【感想・ネタバレ】わたしの源氏物語のレビュー

あらすじ

初めて「源氏物語」に出会ったのは13歳のとき。千年の命を今に伝える〈王朝ロマン〉の面白さに取り憑かれて半世紀以上。源氏物語完訳をライフワークとし、文学と人生を戦いぬいてきた著者が、光源氏と彼をとりまく女たちの多彩な愛のかたち、恋のさまざまを縦横無尽に語る。読み込むほどに奥深く、新たな発見に満ちた魅力の物語世界へようこそ。

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Posted by ブクログ

源氏物語のあらすじ、エッセンスに、筆者の考えを織り交ぜて
読みやすく、興味深く書かれた本。

光源氏のあまりにも浮気な振る舞いにイライラしてしまうが
これがないとお話が展開しないし仕方ないか…

源氏が浮気をして紫上がヤキモキしているところへ
愛人の明石上や花散里から励ましの手紙が届き、
紫上がムカっとするのが面白い。

1000年も昔の小説なのに共感できるところばかりで、
人間は昔から少しも変わってないんだと驚く。

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2011年11月24日

Posted by ブクログ

瀬戸内寂聴、私はその人を誤解していたと思う。彼女の著作を読破したわけではないから、こんな事を述べるのはおこがましいけれど、彼女のすべてがこの一冊に表されているような気がする。彼女の感性、知識、文章タッチ、世界観。なんて壮大で美しく、こんなにも私達の心を打つのだろう。

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2011年11月06日

Posted by ブクログ

私はプロのパッパラパーな上にセンスの無さにも定評がありますので、人間ならば何を差し置いても読むべきもの、聴くべきもの、観るべきものをことごとく外して生きてます。
それでも「常識ある大人」への憧れみたいなものはありまして、時折古典の名著を読んでみたいなぁとか思うわけです。生意気ですよね。
ただそのまんま「完全現代語訳」みたいなのを読むかといわれても読めない。だってバカだから。そんなものが読めるならこの年でこんなザマな訳ないんですよ。
なので「あーーー源氏物語読みたいけどそのまんまは嫌だなー。どっかにパー向けに噛み砕いた簡単な内容でありながらも読んだ充実感みたいなのはちゃんと得られる、意地悪で世間を舐めた文章が書ける肉肉しい作家の現代語訳みたいなのないかなー。」とゴロゴロしながら検索したのがこちらでした。

巻末の解説林真理子も書いてますが、これを「解説」と言っていいのか。「ガイド本」?それとも「要約」?「あらすじ本」?はたまた「別小説」(まさにわたしの源氏物語)?
なんと表現すべきか私には分からないですが500ページはサクサク読めました。読み切るのが勿体無くて途中スピードを落としたほどに。

瀬戸内寂聴はあまり好きではなかったですが、それは私がナイーブ過ぎた、幼稚過ぎたからのようです。彼女の俗人よりも俗っぽいところが「行って帰ってきた」「折り返し」な感じがしていいですね。
悪口にリズムを生む紫式部、1000年経って物語をなぞる意地悪な尼、瀬戸内寂聴。平安絵巻が実写版となり、薫きしめた香だけでなく洗わない髪、汗、涙までもが生き物のにおい、つまり「臭気」を持つようになる。源氏物語を真っ直ぐ読んでいる知識層の方々からすれば「これだからパーは困る。そんな曲がった眼鏡で読んだらせっかくの名作も間違って読んじゃうよ。」とたしなめられそうだが、私にはちょうど良かった。
林真理子が巻末解説でもう書いちゃってるけど「空蝉のとこで『今風にいうと人妻が不良少年にレイプされちゃった』と書いてる。こんな風に源氏物語を書く人を他に知らない。けれどこれで我々はようやく当時のデートなり結婚制度なりを知りえる。男に踏み込まれたら女はなす術なし。諦めから始まる恋。だからこそのその後のすったもんだ。(意訳)」
これ。この本の良さ、瀬戸内寂聴の良さはこれ。
生前は下品な坊主だなぁと思ってたけどそれは私の見当違い。私が生きているもの、今手に入るものの表面的な肉の欠点に気持ちが削がれ、不当に8割引9割引で価値を割引き、いつでも手に入るとたかを括り見過ごすからだ。地元の大きな祭りをどうでもいいと軽視するのに少し似ている。

世の中に上品なものなどただの一つもなく、いつでもどこでも下世話であり、下世話の自覚もある彼女は上品である。
だからこそ瀬戸内寂聴は自らの存在及び言動が下世話でありながらもオリジナル作品の品格は損なわない。ここにあまたある他作家の源氏物語を貶めた「わたしの源氏物語(あの源氏物語をこんなに面白おかしく書けちゃうワタシってお茶目で変わり者。その辺の一般人とは違うセンスの持ち主っ。きゃっ。)」との差別化があり価値が光る。

「紫式部が褒めるのは美しく優しくて才能のない女」
「紫の上を気長に待つロリコン光源氏。この方がずっと淫蕩な感じ」
「雪景色に見惚れる末摘花 笑いを堪える光源氏」
「庶民の生活、女のバラエティが物語に深みと幅」

そうだよねぇ。意地悪って知性とセンスがあってのものだよねぇ。

ちなみに「気長に待つロリコンがより淫蕩」っていうのすっごい分かる。(80dBで音読プリーズ
どっかの芸能人とかだけでなく、「実は教え子だったんですよー。え?違いますよ、卒業するのを待ってそれから付き合ったんです」とかいう教師がたまに(てか結構)居ますけど、あれの気持ち悪さったらねぇ。どんなつもりで「待って」たんだか。
瀬戸内寂聴に指摘されるまで気づかなかったけど、さすが紫式部。ロリコン男のキモさをより濃い墨で書き出してる。

さて。と。

ここまで登場人物が3Dになると「誰の役をやろうかな」という気になる(まぁそう呆れずに
光源氏や紫の上は監督やプロデューサーから指名されたら断れないだろうけど、より難しい感情表現にトライするならばやってみたい役ではないような。(でもやれと言われればやりますよ
やはり六条御息所、もしくは柏木、末摘花や明石の上もいい。
でも六条御息所は小柳ルミ子以外にないし、朧月夜は園まり、末摘花はKABAちゃん、明石上は藤真利子、紫上と藤壺は吉永小百合、夕顔は浅丘ルリ子、玉鬘は桜田淳子、花散里は真野あずさ、弘徽殿女御は加茂さくら(黛ジュンでもいいです)。(各々の全盛期に)
若尾文子や松原智恵子も出したいんだけど役が合わないなぁ。
口さがない女房たちには由美かおる、奈美悦子などなど西野バレエ団から。

というわけでもし新橋駅前で「源氏物語、演るならどの役?」という該当インタビューに絡まれたら「柏木です。但しルミ子が六条御息所を演らないなら僕がやります。セリフは全部入ってますから。」と即答します。瞬きナシで。

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2024年06月29日

Posted by ブクログ

娘と源氏物語の足跡を訪ねて、京都旅行をした帰りに購入して、新幹線の中で読みました。
入門書だと思って読むと良いかも!
あさきゆめみし(マンガ)とセットでぜひ!
なかなかです!

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2011年01月21日

Posted by ブクログ

2008年は 紫式部の書いた「源氏物語」が書かれて1000年。

部分的には知っていた「源氏物語」をこの機会に

ちゃんと読んでみようと・・・

「源氏物語」は54帖あります・・

まずは 寂聴さんのこの本から読み始めました・・・

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2009年10月04日

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