大山淳子のレビュー一覧

  • 通夜女

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    就職活動の躓きから引きこもりとなってしまった主人公が、ふとしたきっけかから他人の通夜に潜り込むことに楽しみを見出し、そこからいろいろな出会いを経て自分の居場所を見つけるお話です。少し不謹慎ともいえますが、少し大き葬儀になれば、参列者をすべて把握できている人はたぶんいないので、一人二人紛れ込んでもわかりませんね。もとはシナリオらしいので、映画で見てみたい気もします。

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    2023年01月20日
  • 猫弁 天才百瀬とやっかいな依頼人たち

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     大山淳子さんのドラマ原作(TBS・講談社ドラマ原作大賞受賞!)によるハートフル・ミステリー。今回初読でした。遅きに失しました。すでにシリーズ化され、2011〜第1シーズン全5作品、2020〜第2シーズン3作品刊行されているようです。

     なるほど、シリーズ化に納得です。素直に面白かったです。ストーリーとキャラが、完成度高く両立できている印象で、読後のホッコリ感・温かさが、とーっても心地よいですねー。

     お見合い30連敗中の弁護士・百瀬太郎。東大法学部主席卒業だが冴えない容貌とお人好しで、天才とボンクラが同居?
     事務所は、トラブルやら訴訟の果て引き取った猫だらけで、「猫弁」と揶揄される始末

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    2023年01月17日
  • あずかりやさん まぼろしチャーハン

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    あずかりやさんという着想がすてきですね。正直言って、1話目の「ラブレター」は今ひとつだったのですが、だんだん展開にはまってきて、「高倉健の夢」は楽しかったです。シリーズになっているようなので、ほかのも読んでみよう。

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    2023年01月14日
  • あずかりやさん まぼろしチャーハン

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    このシリーズは三作品、これまでに読んでいる。

    「桐島君の青春」を読んだとき、とても楽しんだのだけれど、自分の中である程度この物語に対する思いが一段落した感覚があった。
    だから、続編が出たと知っても、読むのをやめようかとも思ったりした。

    が、この巻も、しっかり面白い。
    桐島君は相変わらず物静かで思慮深い。
    語り手も相変わらず意表を突いた設定だし。

    特に、「ツキノワグマ」がよかった。
    アルツハイマーで妻との記憶をなくしていく夫。
    ヘルパーの「ふみこさん」を慕い続ける年老いた男性。
    そうした人たちとのかかわりの中で、桐島君自身の淡い恋がすれ違ってしまう物語だ。
    ちょっとほろ苦い味わいがいい。

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    2022年12月24日
  • 猫弁と鉄の女

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    『猫弁』シリーズ第2シーズン2作目だが、友人が絶賛していたので読んでみた。これだけを読んでも全然問題なく楽しめる。
    政治家とその関係者や埋蔵金の取扱いのリアリティにはちょっと疑問符だったが、登場人物に誰も悪人がおらず、大きな事件は起こらないが大団円の結末で、読後はすごくほっこりとした気持ちに包まれた。

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    2022年11月26日
  • 猫弁 天才百瀬とやっかいな依頼人たち

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    ネタバレ

    ドラマにしたら面白いだろうな、と思いながら読んだ。結婚相談所の場面は不自然な30連敗だったのと、弁護士として畳み掛けるところの敏腕さと経歴なども含めたアンバランスさが不思議な感じがした。

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    2022年11月04日
  • あずかりやさん 桐島くんの青春

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    人間ではないモノ目線で描かれている話もあって、あずかりやさんに来た経緯だとかお店を始めた経緯だとか、あずかりやさんの歴史についても色々なストーリーと絡めながら描かれており、出会いもあれば別れもあるということを改めて感じました。それぞれの話が心温まるハッピーエンドのようであって、だけどどこか寂しさを感じさせる。遠く離れた故郷に思いを馳せるような気持ちになりました。

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    2022年11月01日
  • イーヨくんの結婚生活

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    母親は20年前に事故で亡くなっている。
    父親は妻の突然の死を受け止められずに、父親を放棄し家出。
    それ以来、母親の兄妹である叔父伯母に育てられた5人兄弟の長男がこれまた突然病死した。
    その通夜に長男の婚約者を名乗るおばさん妊婦が現れた。
    そこから始まる物語。

    末っ子の伊代太は、どんなことにも「いいよ」と引き受けてしまうボンヤリさんで「イーヨくん」と呼ばれており、叔父も手を焼き「この女に伊代太を押し付ける」ために妊婦と伊代太を結婚させることに。それにも「いいよ」と受け入れてしまう。

    20年前に死んだ母親が、伊代太を心配するあまりにあの世からこの世に戻って見ている視点。
    叔父・伯母の視点。

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    2022年10月21日
  • 赤い靴

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    ネタバレ

    あずかりやさんシリーズからこの作家を読んだ私は誰の本??てなるくらい違う世界が広がっていたけど、これはこれで面白かった。
    相関図的にはそんなに難しくなく、若い精神科医が全てを辿るかと思いきや
    章ごとに違う目線で謎が解かれ
    登場人物はそれぞれよい設定だったし
    二組の父と娘の関係性も面白かった。
    園美と実父の交流がなかったのは残念だった。

