、
他の地域からもいろいろな戦争があることが
改めてわかったよ。
終戦記念日の前に読むことができてよかった。
知れてよかった。
それぐらいに、読んでて辛くなる場面も多かった。
桜の国で3人が会えることを、本 -
Posted by ブクログ
ポーランドでの第二次大戦の様子を描いた作品。ポーランドを描いた作品って、これまであまり目にしたことがありません。非常に興味深いです。
“第二次大戦”、“ポーランド”と言えば、ゲットーとか、ワルシャワ蜂起とか、いろいろ思い浮かびます。ゲットーに関しては、間接的な表現ですが、描かれていました。ワルシャワ蜂起は、この作品のクライマックスになっています。
とはいえ、一番興味深いのは、日本とポーランドの関係ですね。ナチスと同盟を結びながらも、ポーランドを支えようとしたり、ユダヤ人を保護したりしていて、なかなか面白いです。
結末は・・・やっぱりそうなるんですね。 -
Posted by ブクログ
須賀しのぶさん2冊目
「革命前夜」がなかなか面白かったのでこの勢いで…
舞台はポーランド
ポーランドについて知識がまるでない!
ショパン、アウシュヴィッツ収容所…ほかに全く思いつかない
物語の中にも出てくるが歴史的に非常に翻弄された国であった
他国にさんざん分断、支配され120年以上に渡り地図上から国名が消える
地図を見れば一目瞭然、確かに他国から狙われる要素満載の国であり、ドイツとソ連に隣接していたことがまさに不運である
おまけに平原で他国からの侵攻を止めるような自然の防波堤になるものがない
また日本とのかかわりであるが、
祖国の独立戦争と内乱で両親を失いシベリアへ追いやられたポーラン