松村比呂美のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
アミの会によるアンソロジーを読むのは4冊目ですが、これもどれもじんわり涙するお話が多かったです。特に「猫への遺言」柴田よしき著が良かったです。定年退職した老夫婦の夫がコロナに感染し、急逝してしまう。
その後、妻がみつけた3通の遺言書。妻への遺言書は、読まれるはずのないものだったのに急逝だったために読めてしまう。知らなかった夫の本心。最後に猫への遺言書で、また涙でした。
自分と重ねて何とも言えない気持ちになりました。
「青い封筒」松村比呂美著も良かったです。
あんなお手紙もらってみたい。親子、夫婦もこんなふうに、積み重ねていくものだよなと思いました。
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Posted by ブクログ
旅先で偶然出会った人と食べ物を通して、人生観が変わり、前向きになれる話を集めたアンソロジー。トラブルと偶然は旅につきもの。毎回すぐに「禍転じて~」になるとは限らないが、ターニングポイントとして意識されている。
全7話の中で、私は「夢よりも甘く」が最も気に入った。育ててくれた亡き祖母の思い出話。少女はそれが作り話であると薄々気づくのだろうが、大人になっても大事に温め続けている様子(例えば身近な人に指摘されてムキになる場面)が胸に刺さる。現実を知ってしまい、旅行中はコレといった良い出来事もなく、疲れ果て打ちひしがれて、旅が終わりに近づく。このまま静かに物語が終わるのかと諦めかけたところで、帰国後に急展開があり、少女時代の思い出が、大人の女性として歩んでいくためのスパイスに昇華されていく。
まさに、出発直前からトラブル続きで辛かった旅行が、その後の人生におけるターニングポイントになったのだろう。本人は「あんな旅行は二度と行きたくない」と思っただろうが、人生にとって決して無駄な時間ではないはず。自分にとって「最悪な旅行」はどんなものだったのか、振り返ってみたい。 -
Posted by ブクログ
人生後半に入ってからの転機の物語。
●アンジェがくれたもの
何十年も「自分を喜ばせるために何もできない」なんてどんな気持ちで生きてきたんだろうと思うと、心が締め付けられる思いがしたし、その分、アンジェとの出会いがとても素晴らしいものに感じて、人生どこでどんな転機に恵まれるかは分からないものなんだなと思った。
一寸先が闇のこともあるけど、小さなきっかけで心を取り戻せることもある。そしてそれを何も言わなくとも、一緒に喜んでくれる人がいるってすごく幸せな気持ちになるなと思った。
●友だち追加
主人公は人との繋がりをちょっと億劫そうに語っていたけど、やっぱり人との繋がりって大事だなと思った。
煩わしさもあるけど、こうやって誘ってくれるのも付き合いがあるからだし、その結果自分の幸せを再認識したり、刺激をもらったりしてる。
1人で生きていたらできないことばかりだ。
距離感や自分の心地よさはもちろん大事だけど、繋がることを諦めちゃダメだなと思った。
比べるから自分が見えてくるんだなと感じた。
●リフォーム
円満離婚、離婚式の話。
指輪を送ってくれたお父さんの思い、それを受けた主人公の思いがジーンときた。
●この扉のむこう
動物を飼いたいと思ったことはなかったけれど、動物というよりもっと家族のように親しい存在なんだなということが伝わってきて、ほっこりした気持ちになった。
校長にスパンと言うカッコよさは爽快!
●リセット
夫が亡くなってから他に子どもがいたと知ったら…。
しかも自分に子どもがいなかったら。。
怒り、悲しみがものすごい勢いで押し寄せそう。
「リセットしなくても再構築すればいいんですよね」の言葉は温かくて、励まされるなと思った。
お互い真実を知っているのに、何も言わずに付き合い続けようとする2人の距離感もいいな。こういう風にお互いを必要として引き合う関係もあるんだなと思った。
●セッション
主人公の「習得したいからそこで働く」のスタンスがいいなと思った。目的を持って、立場にこだわりすぎずに働けるっていいな。
真実が分かった時の、ホッとした感覚や心が温まる感覚に、やっぱり人と一緒にいられるって喜びなんだなと思った。