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ユダヤ人大量殺害という任務を与えられ、北の大地で生涯消せぬ汚名を背負ったアルベルト。救済を求めながら死にゆく兵の前で、ただ立ち尽くしていた、マティアス。激戦が続くイタリアで、彼らは道行きを共にすることに。聖都ヴァチカンにて二人を待ち受ける“奇跡”とは。廃墟と化した祖国に響きわたるのは、死者たちの昏(くら)き詠唱か、明日への希望を込めた聖歌か――。慟哭の完結編。
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Posted by ブクログ
2巻を通して、読み進めることがしんどいシーンも沢山あったけど読んで本当に良かった。 あの時代に本当に彼らのように生きた人がどこかにいたのだと思わされた。 最後の2人が対話するシーンはずっと忘れられないと思う。
読むのにとても集中力の必要な心にずっしりと重い本でした。戦争に翻弄された若者たちの受難の物語り。受難としか言いようのない、その時代に生まれたことだけが不幸な彼ら。バチカン以降は涙が止まらなくてページを捲れませんでした。当たり前ですが奇跡は起こらず。最も神に愛されたのが彼だと信じたいです。
歴史的背景やキリスト教の考え方含め学ぶことができた。 スケールの大きなストーリーで非常に面白かった。
敵対する立場で、幾度も運命を交差させてきたアルベルトとマティアス。 この物語の果ては、本当に慟哭という言葉が相応しい。 神は、乗り越えられぬ試練を与えることはない。 …などと言うのも愚かしく感じるほどの、悲惨な殺戮。意味を見出せない戦闘。 今この瞬間も、女性や子供を含めた民間人に銃を向けている...続きを読む兵士たちは、皆こんな心境でいるのだろうか。 そうだとしても、到底受け入れられないのだけれど… 現実になおも続いている侵攻や、防衛のためと称して軍備を増強しようとしている政府。 感想を書くことも出来ず日にちが経ってしまったが… とにかくとてつもなく力のある作品だった。
第二次世界大戦時ナチス支配下のドイツでかつての同級生2人、ナチス側のアルベルト=ラーセンと迫害される側である修道士のマティアス=シェルノの2人の戦いを描いたお話。2人は互いに対立することもありながら不思議な巡り合わせの中で協力もしつつそれぞれの戦いに挑んでいく。 マティアスは初めから分かりやすく真っ...続きを読む直ぐで、人道的な戦いを行う。 対するアルベルトはナチス側であり悪役かと思いきや彼は純粋に守ると約束していた奥さんを守り切り、同時に助けられるところではマティアスやユダヤ人に手を貸すところもあった人。ロシア遠征ではユダヤ人を大量に虐殺していた訳で、決して善人とは言えないけれど、自分も彼と同じ立場ならどういう行動が取れたかと問われると分からないし、戦時下における善人の定義はわからない。ただ、最後にアルベルトが処刑されることにはマティアスやアルベルトの奥さん含め反発や悲しみを覚える人が一定数いたことは事実。アルベルト本人は気にしてなさそうだけれど、私も読者としてアルベルトの最期は納得いかない気持ちもあり、辛かった。でも今のウクライナ情勢含め、本当に色んなことを考えさせてくれる本だった。
戦争の話だと思って読み進めると、信仰の話だった。言い方はアレかもしれないけど、いろんな登場人物の言葉や生き方を通して神・教会・信仰を解釈してみましょうというエクササイズのような読書体験でおもしろかったです。 全体をもっと短く、ドッカンドッカン派手にスピード展開するような小説にしなかったのは、戦争の話...続きを読むとしてじゃなく信仰の話として紡いだからなんじゃないかな。 私は映像を脳裏に立ち上げて小説を読むタイプではないけど、このラストの美しく静かなシーンはめっちゃ映画!って感じで浮かんできました。
先ずはカバー装画に惹かれ、展開の速さ・スリリング・想像も付かないストーリーに圧倒されました。 はっきり言ってとてもとても面白いです。 ナチス政権下のドイツ、イタリアを舞台に、第2次大戦でのユダヤ人虐殺、弱者虐殺をテ-マに、聖職者マティアスとナチス傘下アルベルト、相反する立場ではあるものの実は‥‥ ...続きを読むⅠ巻 P460《1度、神の存在を意識してしまったものは、どれほど否定しようと、そこから逃れられぬのかもしれない。神によって無垢な魂に打ちこまれた棘は、二度と抜け落ちることはない。》
障がいのある人やユダヤ人への迫害を阻止しようと、自分の持つ力を出し切る修道士マティアス。ナチスの立場から宗教を弾圧をしてきたアルベルト。 第二次世界大戦の最中、ドイツやドイツに侵攻されていた国で起きていたことを、彼らの目を通して見ているようでした。 それだけでも星5つの価値でしたが、驚きの展開もあり...続きを読む読み応え抜群です。
宗教という難しい問題を戦争との関連で語られていてとても勉強になった。ページが多いけど、一気に完読。登場人物それぞれに魅力的があって、女性たちの強さも印象的だった。戦争の惨たらしい描写にも関わらず、冷静に状況をイメージできるのは著者の文章力によるものだと思う。最後、言葉を返せないマティアスを、アルベル...続きを読むトの腕がやんわりと廊下へ押し出した時点で感極まってしまった。そしてラストは限りなく清々しく静謐。時間をおいてまた読みたいと思える小説です。
修道士マティアスとナチス親衛隊アルベルトの、本来混ざり合うことのない二人の運命が折々に交錯する。マティアスはそれを偶然と考えていたけれど、最終章で実はアルベルトが仕組んだ必然だったのだと明かされる。 少年時代友人であった二人が後に白と黒の運命を歩むも、実は二人とも白だった、というありきたりな結末には...続きを読むならない。白というにはアルベルトの手は血に塗れ過ぎていた。 アルベルトに言わせれば、カトリックもナチスも指導者が被指導者に無限の服従を課す指導者原理に基づいたもの。よって二人は似た道を歩いていたとも言える。 二人とも種類は異なるとはいえ信心の心を持ちながら、そこに絶対性を見出せず、マティアスはユダヤ人を救おうとしないカトリック体制へ、アルベルトはユダヤ人を虐殺するナチス体制に持った上部への懐疑を拭えずにいたことも共通する。 アルベルトの妻イルゼの告白から、大恋愛劇としても読める。そこで物語は一転、次に別の真実を告白した男の述懐で更に一転。 最後まで読者を惹き付ける語りに圧倒されっぱなしだった。
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