モーリス・ルブランのレビュー一覧
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Posted by ブクログ
思い出補正が入っていない、といえば嘘になる。それでも面白いものは面白い!
小学生の時、『奇岩城』を含むポプラ社版ルパン全集を、何度も繰り返し読んでいました。そして十数年ぶりのこの『奇岩城』
消えた強盗犯、謎の暗号、天下の大怪盗対高校生探偵の追走劇、歴史に隠された秘密の城とお宝たちと、ワクワクする要素は盛りだくさん。昔繰り返し読んでいたため、話の筋はほとんど覚えてはいたものの、それでもテンポの良さでどんどん読まされます。
ルパンと高校生探偵のイジドールの関係性も良かったなあ。怪盗と探偵という敵同士でありながらも、ルパンはイジドールの実力を認め、時によっては対等の友人、あるいはライバルに語り -
Posted by ブクログ
1912年の小説。ルパン・シリーズです。面白い、訳も良い。
ケレンとヒロイズムに満ちて、エンターテイメントずぶずぶです。
ルパンの手下が捕まった。もうすぐ死刑になってしまう。なんとかして救わねば・・・。という物語。
どうやら当時のフランスで話題を呼んだ汚職事件なども変奏して盛り込んでいるらしいですね。
(つまり、「モリカケ事件」を変奏して「新宿鮫」シリーズの新作を書くようなものでしょうか。期待。)
これも実はかなり読み終わってから経過しているので、詳細は覚えていませんが、とにかく悪役がすごい。強い。もうこの強烈さ、ダークさ、毒気。「そうか、伊坂幸太郎って日本のモーリス・ルブランだったのか!」 -
Posted by ブクログ
「よろしければ葉書でも…宛名はパリ、ルパンで十分です。切手はいりませんから。さようなら、また近いうちに…」
こりゃ、書いてる作家も、訳してる人も楽しいでしょうねえ(笑)
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コナン・ドイル(1859年生まれ)さんとモーリス・ルブラン(1864年生まれ)さんは、同時代人だったんですね。
アルセーヌ・ルパン(1905年から発表)は、当時人気のあったシャーロック・ホームズ(1886年から発表)を意識して、探偵ヒーローならぬ怪盗ヒーローを意識して作られたそうです。
今回、数年に渡ってホームズ・シリーズを全部読んでしまって。名残を愉しみたい気分もあり「ルパン対ホームズ」。
ル -
Posted by ブクログ
ネタバレ『怪盗紳士ルパン』1907
(原題:Arsène Lupin, gentleman-cambrioleur)
収録作
アルセーヌ・ルパンの逮捕
(L'Arrestation D'Arsene Lupin)
獄中のアルセーヌ・ルパン
(Arsene Lupin en Prison)
アルセーヌ・ルパンの脱獄
(L'Evasion D'Arsene Lupin)
謎の旅行者(Le Mysterieux Voyageur)
王妃の首飾り(Le Collier de la Reine)
ハートの7(Comment J'Ai Connu Aresene -
Posted by ブクログ
今さらという気もしますが、実は読んだことがないという人も多いはず。ということでアルセーヌ・ルパンのデビュー本を読みました。
いきなり、逮捕されてしまうという意表を突いた登場のルパン。細かいトリックというよりは、心理トリックで獲物に近づくルパン。冒険も活劇もありだけど、一方でアイデンティティの喪失や恋に悩む一面も。短編それぞれに趣があってあっという間に読み終わっちゃいました。
それにしても、いきなりデビュー作品でシャーロック・ホームズと対戦させるとわね。ところで、このシャーロック・ホームズ、原作ではエルロック・ショルメとなっていることを初めて知りました!コナン・ドイルの抗議があったらしいよ。そこ