須賀しのぶのレビュー一覧
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Posted by ブクログ
ネタバレ会津と薩摩とを見たら、それとなく主人公二人の結末を予想できるが……。
本書は、会津戦争の前夜に、鏡子が自刃しようとする間際に一通の手紙が届いたことから始まる。それを機に過去の話が時系列順に展開される。読者はこの時点で、言うまでもなく手紙の内容をまだ知らない。話が残り10%ほどの終盤になってから初めてその謎が明らかになる。
物語は会津女子・鏡子と薩摩武士・伊織の視点を交互に描いて進んでいる。一方、登場人物たちが三人称の語り手によって時代のなかに置かれているようなイメージもあり、幕末の歴史を少しでも知ったほうが物語に入りやすいかもしれない。
とはいうものの、主人公二人の性格は時代の熱狂と一線を画し、時代の潮流に巻き込まれながらも、二人のなかにある狂気は、政治的な理念で物騒となりつつある世間とは異質である。表ではそれぞれの藩に従っていたように見えるが、実はそうではない。おそらく、だからこそ最後の選択につながったのだろう。
また、読みながら時に印象深いのは、会津の「御家訓」である。以前NHKの大河ドラマ『八重の桜』を観た時も、「御家訓」が会津ではいかに重視されていたかを感じた。それは単なる口だけのルールではない。骨の髄まで染みわたる、当事者ですら気づかないほどの執念。会津の物語や幕末の歴史に興味がある方には、ぜひ読んでいただきたい一冊である。
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Posted by ブクログ
須賀しのぶさんの著書はやはりいい。
『また、桜の国で』『革命前夜』『神の棘』『紺碧の果てを見よ』と読んで来たが、どれもハズレはない。
前半は物足りなさがあったが、物語が動き出す後半は引き込まれて一気に読んだ。
1945年、敗戦翌日から、戦争で中止となっていた高校野球大会を復活させるために奔走する人々を描いた小説。
GHQや文科省と駆け引きしながら、あきらめず、出会いから人脈を広げ、敗戦の翌年には開催した。そこまでの道のり。そこに絡んでくる人々。野球ファンではなくても、楽しめると思います。
野球好きには尚更楽しめるのではないでしょうか。
それにしても、やはり巨人は好きになれない。沢村栄治に対する姿勢は嫌いだ。