瀬戸内寂聴のレビュー一覧

  • わたしの源氏物語

    Posted by ブクログ

    源氏物語のあらすじ、エッセンスに、筆者の考えを織り交ぜて
    読みやすく、興味深く書かれた本。

    光源氏のあまりにも浮気な振る舞いにイライラしてしまうが
    これがないとお話が展開しないし仕方ないか…

    源氏が浮気をして紫上がヤキモキしているところへ
    愛人の明石上や花散里から励ましの手紙が届き、
    紫上がムカっとするのが面白い。

    1000年も昔の小説なのに共感できるところばかりで、
    人間は昔から少しも変わってないんだと驚く。

    0
    2011年11月24日
  • わたしの源氏物語

    Posted by ブクログ

    瀬戸内寂聴、私はその人を誤解していたと思う。彼女の著作を読破したわけではないから、こんな事を述べるのはおこがましいけれど、彼女のすべてがこの一冊に表されているような気がする。彼女の感性、知識、文章タッチ、世界観。なんて壮大で美しく、こんなにも私達の心を打つのだろう。

    0
    2011年11月06日
  • 源氏物語 巻一

    Posted by ブクログ

    大学時代に授業を受けたきりになっていたが、大人になって改めて読んでみる気になった。巻一を読んでみて、大学生だって頃の自分には到底理解できなかった六条の良さを知ったことなど、また読んでみてよかったと思えた点が多かった。源氏物語が本当に楽しめる年になったのだと思うとなんだか嬉しい。

    0
    2011年09月11日
  • 源氏物語 巻四

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    長いヨーロッパへの旅の途中で読破。日本の風情、日本の香りが描かれていて、故郷が懐かしくなる。源氏物語は本当に香りの描写が多い。香りに関する記述に印をつけていったら、ブックイヤーがたくさんできてしまった。

    源氏が都に戻ると、暗かったお屋敷が明るさを取り戻した。そんなお屋敷にお気に入り女子たちを集めて暮らすのだが、源氏は楽しいだろうけど、女子たちの気苦労は大変なものに。一番ご寵愛を受けている紫の上でも嫉妬の嵐なのだから、ぷっつりお便りの途絶えた姫たちの哀しみは相当なものだろう。モテ男を選んでしまった女子はいつの時代も辛いらしい。

    源氏自身も昔亡き帝から「みんなを平等に愛さなければダメじゃないか

    0
    2011年06月14日
  • 源氏物語 巻三

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    光源氏26歳の記録。プレイボーイ盛りの源氏は、異母兄弟である兄帝のご寵愛する姫に手を出してしまい失脚!遠く(といっても明石なんだけど)に流されてしまう。そんな危険を背負ってまで手を出さなくても…と思ってしまうのだが。

    そんなこんなですっかり落ち込んでるかと思いきや、明石でも素敵な女性を見つけてしまうあたりがこの人のポジティブなところ。しかもそうこうしているうちにまた都に戻れることに。一件落着。

    現代の私たちからすると物語がぶっとび過ぎていて「え~!!」の連続だけど、源氏の行動が大胆すぎて爽快で、彼を取り巻く女性たちの心理描写は「あるある!」と納得。まだまだ読み続けられそう。

    0
    2011年06月14日
  • 孤独を生ききる

    Posted by ブクログ

    【レビュー】孤独という概念についての仏教的な視点が、具体例を交えて分り易く表現されていたように感じた。仏陀の言葉の中には、とても詩的で鋭い言葉が多々あり、唸った。

    0
    2011年05月28日
  • 源氏物語 巻二

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    読めば読むほどどんどんハマってく。気になったのは、方違いとか占いとか呪術が色々な局面で出てくること。例えば、六条の御息所は「源氏ったら葵の上のところにばっかり行きやがって!」と思い悩んだ挙句、葵の上を難産に陥れた末、呪い殺してしまう(!!)現代人からするとフィクションのホラーだと思うけど、当時の人は本気で御息所を恐れたことだろう。

    また、至る所に「香り」の話が出てくる。源氏はナポレオン並に匂ったようで、色々な場所に残り香を残していき、女たちの心を翻弄する。平安時代、お香は今でいう香水のように、個人の魅力を高めるのに一役買っていたのだろう。

    2巻目にして新帝の寵愛する姫に手を出していたことが

    0
    2011年05月21日
  • 源氏物語 巻八

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    宇治十帖に入り、また新たな物語を楽しむことが出来ました。
    薫の君の生真面目さと、大君のプライドの高さにやきもきしてました。大君が亡くなったことで、また新たな展開がありそうで、楽しみです。

