あらすじ
一日百円で何でも預かります。東京の下町でひっそりと営業する「あずかりや」。13年前に封筒を預けた老女の真実、鳴かず飛ばずの中年作家はなぜか渾身の一作を預けようとし、半年分の料金を払って手紙を預けた少女と店主が交わした約束とは……。ベストセラー待望の第三弾。
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Posted by ブクログ
一日百円でなんでも預かってくれる『あずかりやさん』シリーズ第三弾。語り手が、飼い猫「社長」についたノミだったり、店の前のハナミズキの枝で鳴くルリビタキであったり、売れないミステリー作家が書いた原稿の束だったり、店で半世紀の間時を刻んでいた古時計であったりと、人以外の存在からも語られているところが魅力のひとつになっています。店主の桐島青年を取り巻く存在が、どれほどこの店と店主を暖かく見守っているかが伝わってくるのです。ここに預けられる物たちが単なる物ではなく、誰かの大切な人生の一部であったりかけがえのない時間であることが感じられます。誰かを救うため、ではなく、自分の人生をよいものにするために…桐島青年のような生き方、私も目指してみたい。
大山淳子さんの作品はこのシリーズの他にも『猫弁』シリーズなども読んできましたが、改めてこの先生の書く物語や文章が好きだなぁ、としみじみ思いました。
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いつも何かしら、物や動物の視点で描かれていて、この話は誰視点の話かな?と謎解きのような気持ちで読む。
シリーズ3作目、巻を追うごとにどんどんこのシリーズが好きになっていく。
今作は特に、「命」に関わる作品が多く、切なくなった。特にノミと鳥。
ラブレターを預けた少女は半年後に受け取りに来るのだろうか、気になる‥。
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あずかりやさんシリーズ好き。
次の章は誰目線かな?!ってワクワクする。
あずかりやさんに預けられた物それぞれの物語がすごくいい!!
次の第4弾読むと、あのときラブレターを預けた女の子がどうなったかもわかるよ。
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1話目の語り手にはちょっとびっくりw
まさかの、だわ。その視点を思いつくってすごい。
スーパーボールは、話がどんどん転がって、思いがけない、でもとても温かい展開だった。よかったね。
青い鳥は、とても美しい。
この話が後につながるのもなんだか嬉しい。
時計修理の名人が出てきたのも温かい。ああいう職人さん、どんどん減っているのだろうけど、かっこいいな。
小説家さんも、あずかりやさんに出会えてよかった。
あの少年の件は、仕込んだのってぐらいできすぎだけど、あの店主の店ならそういうことも起こるのかもって思えるから不思議。
どれも本当に温かい話で、続きを読むのがとても楽しみ。
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あずかりやさんの生き方、みんなが自分の人生を追及する生き方をしたら世の中平和になるかもって本当にそう思う。
だから皆んなあずかりやさんの事が好きなんだよね。
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外出先で読んでいて
思わず泣きそうになってしまうくらい
いい お話でした。
スーパーボールとても良いお話でした。
とても素敵で、大好きなシリーズ
店主の人の良さ、その店主を支える
周りの人や物の優しさ
全てが心を穏やかにしてくれます。
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シリーズ3作目は命と人を思いやることの大切さがテーマの連作短編集でほっこりさせられながらも小粒な切なさも胸に迫るものがありました。似た境遇にあった知人たちにお薦めしたくなりました。とりわけ「スーパーボール」がお気に入りです。
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大好きな小説です。
読書初心者な自分でも楽に読めます。
さらに、様々な視点での語られる部分がお気に入りです。
読み進めるごとに点と点が繋がっていくようで、早く先が読みたい!といつも思っていました。
素敵な本に出会えることが出来て幸せです。
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暖かく優しい店主。もし一日、店主が色々な風景を見ることができたとしたら、店主はどんな気持ちになるのだろう…なんて、読み終えると毎回思ってしまう。
ちなみに私が1日百円で預けたいものは、まだ見つかっていない(笑)。
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シリーズの第三作。このシリーズはあずかりやさんの主人、桐山の内面の心情はあまり描写されず、店内の無機物(オルゴールやのれん、時計)、利用する人間やノミなどの視点を通して日日が描かれている。一話完結型なので少しずつ読んでいける。世間の冷たさや理不尽さが見え隠れするなかで自分の仕事を全うしようとする姿に清々しさを感じる。
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あずかりやさんシリーズからは、いつも
生きる事を教えられるというか、思い出させてくれる気がします。
ジャケ買いで出会って、3作目ですが
ゆったりといい読書時間、ありがとうございます!
