松村比呂美のレビュー一覧

  • 11の秘密 ラスト・メッセージ
    優しい作品が多くてほっとする。
    近藤史恵さんの「孤独の谷」は、この中ではぞくっとするというか、切ないお話。
    「扉を開けて」の不思議な雰囲気も、篠田真由美さんだーっとなって嬉しくなる。母娘のあまりに親密な関係が呼んだ「何か」。
    永嶋恵美さんのあれにはしてやられた。うまいなぁ。ああいうのは大好物。
    「青...続きを読む
  • アンソロジー 捨てる
    全て描き下ろし作品と言う点も嬉しいですが、普段から読んでいる新津さん、松村さん、柴田さん、近藤さん以外の初読みの作家さんもいて新鮮でした。

    負けた人が秘密をバラして行く永嶋恵美さんの「ババ抜き」 終始ゾワゾワする松村比呂美さんの「蜜腺」 女の本音が描かれた近藤史恵さんの「幸せのお手本」など どの...続きを読む
  • 女たちの殺意

    大満足^_^

    すべて味わいの違う作品で、冷たい余韻が残るのですが嫌な感じはなくもっともっと読んでいたいと思いました。こちらの作家さんは初めてでしたが出会えてよかったです。沢山読ませていただきたいです。楽しみな時間が増えました^_^
  • 恨み忘れじ
    はじめて見る名前だったけどタイトルに惹かれて・・・
    どんなもんかと思って読み始めたけど本当に面白い!
    どこかしら桐野夏生さんと似てるなーと思いながら。
    さすが、女性の作家さん、本当に恨みの描写とか淡々としているのに黒々したものがよく現れてる。

    読み進めていくうちにどんどんはまっていった。
    最後のチ...続きを読む
  • おひとりさま日和
    これ、いい。それぞれの形でシングル生活を送ることになったいくつものストーリー。死別、未婚、短いから重たくもならない。
    どころか、みなさん生き生きとされてまーす(笑)
    よく男は先立たれるとなんとやら、なんて言うけど、女性のたくましさは眩しい。その太陽光を浴びてないと男は枯れるんだろね。

    最後の不動産...続きを読む
  • おひとりさま日和
    追体験とはこのこと、といった感じ。
    20代の私にとって40代すら先のことに思える。でも、20代のおひとりさまの後にまた、おひとりさまになる可能性があること、高齢だからこその様々なリスクがあること、ハッとした。
    それでもどんな境遇にあれど、人と人との繋がりの中でなんとか生きられる自信が湧く、素敵なお話...続きを読む
  • キッチンつれづれ
    2024.05.25
    こういうアンソロジーは読む側には楽しいが書き手にとっては厳しい一面もある。
    やはり他の作家との比較をされてしまうから。
    この一冊では、売れているだけあり、福澤さんの作風に一票!
  • おいしい旅 しあわせ編
    おいしい旅シリーズ、ずっと気になっていた。前のと合わせて購入。

    誰かのレビューで「アミの会は外れがない」と言っていたが、おいしい旅シリーズはどれもおもしろかった。
    旅と食はテッパン!

    伊勢や松本など、行ったことのある場所には懐かしさを感じた。石垣島の話はちょっと切なかったけど、今はやりの?女性の...続きを読む
  • 迷 まよう
    書き手の違いを存分に楽しめるアンソロジーは、読んでいて本当に楽しいです。

    「迷う」主人公達、それぞれのストーリーは読みやすいけど、短編の中で展開や語りがコロコロ変わるとついていくのが精一杯。そして戻ってまた読んだり、、「あぁ〜多分作者の意図にはまったな」と思って苦笑いしたり、その後の安否が気になっ...続きを読む
  • おいしい旅 しあわせ編
    旅と食をテーマにしたアンソロジー。
    行先は伊勢、松本、石垣島、ヴェネツィア、三沢、東京、レイキャビク。

