モーリス・ルブランのレビュー一覧
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ルパンがルパンになる前の物語。
けなげな女性に恋をしたルパンは結婚を申し込みに彼女の父親のもとを訪れる。
しかし身分を口実に反対された彼は、その父親が持つ秘密をネタに結婚を承諾させようとその秘密を盗み出す。
そこに隠された秘密とは・・・。
普仏戦争にまつわるお宝を追うグループと100年前からまったく年をとってないと思われる怪しい麗人、そしてその麗人に協力する事で事件に絡んでいくダンドレジー。
そのダンドレジーがルパンになる前のルパンです。
アニメのルパンシリーズでも名作の呼び声の高い「カリオストロの城」の原作ともいえる物です。
物語はルパンと名乗る以前の話なんですが、ルパンの持つニヒルで颯爽としているが愛する女性のためには献身して尽くすところが随所に見られます。(かなり惚れっぽい所も)
やっぱりルパンは最初からルパンなんだと納得しました。
クラリスは名前もそのままに、峰不二子は彼女を連想させる人物として「カリオストロの城」の登場人物が出てくるので、「カリオストロの城」がお好きな方も一度読んでみるといいですよ。 -
Posted by ブクログ
『怪盗紳士ルパン』などから4編入った短編集。
モーリス・ルブランはコナンの毛利蘭の名前の元ネタだったはず⋯そしてルパンといえばルパン三世は孫という設定だったことを思い出した。
恥ずかしながら本家を初めて読み、ルパン三世や怪盗キッドがいかにルパンのDNAを継いでいるのか知る。
なるほど。鮮やかな変装。巧みな話術。銭形警部のような警察を利用して裏をかき、欲しいものを手に入れて華麗に脱出。
こういうことだったんだ〜とじんわり納得。
ルパンとホームズの関係も調べてみた。
ルブランが作中で許可なくホームズを登場させて、かなり揉めて後で名前だけ替えたとか。今では考えられなくてちょっと面白い。
ホームズはイギリスの、ルパンはフランスの古き良き憧れの香りがするようだった。 -
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悪名高い伯爵と結婚した末に、幼い息子と実父を一度に失う悲劇に見舞われたヴェロニク。十四年後、彼女は悲しみを忘れるべく遠くの町で働き成功していたが、偶然見た映画の一場面で、見知らぬ土地の小屋に自分のサインが刻まれていることに気づく。探偵の情報をもとにその小屋に行ってみると、中には男性の遺体が!それは新たな惨劇の始まりに過ぎなかった。
こんな怖い話だったっけ・・・まあタイトルからしてアレだけど。子供の頃にルパンシリーズは全部読んだはずだが記憶がない。序盤から中盤、もはや後半までマジ救いのない展開すぎで苦笑い。後半はあっさりルパンの正体が明かされて若干拍子抜けした部分も。ヴェロニクがここまで追い込まれても耐え抜いていく精神力がすごい。フランソワも天真爛漫ながらルパンを信じて諦めない姿にぐっとくる。この親子はやはり似ているなあ。ヴォルスキの狂気
思い込みで事件がここまで残虐になってしまう悲劇であり、ルブランのドイツに対する不快感が強く出ていて第一次世界大戦の影を感じた。 -
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所々スムーズに読めなくて苦労する作品だったが、訳者あとがきにこの作品が世に出た経緯が書かれていて納得した。
モーリス・ルブラン本人はもっと推敲したかったかもしれないが、一読者としては公開してくれて嬉しい。
カリオストロ伯爵夫人では無邪気な青年だったのが、すっかり壮年期を迎え世のため後世のためにどう生きるかに重きを置いていて、人としての円熟味が心地よい余韻をもたらした。
その一方で惚れっぽい性格・気障な愛情表現は相変わらずでラブロマンスが作品に色を添える。
シリーズの締めくくりとして穏やかにクローズしていくので、派手なアクションや展開を求める人には少し物足りないかもしれない。
ハッピーエンドで読後感もすっきり終えたい人にはハマるかも。 -
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ルパンシリーズと言えば、うん十年前の少年時代、ポプラ社版の南洋一郎訳にお世話になった。本書『三十棺桶島』も読んだはずなのだが、ほとんど内容を覚えていないことに愕然。
舞台となるサレク島の島民が大量虐殺され、予言通り女たちが十字架に磔にされるなど、残酷な場面が多いのだが、解説にもあるとおり、第一次世界大戦での大量死の影響がきっとあるのだろうな、と思いながら読み進めた。
正直、子どものときのようにハラハラドキドキする愉しみは薄かったが、主人公のヴェロニクが謎に導かれてサレク島に渡り、恐ろしい苦難に遭うところにスリルを感じたし、ルパンの活躍も多少鼻につくところはあるが、冒険活劇としてはそれなりに楽しめた。本書のスピーディな展開に、新訳は良くマッチしていると思う。
また、本書には挿画が収録されているのだが、場面場面のイメージ喚起に大いに助けとなった。 -
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「奇岩城」モーリス•ルブラン
L’Aiguille creuse (空洞の針) 1909年
フランス語の題名から、シャモニーからロープウェイで登ることの出来るエギューユ•ドゥ•ミィディをモデルとしているのではないかと思ったが違った。
ドーバー海峡に面したエトルタの崖がモデルだった。
そこにエギュイユ島がある。
ホームズが対岸のイギリスにある白亜のセブンシスターズで余生を送ったのと対比出来る。
「813」で爆死した筈のルパンが復活する。
対決するのは、エルロック•ショルメ(シャーロック•ホームズ)だ。
舞台は地元ノルマンディ ル•アーブル。
フランス歴代王室の秘宝を巡る活劇。
鉄仮面が登場し、デュマへのオマージュが捧げられる。
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ネタバレルパンが20歳の頃の恋と犯罪の物語。
男爵令嬢でピュアなクラリスを手に入れた途端、峰不二子ちゃんのモデルのような魅惑的な大人の悪女「カリオストロ伯爵夫人」にのめり込む「ラウール・ダンドレジー」こと血気盛んな若きルパン。
本作のルパンは若いから「俺さま気質」が鼻につくレベルで、このルパンのキャラクターが好きになれないと冒険譚も彼の都合の良い自慢話にしか感じられないかも。
クラリスもカリオストロ伯爵夫人ことジョゼフィーヌ・バルサモも男性目線からの都合の良い女だものね。
しかし、ルパンの最初の奥さんがクラリスで、クラリスとの間の息子が生まれて早々にカリオストロ伯爵夫人に誘拐されていた設定だったことを知れたのは良かったです。
他の作品を楽しむ知識を得ることができました。
実際のところ、クラリスよりもカリオストロ伯爵夫人のほうがルパンとお似合いだったけれどね。
年上の絶世の美女、凄みのある才色兼備な女詐欺師が事実上の妻のほうがルパンの格は上がると思うけどなぁ…。