大山淳子のレビュー一覧
-
Posted by ブクログ
弁護士百瀬太郎は人柄もよく頭脳明晰だが、自己肯定感と恋愛偏差値は絶望的に低く、一年越しの婚約者大福亜子との仲は遅々として進展しない。
本巻でも間の悪さから亜子の誕生日に大失敗し絶望に陥るが、亜子の無限の包容力に救われる。
切羽詰まった百瀬の映画「卒業」のダスティンホフマンを地で行く行動には目を見張る。
百瀬(と亜子との仲)ほこれで一皮むけるのだろうか。(期待薄)
事務所ドアへの貼り紙少年や迷い猫の相談を持ってきた少女、百瀬の中学時代の恩師など、百瀬の周りには新たな面々が加わる。
反対に亜子の同僚の寿春美は寿退社で海外に移住する。
このまま退場すると亜子の周囲が淋しくなりそうだが。
「先生(百瀬)といる人が幸せになるんじゃないか」という科白が出てくるが、百瀬は逆に周囲からの深い愛情に囲まれていて、シリーズの大きな魅力になっている。 -
Posted by ブクログ
こんなお話が大好きです。犬と人の絆で、犬も人も幸せに暮らせるお話。こんな施設があればいいのに。資産家だったら、こんなふうにお金を使ってみたいな。そして、最後まで犬と暮らしたい。
現代のお伽話。明日の暮らしもままならない、犬と人間が、オーナーのマダムと支配人横須賀と犬のベスに導かれ、ニーシャシャン(フランス語で犬小屋)で暮らし始める。お金もかからない、束縛もない、ひとつあるルールが、犬の世話をすることという、施設。そこに辿り着くまでのそれぞれの人生と犬生、そして、ニーシャシャンでの日常が、優しく綴られる。後悔に苦しむ人々が再生していくお話でもあるので、つい、ほろりとさせられてしまう、そんな物語。 -
Posted by ブクログ
雪猫
*
美しい
ラストシーンが頭から離れない。
*
タマオの気持ち
イヴの気持ち
猫の気持ち
わからないけど、
このお話のような感じなのだと思う。
そう信じたい。
*
猫も人間と同じような感情を持っていて、
相手を想い
想われている事を感じ、
大切な人を守る。
タマオの理々子への想い
イヴの城太郎への想い
切なくて涙が止まりません。
その想いちゃんと届いてるよね。
*
人の猫への想いも、
ちゃんと届いているよね。
*
「吾輩は猫である」
読み返したくなりました。
*
favorite sentence
✒︎ニーチェ
「事実は存在しない。存在するのは解釈だけである。」✒︎
✒︎空気が、おいしい。
夢中になって、空気をむさぼる。
生きるっておいしい!
このときぼくは生きる意味を知った。✒︎
✒︎ぼくは決心した。
この世界をくれた女神を、命がつきるまで愛そう。
それがぼくの生きるモチベーションのすべてとなった。✒︎
✒︎「好き」という気持ちと、「噛みついて壊してしまいたい」気持ちは、同じ波長に乗ってぼくの体を駆け巡る。でもぼくは本能を抑え、精一杯、紳士的にふるまっている。なぜって、理々子の苦痛の上にあるぼくの満足は、ほんものの満足とは言えないからだ。
本物の満足は、常にどこか欠けていて、うっすらと寂しい。✒︎
✒︎人間はあのひ弱な鳥、トキが死に絶えるのは堪え難いらしく、あの手この手で守ろうと必死のようだが、ノミが死に絶えても平気なようで、どんどんノミの住処を奪ってゆく。
いったい人間にとって、守るべき生物と、見捨てていい生物のさかいめってなんだろう?✒︎
✒︎大きなお城みたいな家だってさ。譲っていただいたんだって。
理々子のあたたかい嘘がぼくの全身を包み込む。
胸がどきどきして、お腹のあたりがほかほかして、からだじゅうの血が激しくかけめぐる。
ありがとう、理々子。うそついてくれてありがとう。✒︎
✒︎おひとよしは世の中を明るく見せる。✒︎
✒︎「あなたは無駄に命を削ってる」と言われてむかついたけど、あの言葉は胸に残った。嫌な言葉って、意味があるものだ。意味があるから、ぐさりとくるんだな。 ✒︎