モンゴメリのレビュー一覧
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キャサリンが言っていたように、アンの『あたしはきょうどんなうれしいことを発見するかしら?』という生活態度は始めからずっと変わっていなくて、そこがとても好き。
もちろん幼少期のアンのあの感じは大人になって薄れているけれど、芯の部分はなにも変わってない。
「あたしはあたらしいペン先にかえました。ですからあたしはあなたを愛します。なぜなら、あなたはカーター博士のようにもったいぶっていらっしゃらないから。それから、ジョニーのような突き出た耳をお持ちでないからあたしはあなたを愛します。それから───なによりも大事な理由は───あなたがギルバートだから愛します!」
「納屋で僕に、『わしはもとから赤毛の女の言いなりになるんだよ』と言ったけれど、でもね、先生の髪の毛のせいじゃないと思うんですよ、シャーリー先生、とてもきれいな髪ですけどね。ただ───シャーリー先生だからなんですよ」
アンからの矢印だけでなく、アンを取り巻く人々からの矢印においても、あなたがあなただから好きですっていう好意の向け方で、私はそれが本当に本当に大好き。人を愛することって、私はその人が綺麗だからとか、優しいからとか、そういうのももちろんあるけれど、それを超えてその人がその人だから、っていうのがあまりにも愛だし、それが人間関係でいちばん美しいと思ってる。
私の大好きな星の王子さまのバラの話に通じる愛だなあって。 -
購入済み
不朽の名作。少女の頃に読んでも、年取ってから読んでも、変わらない。この後のアンの物語も、ずっと全部、読んだけれど、また、最初の話を読んでも、やはり、感動する。
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私は小公女セーラのアニメが好きで、ラヴィニアの声にトラウマがあるからアンのアニメ版の声にどうしてもラビニアを思い浮かべてしまい、最初はあまり楽しめなかった。
しかし幼少期のアンの気狂いっぷり笑 全盛期のYouTuberに肩を並べられるほどの行動力と想像力で笑ってしまう。私もアンのように好奇心のままに思ったことを全てやっていた幼少期時代だったので、「現代の子どももこうでなくっちゃ!!」と思いながら読んだ。
そしてアンのメンタルの強靭なこと。前向きさがいい。他の人よりももっと規模の大きい失敗や癇癪をするけど、その分心優しいし情がある。
最初はマリラが酷く無愛想に思えて不安だったが、読んでいくうちにきっと彼女の中で枯れていた人を愛する気持ちが蘇ってきて、マリラを好きになった。
マシュウに関しては終始一貫して私のお気に入りで、そうさのう、という口癖が可愛い。ホテルの音楽会に行ったとき、アンにマシュウがあげた真珠のネックレスを他人と比べて劣等感を持ったアンが、最後に「私は私でいい、マシュウ小父さんがこの首飾りに込めた愛情が、ピンク夫人の宝石に劣らないことを知ってるんですもの」といったシーンが好きだった。
最後のシーンはもう大泣き。マシュウがいなくなったマリラを助けるためにグリーン・ゲイブルスにいることを決めるアンは、なんて甲斐性があるんだろう。これは名作だった。ギルバートとも仲直りできてよかった!!
最初は「アン喋りすぎや!!」と思ったけど、成長していくにつれて無口になっていくのが少し寂しくなって、私もアンの虜になってしまった。 -
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ネタバレ前半はジュディに何度もふふっと笑わされ、ティリタックとの掛け合いでも笑わされた。
ジュディのどんな話にも「実は俺はその男だったんだよ」「俺はそいつの兄だったんだよ」のように、武勇伝として登場したがる謎の癖を持つティリタックと、それにプンスカ怒るジュディが笑える。そして、流石に悲惨な末路を辿る化物を自分とは言えないティリタックの描写にはさらに笑った。こんな上手に笑いを重ねられるの?すごすぎる。文字で会話のユーモアがわかるのがすごいし、100年前の異国の地の笑いを共有できるのが感慨深い。
後半はジュディの死で泣き、ジュディが今際の際で書いた手紙で泣いた。パットのことを思って、パットに内緒でジングルにチャンスはあると知らせたのだ。ジュディは私が世界で一番大好きなばあちゃんと重なってより泣いた。お人好しで世話好きだから。大好きにならずにはいられないキャラだ。小説で笑わせられるし泣かせられるモンゴメリは本当にすごい。
モンゴメリさん、あなたがこの本を書いた約100年後、日本で1人の人間がその本を読み涙しましたよ。あなたの本はこれからも脈々と受け継がれていきます。
また、シドがおかしくなったのも悲劇。ビニー家との結婚が信じられない。家の中に憎い人間がやってきた状況は私と同じで、ここにも少し共感できた。モンゴメリの小説には嫌なことも起きるけど、パットの場合はそれが長い期間で、読者としての私も嫌な思いをした。もう少し短くても良いな。
そしてまさか銀の森屋敷が燃えるとは思わなかった。モンゴメリは最後は絶対的なハッピーエンドだけど、途中に驚く喪失がある。パットはこの本では大きな悲劇が3つも重なったことになる。
にしても、なぜ主人公やその周りはああもビッチなのだろうか。恋愛系は苦手なのでこの本を読むか迷った。子供時代だけでいい。ただ?笑わされ泣かされたため満足。 -
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ネタバレ第一次世界大戦を軸に展開されました。
犬飼いとしてはマンディの待ち続ける姿と再会の場面で涙涙
それとは逆にブルースの猫の死が怖すぎた…子供のしたことではあるが、リラ、感心している場合ではない。リラも父母もブルースを大いに心配するべき出来事だ。宗教観の違いもあるのか。
スーザンが勇敢で頼もしく希望を捨てず、いつでも自分の仕事に誇りを持ち、全うする。こうでありたいと思う。アンよりもスーザンがメインなのは何故なのだろう。
終盤、ガードルードの「自由の代価としては高すぎはしないわ」を読んだ時にはギョッとしたが、その後の
「高すぎると思う、リラ?」
「いいえ、生きている私たちが代価にふさわしいことを示し、誓いを守るなら」に強さと決意を感じた。
20年後に第二次世界大戦が始まることを思うと苦しい。
最後に。翻訳は1巻からずっと村岡花子さんで読んできて、話し言葉などしっくりきてきましたが、リラの舌足らずの部分の翻訳だけ他になかったのかな…と
最後の最後の「でしゅ」でなんとも言えない気持ちになりました。 -
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ネタバレストーリーガールの続編。相変わらず自然を感じられる河川敷で読んだ。
モンゴメリさんの物語には随分慣れたけど、セシリー死んでしまうのか⋯。幸せの中に突如としてドでかい悲しみが来るのは驚く。ペッグ・ボウエンはどこ行った?