    「初めて編」「想い出編」は既に読み終えていて、今回は「しあわせ編」です。
    やっぱり旅行と食べ物の話は読んでいてウキウキします。
    非日常の中で自分を見つめ直したり出会いがあったり、特別な時間を過ご...続きを読む
  • おいしい旅 しあわせ編
    ちょうど今年は伊勢に行こうと決めていたので、初めのお話はとても参考になった。行き方や伊勢うどんの由来、参拝の仕方など物語にちりばめられていたし、少年達の冒険を見守っている感じの話で、一番この中で楽しかった。どの作品も終わりに少しほっと出来てしあわせ編とはその通りたど思った。

    他5作
    ・失われた甘い...続きを読む
  • おひとりさま日和
    夫に先立たれた女性や、一人山奥に住む女性などの視点の短編集。

    いつか自分が体験するかもしれないおひとりさま日和を覗かせてもらっている感覚でした。

    リクベルのような番犬と一緒に暮らす未来もいいかもしれないとか、そっかあ免許ないと思っている以上に長期的に不便だなあだとか。
  • おいしい旅 初めて編
    旅と、食の思い出にまつわるエトセトラ。”初めて”と副題にあるだけあって、非日常。旅に出るきっかけもひとそれぞれ。
    下田に行ってみたくなった。
    台湾へは派遣で働いている彼女が一人旅、のはずが会社のお使いもする羽目に。
    函館はカフェめぐり。函館の話の内容は重たかったけれど、カフェには行ってみたいな。NH...続きを読む
  • おいしい旅 想い出編
    秋川さんや大崎さん、柴田さんというラインナップ!
    好きな作家さんの話は読みやすい。

    大﨑さんの横浜話はテッパンだな。
    小谷村のロッジの真相に、果たして彼は気づくのだろうか。
  • ここだけのお金の使いかた
    旅のお供として。まず関係ないけどこの本の写真?何でこんなに暗いのよ。お金に関するアンソロジー。概ねみんな面白かったけど、松村比呂美『二千万円の差額』は泣いてしまった。大切な人の死を自分のせいと思って、不安障害になったりパニック障害になったりするのはわかる気がする。うちの親はどうなるかなー。大崎梢『1...続きを読む
  • おひとりさま日和
    おひとりさま。
    私もおひとりさま(というより子供部屋おばさんか)だから、ひとりでいることの不安や寂しさ、気楽さや清々しさはよう分かる。
    それぞれの作家さんの個性が出ていて面白い。
    なのにみんな、キャラメルを舐めているかのような、あんころ餅を食べているかのような懐かしさを感じた。

    文字が大きくて読み...続きを読む
  • おいしい旅 初めて編
    「アミの会」のアンソロジー。
    『初めて編』ということで、七編のストーリーは、初めて訪れる旅先での初めての食べ物が登場する。

    料理が美味しそうだったのは、乗り鉄・食べ鉄にも嬉しい「下田にいるか」坂木司さん。なんと言っても下田なら行けそう!と思えるのが嬉しい。観光も楽しそう。

    もうひとつは、サハリン...続きを読む
  • おひとりさま日和
    書店で見て気になった。

    裏表紙に”本棚保存本”と書いてあって、どきっとした。
    自分でも同じように買う本と、借りる本で分けていて、時々読み返したいもの(あまり読み返す余裕はないのだけれど)は買うようにしている、その”本棚保存本”だという評価。

    ”おひとりさま”にも(当たり前だけれど)いろいろある。...続きを読む
  • 11の秘密 ラスト・メッセージ
    大好きなアミの会(仮)のアンソロジー。ラストメッセージという副題でなんとなく遺書を思い浮かべたけど、そうかぁこんなに色んな最後のメッセージてのがあるもんだ、としみじみしてしまった。近藤史恵さんの久々にゾワッとする怖い話も、福田和代さんのカッコいい刑事さんの話も、楽しんで読めた本。
  • ここだけのお金の使いかた
    お金にまつわる話のアンソロジー。割と好きな作家さんが揃っていて予想通り楽しめた。価値観とは世代によって違うのは勿論、収入によっても異なるし、本当に人それぞれ。夫婦になる際はやっぱりそこが違うと後あとすれ違いのもとになるとつくづく感じる。ピッタリ合うということはなくとも許容範囲内でないといい関係は続か...続きを読む