ってね。
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あずかりやさん第3作。
今回は胸がじ~んとなる話が多かった。
スーパーボールや柱時計、売れない作家の原稿など、物が一人称になって感情が描かれていく。
「かちかちかっちゃん」「彼女の犯行」はちょっぴり切なかった。
青い鳥ルリビタキの鳴き声を知らなくてYouTubeで見てみたら、コメントに私と同じようにこの作品を読んで聴きにきたという人がいてなんだか嬉しかった。
ノミ目線の話はコミカルで面白く読めた。
う〜ん
蚤だったり、鳥(ルリビタキ)だったり、売れない?作家の原稿だったり、古い柱時計だったりもするけれど、あずかりやさんを利用する、様々な人達をも通して、語られる話も、面白い。里田ぬるまの話が、その話が、彼の書いた原稿に寄って語られるのが、特に面白かった。
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あずかりやさんシリーズ3作目。
いつもいろんな動物や物の視点からのお話だから、今回は誰視点かな?って思いながら読んでる。
今回のお話も全部あったかくて、全部店主さんの人柄が出てて、この店主さんに救われる人や動物や物は沢山いるなぁと思った。あずかりやさん近くに出来ないかな笑
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安定の大山淳子さんのあずかりやさん。
読むたびに、ほんわか温かくも切ない気持ちになります。
時折出てくるちょっとしたユーモア。例えば、
小皿にふた切れの羊羮。それを相沢さんは黒文字をさしてうまそうに食べる。皿に載っている時は大きく見えた羊羮が、相沢さんのおちょぼ口につるりと消える。羊羮は空中移動中に縮まる習性があるのかもしれない。
こういうの、良く思い付くねぇ(笑)。
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穏やかなときが流れるあずかりやさん。見守るものたちの優しい視線が心地よい。この店に持ち込まれたものたちにまつわる物語に今回も引き込まれた。
なかでも、「かちかちかっちゃん」と「彼女の犯行」がよかった。
「ねこふんじゃった」「スーパーボール」「青い鳥」「かちかちかっちゃん」「彼女の犯行」
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第3弾
今作も店主の人柄に温かい気持ちにさせてもらいました。(語り手が予想外だったお話もありました!?)
「スーパーボール」と「かちかちかっちゃん」がとても良かったです❁⃘*.゚
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あずかりやさんには本当に様々な理由で物を預けに来る人達が来ますね
そしてそれを静かに淡々と
でも丁寧に預かってくれる店主がいるからお客さんは救われるんですね
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店主や語り手の物や動物より、
あずかりやさんにあずける人の話が
かなりの部分を占めている気がする第3巻。
ただ話を読み進めると色んな伏線を
回収していくのが個人的には
すっきりして好きだし、あちこちに
そういったのを見つけるのも楽しかった。
そしてシリーズを通して大きな事件が
おきたり、すごい悪いやつが出てきたりする
ハラハラする展開はないけど、どんな人に
対しても真摯に対応する店主の姿勢に
訪れる人も変わっていく様がなんかよかった。
ほっこりする物語ばかりで
あぁ~こんなお店がこの世に
あったらいいのになぁ~とも思いました。
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あずかりやの周りの人、動物、虫、ものがそれぞれの物語を織りなす。そしてそれぞれの話が様々なところでつながることに驚いた。姉妹の話は感動したな。
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随分前に2冊読んで、これで3冊目。
古本屋で4冊目を見つけて、いつの間に出ていたんだ。そういえば、3冊目すら読んでないわ。と読み始め。
そうそう、こんな感じの話だったと思い出す。
最初のノミの話は何してくれるんだと憤り。
スーパーボールで切なくなって…。
話の繋がりもあったりして良かった。
このシリーズは、特別なブックカバーがついていてオシャレでいいよね。
Posted by ブクログ
この本には色んな語り部がある。暖簾だったりガラスケースに猫、オルゴール、柱時計、とまぁ色々。物語の初めは誰だか分からない。誰だろう?と想像しながら読み進めるんだけど突拍子の無いのが出てくる。ノミってなんだよ(笑)
やっぱアレですか?ラジオの声と実際に聞く声は違うもんですか?
Posted by ブクログ
好きなシリーズの第三弾。
どんなものでも1日100円で預かるという商いをするあずかりやさんの店主のもとにやってくる、さまざまなお客さんのエピソードを描く連作集。
物語は「G線上のアリア」や「展覧会の絵」など、さまざまな音楽が流れる。
店主の桐島くんは目が見えない。そのこともあり、「音」が印象的に感じられる。前作のオルゴールのように。
とにかく、落ち着いてて、欲が無くて仕事に誠実な店主の桐島くんがとても素敵な人なんだよね。
どうか良い人が見つかり、家族が増えますように
Posted by ブクログ
商店街にある小さな店。なんでも、1日100円でなんでも預かってくれるお店なんだとか。今日も誰かが店を訪れて、人生の一部を預けていく。
1つ1つの話で目線が変わっており、読んでいて楽しい一冊でした。また、家族もおらず、おまけに目も見えない店主ですが、その誠実さや人の良さに心を惹かれました。
とても感動!とか、すごく泣ける!というような内容ではないのですが、読んでいて心が洗われていくような感じがしました。ほんわかと、包み込んでくれる本です。
Posted by ブクログ
新しいメガネをかけたけどまだ目が慣れず、視界がぼんやりしたまま気がついたらフィットして視界がクリアになっている、どの章もこんな感じ。
最初からものがたりにすぽっと入れるのではなく、えーと、これはだれ目線?人やらモノやらどっちやら?と探りながら読み進めて、そういうことね、ふむふむとなってから自分の中でスムーズに話が展開して話が終わる。どの章も心温まる。うまく言えへんけど、殺陣が全くない人情ものの時代劇を見ているような。
面白いとも、良い本とも違う、なんかええわぁこれという一冊でした。
Posted by ブクログ
認知症になりかけの老女の話、落ち目の作家の話など今回もじんわりと気持ちのあったかくなる物語の数々。ただ桜原さんは、ちょっと厄介。霧島さんの事が好きなんだと思うけど‥‥続編で決着がついてほしいな。それから、やっぱり石鹸さんとお母さんに再登場してほしい。