瀬戸内寂聴のレビュー一覧
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いい歳をして日本人なのに源氏物語が「あさきゆめみし」止まり(それも途中まで)ではいい加減恥ずかしいと思って、思い切って現代語訳を読むことにした。選んだのは、瀬戸内寂聴訳。選んだというより、これが家にあったから。
冒頭「桐壺」の帖は源氏のお母さん、桐壺の更衣の話。帝の寵愛を一身に受けているため、数多くの妃たちから恨まれ、通り道に汚いものを撒かれたり、帝の部屋への通り道を塞がれたりなどの虐めを受けている。なんかこの“女子たち”の関係、まるで学園ドラマ。そして桐壺の更衣はストレスでとうとう亡くなってしまう。その桐壺の産んだ忘れ形見の若宮が、“光源氏”。眩いばかりに美しく、何をやっても優秀過ぎる若 -
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ネタバレ何気なく手に取った本。そして茜という女性に惹かれて、気がついたらとても愛おしくなっていた。今まで読んだ小説の中でも一位を争うくらい印象に残った人物。
元々寂聴さんは源氏物語で知り、彼女の小説を読んだのは本作が初。馴染みのある源氏物語の話題がたびたび出てきて嬉しかった。又、文章から寂聴さんの知的なお人柄や豊富な引き出しが伝わってきて、彼女が紡ぐ文章が好きだな、と思った。はじめはただ「茜という人が亡くなったのだな」としか思わなかったが、だんだん茜という人物の魅力に惹かれていく自分がいて、最後は彼女の死への無念さが残った。けれど複雑な感情は一切ない。
とても、余韻に残っている。 -
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ネタバレ瀬戸内寂聴さん、法話の語りおろしの文書化されたもの。いつか寂庵に詣でてみたいと思いつつ叶わず、21年11月9日に逝去された。
◯愛するということ
渇愛と慈悲は、エロスとアガペに一致し、宗教が異なっても共通の概念である。岡本かの子やウッパラヴァンナーの生涯を紹介しながら、愛を諦める必要はないと説く。
◯生きるということ
自分の生い立ちから、戦時下での中国の暮らし、終戦。3歳の娘を置いて出奔したことを生涯の悔いと、第二の人生となる出家へのあらまし、出離者は寂なるか梵音を聴くという名前の由来を語る。
◯老いて華やぐ
歳をとることは誰にとっても避けらられないこと。それをどうやって楽しむか。少し先 -
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最後の語り下ろしで何を語るのか
99歳まで生きた中で、どんな最後の語りがあるのかを知りたくて読みました。勇気づけられる言葉がたくさんありました。何度も読み返したくなるところもあり、読んで良かったです。
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大好きです。
源氏物語に、古典の授業で触れて、なんて難しいと思って、学校を卒業した後では、読む機会も無く過ごして居たのですが、ある日、ラジオで、寂聴さんの、源氏物語の講座を聞いたら、「あら~~、これって、昔の、ゴシップばっかりの週刊誌みたいなものよ」もう、目から鱗どころじゃなく、涙を流して、笑い転げました。それ以来のファンです。いつかは、法話も聞きに行きたいと思いながら、仕事に明け暮れて….….。退職して、さぁ、これからという時に、コロナが流行り、そうこうしているうちに、寂聴さんが亡くなられて、永遠の叶えられない夢に、なりました。残念です。
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心が、洗われる。
一度、ご本人にお会いして、直接、説法をお聞きしたかった….….どんなにか、素晴らしかったことでしょう。
活字で読んでも、こんなに面白くて、気分がスッキリするのだから。
叶わぬ夢に、なりました。残念です。