坂本龍一のレビュー一覧

  • ぼくはあと何回、満月を見るだろう

    Posted by ブクログ

    幼少期の頃からの自身を振り返る前著「音楽は自由にする」はまさしく自叙伝という感じだったが、前著に引き続き2009年から亡くなる直前までを振りかえる本書は自叙伝というよりはむしろ日記のようだ。読書家でもあった教授が、仕事のこと、友人や仲間のこと、アートのこと、環境問題、反原発、東日本震災、ウクライナ侵攻など社会問題のこと、闘病のこと、生と死のこと、について語る一つ一つに一家言があり、坂本龍一自身が一冊の本であるようだった。死を間近にしているからか、書かれているすべての対象へ去りがたい愛着があるように、その向けられている眼差しの優しさ、慈しみのようなものに溢れていて、読んでいて気持ちよく、いつまで

    0
    2024年06月20日
  • 音楽は自由にする(新潮文庫)

    Posted by ブクログ

    ネタバレ


    p49
    「おまえ、ビートルズ知ってる?」って訊くんです。知ってるやつとは仲良くする。知らないやつは、あまり相手にしないことにする。

    p229
     ファシズムは何か崇高な美に対する強い憧れのようなものがあります。彼らは、ただ野蛮なだけではなく、高貴な教養があって、洗練されている者もいた。

    p233
    ベルトリッチ監督は、放っておくと半年でも編集を続けて全然違う映画にしてしまうような人なんです。

    p287
    戦車を買うわけにはいかないので、レンジローバー。

    p291
    その一方で、音楽的にも文化的にも、ぼくが得てきたものはほとんどアメリカ経由なんです。ロックはもちろん、東洋思想だって、禅だってそ

    0
    2024年04月07日
  • ぼくはあと何回、満月を見るだろう

    Posted by ブクログ

    自伝『音楽は自由にする』の続編。
    2009年以降の活動を振り返り、自身の語りからは2023年1月17日の71歳の誕生日にリリースされたアルバム『12』の話を最後に、聞き手の鈴木正文氏によるあとがきでは、坂本龍一氏が亡くなる少し前のエピソードも書かれている。
    亡くなるほんの数日前まで精力的に仕事をこなされていて、頭が下がる思いがした。
    楽曲の制作活動だけでなく、震災復興関連、脱原発や環境問題、明治神宮外苑地区の再開発問題など、活動の幅の広さ。ガンの闘病→療養を余儀なくされながらもなおこんなに活動できるなんて、凄すぎる。
    本当に濃密すぎる71年の生涯だなと思う。
    まだどこかで、いろんな活動を変わら

    0
    2024年03月31日
  • ぼくはあと何回、満月を見るだろう

    Posted by ブクログ

    『音楽は自由にする』と『skmt 坂本龍一とは誰か』を読んだあとに本書を読んだ。会って話したことは一度もないが、この本には坂本龍一が宿っている。読者一人ひとりに時間と空間を超えて語りかけるようとする坂本龍一がいた。読み終えると悲しみや感情ではなく、感謝と尊敬の念が溢れた。

    「Ars longa, vita brevis」

    ある日を境に何度も何度も目にしたこの言葉が、あの日と同じように突然目に飛び込んできたとき、胸にぽっかりと穴が空いたような不思議な感覚に陥った。どうして?まだ早すぎる——そんなことをまた思った。残されたものがあまりに多い。そして、追悼は終わることはない。

    0
    2024年03月31日
  • ぼくはあと何回、満月を見るだろう

    Posted by ブクログ

     坂本龍一 死後1年が経とうとしている。坂本の業績、「音楽は自由にする」2009年の以降亡くなる月の3月8日までを口述筆記したエッセイ。優しい語り口で書いているが、反戦、反原発の姿勢で音楽、芸術を縦横に表現し語っている。常に新しい音を模索して僕たちに提示している。発表した作品の制作過程など詳らかに教えてくれている。彼の業績は音楽だけでも多方面にわたり映画音楽でも実際に深く鑑賞して作り上げていることが書かれている。子供の時から多くの映画を見て映画に傾倒している。父の影響でと書いているが読書量も半端でなく博識で、人間に寄り添うダイバーシティ(多様性)を尊重するリベラルな芸術家であることがわかる。

