【感想・ネタバレ】爛のレビュー

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ネタバレ

Posted by ブクログ 2022年12月01日

何気なく手に取った本。そして茜という女性に惹かれて、気がついたらとても愛おしくなっていた。今まで読んだ小説の中でも一位を争うくらい印象に残った人物。


元々寂聴さんは源氏物語で知り、彼女の小説を読んだのは本作が初。馴染みのある源氏物語の話題がたびたび出てきて嬉しかった。又、文章から寂聴さんの知的な...続きを読むお人柄や豊富な引き出しが伝わってきて、彼女が紡ぐ文章が好きだな、と思った。はじめはただ「茜という人が亡くなったのだな」としか思わなかったが、だんだん茜という人物の魅力に惹かれていく自分がいて、最後は彼女の死への無念さが残った。けれど複雑な感情は一切ない。
とても、余韻に残っている。  

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Posted by ブクログ 2018年11月23日

83歳の主人公の元に、79歳の知人の訃報が届く。
その通知には書かれていないが、自殺らしい。
本書は、故人の手記や家族からの手紙を基に40年来の日々を振り返った主人公の想いが綴られている。

老人と言われるであろう年齢の女の生と性は、未経験者にとってなかなか受け入れ難いコトかもしれないが、自分がその...続きを読む領域に達したときに何を想うだろう?

寂聴さんの作品はたくさん読んできたけれど、さすがに全盛期ほどの生々しさは感じられなかった。しかしながら、91歳(現96歳)でここまで性愛を書ける文筆力は凄まじい。

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