仲良し組それぞれの個性が良い。嫌な面もあって周りが我慢しているのがリアル。最後に皆がバラバラになってしまうのは切ない。本当にこんな仲間と子供時代を送りたかったな。こういう時代を書かせたら最強だ。不思議と飽きないし、なんならストーリーガールはもっと読みたい。
モンゴメリさん、父親が子どもを置いてどっか行ってる率と、瓶の中身を間違える率高し。 -
Posted by ブクログ
ネタバレ文句のつけどころが一切ない。本当に素晴らしく綺麗で読んでいて楽しい作品。
アヴォンリーがアンにとってどれほど希望に満ち溢れていて、想像以上に素晴らしい場所なのか自分も見てみたくなる。意外だったのは、アンが自分の名前をそこまで気に入っていなかった事と、赤毛に対しても気に入っていなかった事は読んで初めて知った為びっくりした。
アンのおしゃべりは本当に長い。けれど、読者である自分もマシュウとマリラのように、そのおしゃべりを楽しんでいるし、あれだけ純粋に学んで成長していくアンの姿は心打たれるものがあった。
文学としてもとても素晴らしい作品なので、誰が手に取ってもおすすめです。 -
Posted by ブクログ
相変わらず自然の描写が美しい。
自分がその中にいるように思い描けて、一章読むだけでもアンの世界に入り込めます。
アンの子供達よりも牧師館の子供たちがメインでしたが、父への思いが切ない。
フェイスの靴下の件は大人たちの騒ぎっぷりが怖いと思ったけど、教会へ行くというのはそれくらい重要で服装など色々と決まりを大切にしなければいけないということなのか。
ノーマンとフェイスのやり取りは最高!ノーマン好きです。
エレンの身勝手さには本当に腹立たしい!
自分の身勝手さを本当に恥じているのか疑問。最後の涙も自分が結婚できる嬉しさしか感じなかった。
総じて子供達が面白く、可愛く、逞しかった。
メアリーはいらんことばっか言っていけすかない。 -
Posted by ブクログ
河合さんが赤毛のアンを新訳!?と情報解禁の際に驚いたものの、考えてみればシェイクスピアが全編に散りばめられたアンの世界を、シェイクスピアの第一人者である河合さんが訳すのはとてもわくわくする流れで、大好きなアンの世界にまた新たな魅力が沢山見つかりそうで胸が高鳴る。
不思議の国のアリス同様、沢山の翻訳家さんが訳してきた世界的文学作品であり、有名な名称や言い回しが多い作品だけに、新しく訳すことの難しさやどこに特色を付けていくか、往年のファンの方々への配慮など、細部に渡り大変でチャレンジングな訳業をこうして大御所である河合さんが新たに担ってくれたことに歓びを噛みしめながら読んだ第一巻。
一番馴染みのある村岡花子さん訳での呼称や言い回しなどと比べてみるだけでも違いに個性が垣間見えてとても面白く、長い時間をかけて久しぶりにじっくりとアンの世界に浸ることができた。今年は新しくNHKでアニメ「アン・シャーリー」も放送されたので、アニメの新旧・小説での新旧を平行して鑑賞し、自分好みのグリンゲイブルズを脳内に展開していくのにも絶好の機会ではないだろうか。
「歓喜の白路」は「喜びの白い道」、「輝く湖水」は「きらめきの湖」、「恋人の小径」は「恋人の小道」など、少しずつ様変わりをしているが、「すみれの谷」や「樺の道」など名称もそのままにアヴォンリーの豊かな景色が受け継がれている。
『訳者あとがき』に河合さんご本人が書かれているように、「シェイクスピアを専門とする英文学者の私が本書を訳す意義は、その文学性を余すことなく汲み取るところにあると考え、その点を特に配慮して丁寧に訳した」とあるように、豊かな空想力を持つアンを包む世界は少女特有の夢見がちで傲慢できらめく世界でありながら、シェイクスピアのように詩的でロマンチックな憂いを纏っている。
少女から女性へと成長していくアンの姿は、時に読者自らの忘れがたき時代の姿となり、希望や絶望、くるくると目まぐるしい感情に翻弄された眩しい季節の中の少女として心地よく甘い痛みが遠くから押し寄せてくる。
ページを閉じてなお、詩に始まり、詩に終わる構造を持つ美しいアンの物語を河合訳で読み直すという僥倖が始まったばかりであるという興奮が胸を満たす。「神、空に知ろしめし、世はすべて、こともなし」。