瀬戸内寂聴のレビュー一覧
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2004年11月1日が、運命の分かれ道だった。その日、内山理名「目当て」で「樋口一葉物語」を見たのだが、これで一気に樋口一葉にはまり、彼女のことをもっと知りたいと思うようになった。そして本屋に行くと、まるで運命の糸に操られるかのように目に飛び込んできたのが本書だった。そして、瀬戸内寂聴さんの筆によって、一葉は、実に鮮やかに眼前に甦った。彼女の生涯は、決して薄幸ではなく、彼女の人生を完全燃焼したのだと、そう思った。この本で、一葉により深く入り込むきっかけをくれたという意味でも、忘れられない一冊となった。半井桃水への恋心に胸打たれた。瀬戸内さんの女性ならではの、一葉に対する見識にも、感じ入るものが
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Posted by ブクログ
ネタバレ喪中にも関わらず、蝶よ花よと育ててきた紫の姫君についに手を出し、姫君はショックを受ける中で、その姿もまたいじらしいと思う源氏が、現代的にみるとひどい男すぎて、こんな男だったか!?と面白い。
生霊に苦しむ姿など、陰陽師などのこの時代特有の恐ろしさがある。藤壺などまだまとも?な人間もいるだけに、好き放題やっている源氏の自由っぷりときたら笑
末摘花
常陸の宮の姫君が不器量で、鼻が異様に長く垂れ下がっていて先が赤い。(これをネタにして後日紫と微笑ましい笑いをとる皮肉)滑稽譚
紅葉賀
藤壺が源氏の子を出産。(帝には源氏の子であることは秘密)赤子の顔が源氏にそっくりなので帝にバレないかとヒヤヒヤ。
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Posted by ブクログ
これまでに再現ドラマやアニメ他、ちょうどこの1巻(源氏の誕生〜若紫との出会い)〜2巻の若紫がある程度成長する辺りまでは既に大体の内容は知っているのでなぞる形となった。
源氏物語の訳本をまともに読んでいくのは初めてなので、それぞれの場面で何かしらの映像が脳内再生されるだけに、思ったより展開が早く感じる。(特に母親の死の辺り)
古文の授業か何かで多少読んだ気もするが、読みやすいと評判の著者訳なだけあって、そこまで抵抗感なく読める。
源氏を拒む空蝉。手紙を交わすため、弟を介してやりとりし、その弟に手引きをしてもらってこっそり暗闇の寝静まった部屋で再会を果たそうと侵入するも、そこにいたのは年若い娘で -