冲方丁のレビュー一覧
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ネタバレ様々に展開を迎えるシーンがあって、読んでいて楽しい。
バロットとバジルの交渉が終わり、vs.ガンズが始まる。
ライムの指揮。とそれに反発を覚えるバロット。
ハンターの過去、そのギフトのルーツ=シザースにたどり着くバロット。
ハンターvs.シザース(シザース狩り)が始まる。
劣勢のハンター。
バロットは、レイ・ヒューズという最高のメンターを得て、その交通整理と銃の扱いを学び始める。
2つのバックグラウンドによる強み。
バロットの過去との和解。
バロットの20歳の誕生日。バロットは声を取り戻す。
ハンターはバロットを己の鏡とすべく、
バロットはウフコックの手がかりを掴むべく、
2人の再 -
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(1st~3rdまでを合わせた感想です)
本作にはいくつかのバージョンがあるが、私が読んだのは2010年に刊行されたハヤカワ文庫JAの[完全版]。解説では全部読むのを勧められたけど、読むとしたらシリーズの続刊のほうが先だろうからちょっと無理かな・・・
でも時間があれば読んでもいいかも、と思わせるくらいの面白さと魅力にあふれた作品でした。
特に中盤のカジノシーンは、ディーラーとの頭脳戦の描写がスリリングかつ圧巻で、本作一番の読みどころだと思う。敵との戦闘シーンも、重力を無視して歩くとか、情景を想起しにくそうな場面が多いにもかかわらず、さほど気にせず読み進められたのは描写力と文章のリズムが良いか -
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ネタバレマルドゥックシリーズは何度読んでも楽しい。
アノニマス4で特に好きなシーンやフレーズなど
再びバロットの手に握られ、共に戦うウフコック。
ウフコックと同じ高揚感を読んでいて感じる。
バロットvs.ハンター(キャンパスでのディスカッション)
スクランブルのカジノ戦のような心理戦たが、バロットの成長を感じる。1人で、新たに得た知識で戦うバロット。
これは、バジルとの交渉にも通じる。
その人のバックグラウンドがその人の思想を作る。
バロットにとってそれは、スラムからはじまり、イースターオフィス、ハイスクール、大学、家族、友人、なによりウフコック
「経験主義に裏づけられた原理的な法律家」≒煮え -
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上巻にして、この読後感。しきりに人にお薦めしたい本に登り上がった。
時代は江戸が泰平の世として安定しようとする時期で、自身の生まれが、その人の人生をほぼ決定してしまう世において、囲碁の家に産まれた安井算哲こと渋川春海が、ただ研鑽することでなく、決められた手筋を教示する囲碁の世界、仕事に倦み、算術への尽きぬ興味から、偶然(いや必然なのか)ながら一気に話は北極星測定、暦作成の命を授かる。
それにしても登場人物が、何とも生き生きとして魅力的である。才能漲る、何処か主人公と対極的な位置で碁の道に生きる本因坊道策、磯村塾の村瀬義益と神社に奉公している女性の、えんの会話などついついこちらがニヤニヤと -
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ネタバレ前巻の終わりでハンターが市議会委員を名乗っていた。その過程を描く今作。相変わらず、ネタバレしてから、それになるまでの過去を描く、という進行の仕方は変わらない。
マルセル島を舞台として、そこでの抗争の結果、集団訴訟の法定外戦術をするとともに、市議会議員の立場を得てしまうハンター。ここまで合法化したハンターたちにバロットたちは打ち勝つことができるだろうか。ウフコックが作っている勢力作りは上手くいくのだろうか。ただ、シルバー社のCEOやモートン議員などが復活して、手助けをしてくれるのは小さい希望の光の一つではあった。
また、やっと最後に前巻から描かれていた葬儀の人物が発表された。が、その過程はま -
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いわゆるeスポーツの世界が物語の中心です。
読書を趣味にしている人にとって、パソコン
ゲームなどというものは全く真逆の世界であ
って、想像もつかないと思います。
しかし読書でその世界観を楽しめてしまうの
です。
「なるほど、eスポーツという世界はこうい
うものなのか」というくらいの体感はできま
す。
読書は無敵だ。
主人公の息子が交通事故に遭い意識不明にな
ります。しかしネットを通じたゲームの世界
には息子のアバターは存在し、現実の世界も
認識できています。
しかし息子の意識が戻るためには、あるゲー
ムで世界チャンピオンになることだと信じる
関係者がゲームの世界に挑戦します。
読 -
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ネタバレ09法案をめぐる都市での対立。ボイルドが虚無に落ちるまでを描く。ナタリアの証言により明らかとなったオクトーバー一族の陰。そして、そのために次々と命を落としていく09メンバー。
都市によって殺されたと言える最愛の女性と仲間たち。それに抗うことができずに虚無へと落ちていったボイルド。ウフコックを眠らせることなく一緒にいたならば、またちがう展開もあり得たのではないか。と悲しくなってしまう終わり方だった。
マルドゥックスクランブルでは、イースターが最期の事件を簡潔にバロットに聴かせていた(事件関係者を片っ端から殺していった、と。)が、やはり、見方を変えればボイルドの行動も致し方ないところがあったの -
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ネタバレまだまだ誰が仲間で、誰が敵なのかがわからないまま、最後の抗争へと物語が加速して行った。
カトルカールを操る真の黒幕は誰なのか。度々出てくるオクトーヴァー家の人たち。それぞれがそれぞれの野望のために動いているせいか、誰と誰が繋がっているかがよくわからない。
また、物語の途中で出てきた「虚無」という単語。ボイルドが今のところはナタリアを通して人間らしい自分を取り戻そうとしているだけあってここからの展開が楽しみ。
最後に連れ去られて決まったクリストファーは、これのせいで目が覚めなくなるのか。また、ショーン・フェニックスの物語がどうなるのかが楽しみ。ショーンのフルネームがわかった時はニヤッとしてしまっ