    0
    2024年03月16日
  • 音楽は自由にする(新潮文庫)

    Posted by ブクログ

    制作の背景や時代も感じる事ができ、最高に面白い。
    西洋音楽の時間と、自分が生きている時代が交わる瞬間。の言葉がとくに印象的だった。

    0
    2024年02月21日
  • ぼくはあと何回、満月を見るだろう

    Posted by ブクログ

    音楽は自由にする
    その言葉が集約している感じがした。
    坂本龍一氏の考え方や生き様が知れ素晴らしい本であった。

    0
    2024年02月12日
  • commmons: schola vol.14 Ryuichi Sakamoto Selections:Traditional Music in Japan

    hdr

    購入済み

    勉強になる

    坂本龍一によるこのシリーズは 機会があれば何冊か買っているが 本当に勉強になる。今まで縁がなかった音楽への入り口として役立っている。電子版ではCDが付かないが Spotifyのプレイリストやyoutubeで曲を確認しながら内容を理解している。

    #深い #タメになる

    0
    2022年11月23日
  • コロナ後の世界を語る 現代の知性たちの視線

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    1人めの養老先生の「私の人生は「不要不急」なのか?」という問いでガツンと来る。数に限りがある人工呼吸器を若い患者、高齢の患者どちらに使うかで、現実にトロッコ問題が発生しているとは。「トライアル・アンド・エラー」ではなく「トライ・アンド・エラー」という表現は相変わらず気になる。伊藤隆敏さんのページにもあるように現金給付は一律じゃなくてもよかったんじゃないかと思う。ブレイディみかこさんのページにあるように普段質問しなかった子がオンラインだと質問するようになったみたいな予想していなかった変化は今後も起こるだろう。

    0
    2020年09月22日
  • ぼくはあと何回、満月を見るだろう

    Posted by ブクログ

    自分のタイムリミットがわかったときに、どう生きるか。

    残された時間とエネルギーの不可逆性を芸術に巻き込み、音楽家として生きる姿に感動させられた。

    「郷愁の感覚こそ、芸術の最大のインスピレーションのひとつ」という言葉が強く残っている。

    そして、YCAMが坂本さんにとって思い入れのある場所だったなんて。世界中をまわる中で、ピンポイントであそこが選ばれるとは。自分にとっては庭のような場所なので、なんだか嬉しかった。

    巻末には闘病中の日記が収められている。

    2021年12月24日は、ただ一文だけ。

    “今、何が聴きたい?”


    本のタイトルと章の構成も美しい。
    「ぼくはあと何回、満月を見るだ

    0
    2026年05月01日
  • ぼくはあと何回、満月を見るだろう

    Posted by ブクログ

    坂本龍一さんの最期までが綴られている。世界的音楽家、といえば簡単だが、その生き方にどれだけのことを感じさせられるか。

    0
    2026年04月13日
  • 音楽は自由にする(新潮文庫)

    Posted by ブクログ

    嫉妬したくなるくらいに刺激的な人生。出てくる人の数と名前がすごい。僕がもしこの時代を生きていたらどんな人生を歩んだかなぁなんてことをつい考えてしまいました。特に若い頃の話は読んでいて、とても高揚した。

    0
    2026年04月03日
  • ぼくはあと何回、満月を見るだろう

    Posted by ブクログ

    『ガンと生きる』からはじまり『未来に遺すもの』で終わる。

    その部分は昔聴いていたラジオ番組を聴いているような感覚で読んでいました。

    私は中学2年の頃にYMOを知り、坂本さんのFMのラジオを聴き、戦メリや胸キュンの時代からラストエンペラーまで追いかけていました。
    新しい音楽がどんどん生まれてくるような時代で、そこから先は少し離れていました。

    この本を読み始めると、ラジオのあの口調のまま、癌と向き合いながら存在している坂本さんの言葉の束がとても懐かしくも思えました。
    音楽に向ける思い、拘り、胸に響きました。

    オンラインのコンサートやテレビのドキュメンタリーも含めて、この本で更に補完されて私

    0
    2026年03月17日
  • 音楽は自由にする(新潮文庫)