    0
    2011年05月08日
  • 生きることば あなたへ

    Posted by ブクログ

    当たり前のことが書かれてるように思うかもしれない
    でも、心に響いてくるのはなぜだろう

    手元に置いていて損は無い本。

    ちょっと心が挫けそうな時に開いて見てほしい

    0
    2011年01月06日
  • 孤独を生ききる

    Posted by ブクログ

    「人間は生まれて死ぬまで孤独な動物だというのが,七十年生きてきた私のゆるがない乾燥です。」

    このような出だしではじまります。

    人生すべてに孤独がつきまとい,人間は悩む。

    そんな人生の儚さについて僧侶的な発想で書かれています。

    その孤独とどのように向き合うか。

    孤独を楽しみ,飼いならすすべも述べられているので,人生の節目でまた読みたいと思える本でした。

    0
    2010年12月23日
  • 源氏物語 巻二

    Posted by ブクログ

    0924

    どんどん話が進んで行きますね。

    大きな事件がたくさん。

    個人的に花散里が大好きなので印象深い一冊になりました。

    0
    2011年04月24日
  • 瀬戸内寂聴の源氏物語

    Posted by ブクログ

    源氏物語って長いし、人間関係(っていうか女性関係)が複雑で難しいイメージだけど、
    読みやすい現代語で書かれていてしかも1冊にまとまっているので
    とりあえず源氏っていう本としてはかなりいいです。

    しっかし!光源氏ってなんて女好きなんでしょ。
    次から次へと惚れるし…
    子どもでも熟女でも気に入ったらしつこい。

    愛人を何人も古い愛人に呪い殺されても浮気心は枯れず、
    娘として育てていた女性にさえ手を出そうとするし…
    それなのに、「わたしはそれほどたくさんの女性をしっているわけでもないのですが…」なんて言っている。
    図太いなぁ…
    笑えます…

    0
    2010年08月20日
  • 源氏物語 巻十

    Posted by ブクログ

    初めて源氏物語を読み切ったあとで、源氏自身は狂言回しで主人公は物語に登場する数々の女君だったのだと知る。

    のめり込んで読んでいるうちに、あっけないほどの長編小説の終り方や、1000年前も今もまったく変わらない人間ドラマとキャラクターの書き方に今もなお多くの人が虜になる理由には納得である。

    優雅で華やかな源氏物語の世界に憧れるのと同時に、この長編小説が「出家物語」と言われるほどに苦しみ次々と出家していく女君たちの気持ちには共感させられてしまった。

    0
    2010年01月24日
  • 場所

    Posted by ブクログ

    「父は、徳島県との県境に近い

     香川県引田町の黒羽という所在に生まれた・・・」

    『場所』(瀬戸内寂聴著 新潮文庫)

    瀬戸内寂聴はこの中で

    父のことを「南山」に

    母のことを「多々羅川」に書いている。


    随筆のようでもあり、

    過去の人生を「再構築」した私小説のようでもある、

    不思議な空間が訪れてくる。



    本人は徳島県徳島市の東大工町で

    三谷家の次女として生まれた。

    その後、父が瀬戸内家の養子に入ったことで

    本人も三谷姓から瀬戸内姓に改姓している。

    故に、瀬戸内は瀬戸内海のペンネームにあらず。


    自分の親以上の年配の方が

    今なお携帯小説で話題をさらうなど

    阿波の女性

    0
    2009年10月16日
  • 源氏物語 巻七

    Posted by ブクログ

    とうとう雲隠が入っている巻です…!幻の最後のページが終わった後はつい深呼吸してページをめくってしまった。紫式部すごいや

    0
    2009年10月10日
  • 源氏物語 巻三

    Posted by ブクログ

    明石の君は本当に思慮深い方ですねえ…
    でも紫の上のこともっと気遣いなさい!げんじ!
    あ、でも一番好きな話は絵合せの回です。

    0
    2009年10月04日
  • 孤独を生ききる

    Posted by ブクログ

    いま現在どうしようもなく孤独感に苛まれて身も心もずたずたになっているという方と、近い将来にその予兆がありそうな方にこそ読まれるべき本です。

    それほど具体的な処方箋が書いてある訳ではありませんが、あらかじめ参考のためにとか、面白そうだからという読み方は推奨できません。

    寂聴さんは、ご自分の肌を切って傷口を押えもせず、血の吹き出る中で血文字で語っていますから、生半可な読み方ではこちらが怪我をしてしまうのです。

    あまりにも出来すぎですけれど、ちょうど今、部屋の中にはビリー・ホリディの「ソリチュード(孤独)」が流れています。・・・好きな曲ですが、必要以上に孤独感が増します。


    孤独に上下高低の

    0
    2011年09月14日
  • 手毬

    Posted by ブクログ

    良寛と若い尼僧の心の交流をベースに描かれた物語。
    私は家族の介護中にこの本に出会ったので
    物語で良寛が老いていくのがとてもリアルに感じられ
    人間の一生の長さを私に教えてくれた作品。

    0
    2009年10月04日
  • いよよ華やぐ(上)

    Posted by ブクログ

    90歳を迎える女性にはたくさんの愛の遍歴があった。戦争を過ごし、姉妹の夫と結婚させられ、不倫を続け、などなど。
    すべてが彼女の一部であり全てだ。
    他にもあらゆる愛を体験した女性たちが慰め合い、励まし合い、ちょっとは羨んだりしながら仲良く過ごす。
    こんな素敵な仲間達がいてくれたらいいだろうなぁ。

    0
    2011年07月31日
  • 寂聴源氏塾

    Posted by ブクログ

    この本はまるで源氏物語についての講義を聴いているようでした。以前、瀬戸内寂聴さんの訳本は読んだんだけど、また近々読んでみたくなりました。まずは“あさきゆめみし”を読みなおしてみよう^^

    0
    2009年10月04日