あらすじ
さらわれた最愛の息子アフレイムを救おうと、カリエはすべてを捨ててザカールへと向かった。だが、彼女を待ち受けていたのは、現長老であるリウジールの悪しき野望だった。彼女を守るはずのラクリゼも死んだと告げられ、屈辱的な仕打ちの数々に絶望の極限へと追い込まれるカリエ。一方、エドとサルベーンはカリエを追いかけてザカールへ乗り込むため、海賊トルハーンの協力をとりつけるが……。
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Posted by ブクログ
これだけカリエの華々しく輝かしい未来を予感させといてそれを取り上げるってマジですか……しかもあくまでカリエ自身の選択……つ、つらい……
だってこれ、あのまま順当にいけばカリエはヨギナの女性総督として輝かしい成功を収め、子どもからも民からも愛され、自分が幸福になるだけでなく民も故郷も潤しただろうはずなのに……
仮にお腹の中の子を見捨てたとて、我が子を浚い己を凌辱した憎い男の種、誰も責めないだろうに……
でも母たちの想いを見つめ(カリエ自身は知らないけれど)、ラクリゼの選択を踏まえた上で、己に宿った子を殺せないのがカリエなんだなぁ……
ちょっと意外だったのが、バルアンさんカリエのことちゃんと伴侶として信頼して想っていたんですね。いや、本心はどうあれもっとドライに振る舞うし実際とっとと忘れるだろうなと思ってたから嬉しいっちゃ嬉しい、んだけ、ど。
その結果、カリエは当初の目標だったバルアンの祖国侵攻を抑えるどころか、その火種になってしまったわけで。でもカリエが我が子を見捨てられないのは当然で。う、運命……
残るは1エピソード。どう畳まれるのか放心しつつ楽しみにしています。
Posted by ブクログ
神さんが絡んでくる話は,禍々しく無慈悲で奥深い.ザカールの崩壊をカリエの何かが導いたのか,最後は登場人物総出演の怒涛の展開.エドとサルベーン,グッと男を上げました.
Posted by ブクログ
再読。全3巻。
エド活躍!なザカレア編。
にしても、最後のバルアンの条件がやはり納得いくようでいかない・・・。エドが20年謹慎って言われたら迷うだろうし、いやでもそもそもザカールの子供を身ごもってる時点でそのまま戻れる選択肢はないのだけれど。
文中にあるように、猟師の娘でルドィビアの少女、カリエ>ルドヴィアの第三皇子アルゼウス>エティカヤ第二王子付小姓カイ>ギウタ皇女でエティカヤ第二王子の正妃カザリナ>エティカヤ正妃ディエーマ・・・と色々な名前と、その名前毎に与えられる役割が違っちゃう位波乱万丈の人生。
Posted by ブクログ
アフレイムがさらわれ、カリエとラクリゼはザカールへ向かう。サルベーンを逃がしたエディアルドは、彼と共にトルハーンたち海賊、そして途中で出会ったイーダルの力を借り、カリエを助けに向かう。
一方、カリエはクナム・リウジークの圧倒的な力に屈し、自我を手放し闇に堕ちていた。
今回もかなり重たい話でした。そんな中で、イーダル王子は明るくて、面白くて大活躍でした。エドとサルベーンの女装姿がぜひ見たかったです。