    Posted by ブクログ

    なかなか時間が取れず、ものすごく長い時間をかけて読み終わった。坂本龍一の自伝に近い本。戦場のメリークリスマスでの演技、音楽で衝撃を受けて以来、音楽にどハマりした。亡くなったことをお聞きし、人生観を知りたいと思い、この本を手にした。まさか自分が心地よいと思って好んで聞いていたドビュッシーに坂本龍一も陶酔していたと知り、ますます好きになった。目の前のことを全力で楽しみつつも、自分の活動と人とのつながり、ひいては世界とのつながりを強く意識して活動する彼の姿勢には学ぶことが非常に多い。もっと彼について知りたい気持ちが高まった。

    0
    2026年03月08日
  • ぼくはあと何回、満月を見るだろう

    Posted by ブクログ

    『音楽は自由にする』よりもう少し内省的で晩年の呟きもしくは、1人の人への語りかけ、の様な文章だった。
    坂本龍一の個人や美意識が見え隠れした作品でした。

    0
    2026年01月28日
  • 音楽は自由にする(新潮文庫)

    Posted by ブクログ

    2026年最初に読んだ本。
    とてもよかった。

    2023年に亡くなった坂本龍一さんの語り下ろしの自伝。
    雑誌『エンジン』に連載されたインタビュー記事がもとになっているとのこと。
    単行本となったのは2009年初め。
    インタビュー自体はそれより前。
    坂本さんはまだ50代?
    震災の後の活動などは含まれていない。

    タイトルのことで、戸惑う。
    「音楽は自由にする」ってどういうこと?
    自由に音楽をするのか、音楽が人を自由にするのか?
    タイトルをよく見たら「Musik Macht Frei」とある。
    後者か。
    しかし、複数の意味に開かれているところが、この人の生き方にふさわしい気がする。

    幼稚園時代、ピ

    0
    2026年01月12日
  • 音楽は自由にする(新潮文庫)

    Posted by ブクログ

    坂本龍一さんが自身の半生を語る

    出てくる人物名の9割分からなかったけど面白かった
    世の中知らないことに満ちすぎているな

    人生はエゴと制約の葛藤なのかもしれない
    坂本龍一さんの人生と照らし合わせるのはおこがましすぎるけども

    俯瞰から徐々に熱を帯びて主観的になっていくのがいい
    歳をとってよかった、若さなんていいもんじゃないという言葉が残った

    0
    2025年12月07日
  • 音楽は自由にする(新潮文庫)

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    坂本龍一氏が雑誌の連載でインタビューに答えながら来歴を語ったものを集めた本。
    出版のタイミングの関係で、亡くなるまでではなく2000年代の初頭くらいまで。

    小生の父親世代ではないけれど、20年以上歳上なので、なかなか違う時代である。
    ご存知の向きも多いが、坂本氏はかなり学生運動に傾倒していた方で、その周辺の登場人物とか、時代の雰囲気とか、読んでいても、なんとかついていけるかどうか、という感じである。

    それくらい、独特な世界観の時代だったわけだが、娘が読んでも肌感覚としては伝わらないだろうなぁ、という印象。
    個人的に面白かったのは、幼少期に経験した「点」と「点」がつながっていく様だったり、同

    0
    2025年10月01日
  • 音楽は自由にする(新潮文庫)

    Posted by ブクログ

    文章も考えていることも経験も洞察も面白い!
    「名前だけは知ってます」みたいな人も面白く読めると思う〜私も「曲は聴いたことあります」って感じだし。。

    エッセイというジャンルはあまり好きではないのだが、これはエッセイ(日頃思ったこと)ではない、何かの先駆者になる人の眼差しの方向を本人の手でちょっぴり教えてくれる、そんな豊かさのある文庫本。

    何より、先駆者が何に腹立って手を動かしていたのかが分かるのは面白い!先駆者って、何かに腹立ててるから先駆者なんだよね〜と。。

    坂本龍一のさらに先生的な人たちの面白い言葉に沢山触れられるのも良い。

    すごい人ってなにかすごいんだよねえ、何が凄いかとか私と何が

    0
    2025年09月10日
  • 音楽は自由にする(新潮文庫)

    Posted by ブクログ

    坂本龍一の曲も知らずに読み始めた。(常識なさすぎ)
    成り行きのようで、会うべき人に会うようにさだめられたようで。
    人が生きるって出会いの連続なのかなと思う。

    0
    2025年07月03日