大山淳子のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
スカイツリーのお膝元の架空の商店街を舞台に、7人の作家さんがお店を開店、短編を繋ぐアンソロジー。
まず設定が面白い。
そして文体も手法もそれぞれ違うのに、なんだろう、違和感なく一冊まるっとアンソロジーとしてではなくひとつの作品としてまとまっている印象。
それぞれの物語にちょっとずつ他のお話のお店が登場して、繋がっている感じがいい。
よそのお店が出てくると、もう一回その店のお話に戻って読んでしまったりして、実際に商店街を歩くように、あっちこっち寄り道しながら読んでしまう本。
そして最後のお話のラストのラストで、また一番最初のお店にお客さんを呼び戻しちゃうあたりが、うまいなぁ〜!
一冊 -
Posted by ブクログ
ネタバレ猫弁シリーズ第5弾にして,シリーズ完結編。前作から,やや緊張感がある展開になっていたが,ますます緊張感が高まっている。話の核となる部分は,アメリカ人のスパイ,シュガー・ベネットの裁判。強制起訴されたシュガー・ベネットの裁判で,百瀬が指定弁護士を務めることになる。シュガー・ベネットの弁護人は,前作で,百瀬太郎の弟と称していた赤毛の男,ユリ・ボーン。
サブとなるエピソードは,これまで以上に小粒。1作目と4作目で出てきた赤井が,百瀬の事務所の手伝いとして,「生まれかわり」と称して猫を譲る行為をしていた青木その子という女性について調べるエピソードと,大福の結婚に向けた準備についてのエピソードが混じ -
Posted by ブクログ
ネタバレお人好しの天才弁護士,百瀬太郎が主人公のシリーズ第二弾。前作からの続きであり,前作を読んでいなくても問題ないが,前作を読んでいる方が楽しめる。
今回は,「法律王子」と呼ばれるテレビでも人気の弁護士の二見純が登場する。同弁護士にはゴーストとして,陰で事件のシナリオを描く沢村透明という男が存在する。この二見と沢村が関わる医療訴訟が話の中心に据えられる。
中心となる話の周囲に,細かなエピソードを重ねるのが「猫弁」シリーズのフォーマット。今回は,前作で百瀬太郎にプロポーズをした大福亜子と百瀬太郎の関係が描かれている。また,「杉山」という名前のタイハクオウムについてのエピソードも存在する。
タイ -
Posted by ブクログ
ネタバレ東大を首席で卒業した天才弁護士「百瀬太郎」。彼は,かつて勤めていた弁護士事務所で,「世田谷猫屋敷事件」を解決し,そのことがきっかけてペットに関する依頼を中心に活躍する弁護士として,独立した弁護士事務所を構えている。
百瀬は,結婚をするために,ナイス結婚相談所に通いつめているが,30連敗。なかなか結婚に至らない。そんな中,「シンデレラシューズ」という会社で,霊柩車ごと死体が誘拐された事件に巻き込まれる。
全体的に緩い設定のミステリ。ミステリと言っても,謎らしい謎はなく,ほっこりするいい話系の作品。話のふくらまし方がやや散漫で,ストーリーに入り込みにくいのが難点。死体誘拐事件にもう少し焦点を -
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