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    2022年10月17日
  • 通夜女

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    良かった。
    色々な人生の章が描かれている。
    小太郎と時尾さんが
    よい味出してる。
    みんなそれぞれ生きてるなぁ。。とおもえる。
    なんとなく、まんざらでもないと思える一冊。

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    2022年10月11日
  • あずかりやさん まぼろしチャーハン

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    ☆4

    第4弾

    今作もほっこり切なくて、やさしい物語に癒されました(*´˘`*)♡
    表題作の「まぼろしチャーハン」と「高倉健の夢」がとても良かったです❁⃘*.゚

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    2022年10月11日
  • 通夜女

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    ネタバレ

    就活で言われたたった一言が主人公をひきこもりにしてしまう。たった一言なのにと思うようだけど今まで否定されずに生きた環境が彼女の精神面では受け止めれなかったのはなんだかよく分かる。
    叱られたことが極端に少ないと叱られることを受け止める力がすごく弱くなる。褒められてるのにたった一つの叱られることによってそれが勝ってしまう。唯一幼い頃に亡くなった祖母だけが彼女を厳しく育てようとしていた。だからって主人公の親が悪いわけじゃなく、彼女を想う気持ちも伝わってきた。

    そういう弱ってる時に偶然他人の通夜に行ってしまいそこから通夜に癒しを求めて通うようになる主人公。そこでは亡き祖母を思わす通夜女がいて、この人

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    2022年10月04日
  • 光二郎分解日記 相棒は浪人生

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    二宮光二郎(75)は、元理科教師で趣味は分解。最近少し記憶があやしい。そんな光二郎が、草刈り中の老人を刺したという話家族のもとに飛び込んできた。冤罪を晴らすため、孫であり浪人生のかけるは家族と、周囲のじいさんばあさんも巻き込んで光二郎と奔走する。

    大山さんのお話は、どれもキャラクターが魅力的です。
    この本の主人公の光二郎とかけるもそうですが、世間ずれしていなくて、皆どこか生き辛そうに見えるのに、不思議とするすると世の中を渡っていて、優しく希望があって。読んでいるほうまで優しい気持ちになれます。
    光二郎は自分の興味に正直で奇矯なふるまいをする自由人ですし、かけるはいまいち覇気のないふわふわした

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    2022年09月27日
  • 通夜女

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    お葬式の捉え方は人それぞれ違うと思うし、大体は悲しみを持って参列していると思うけど、笑顔で
    見送る方が故人のためだと感じる人たちも居ると思
    う。本作は就職活動に挫折して、引きこもってしまった24歳の小夜子が、他人のお通夜に紛れ込んで、自分の中の不幸な気持ちを浄化させていくお話なのですが、そこで、自分と同じようにお通夜に紛れている「通夜女(つやめ)」という謎の老婆に遭遇し、小夜子は彼女の弟子なる。小夜子と老婆の奇妙な師弟関係、なんで関係の無いお通夜に参列するのか、奇妙ながら何故か共感してしまう作品だと思います。

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    2022年09月25日
  • 牛姫の嫁入り

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    大山さんが書く時代ものに興味を惹かれて読んでみた。
    人の心の動きをしっかり、かつどこか軽妙に描写するところは猫弁と共通するところがあるかも。
    忍術のバリエーションを増やし、重姫も時々仲間に加わったりするシリーズになったら面白いだろうな。

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    2022年08月25日
  • 猫弁 天才百瀬とやっかいな依頼人たち

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    読み始めは、?な感じでしたが、気づけば「あっ」という間に読み終えました。
    ハートフルなミステリーも楽しい。

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    2022年08月22日
  • あずかりやさん まぼろしチャーハン

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    あずかりやさんシリーズの4冊目。
    今回は今までよりもあずかりやさんの登場時間が少なかったように感じました。その分、あずけに行く人ことを手厚く描いているなと思いました。
    あいも変わらずあずかりやさんのまっすぐなところにじーんときてしまいました。なんだか読んでいて心が洗われます。
    まだまだ続いてほしいシリーズです。

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    2022年08月21日
  • 猫弁と鉄の女

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    政治のダイバーシティー、日本の森林と林業。
    を取り上げながら、生活者目線を離れず猫弁らしい展開。太郎と亜子の関係は、少しずつ進んでいる。猫弁は多くの人と関係を作っている。もりりんなど、魅力的な人もいるので、またどこかで登場してもらいたい。

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    2022年07月31日
  • あずかりやさん 彼女の青い鳥

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    穏やかなときが流れるあずかりやさん。見守るものたちの優しい視線が心地よい。この店に持ち込まれたものたちにまつわる物語に今回も引き込まれた。
    なかでも、「かちかちかっちゃん」と「彼女の犯行」がよかった。

    「ねこふんじゃった」「スーパーボール」「青い鳥」「かちかちかっちゃん」「彼女の犯行」

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    2022年07月25日
  • あずかりやさん まぼろしチャーハン

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    一日百円でなんでも預かる「あずかりやさん」。
    当初20歳そこそこだった店主の霧島も、もう30歳。
    本書の中で、あれよあれよと時が経って少々戸惑ってしまったが、大人になっても芯の部分は変わらない。
    全盲でも、「清く、正しく、美しく」に、更に磨きがかかっているように思う。
    特に今回はホロリとさせられたお話が多く、「モノ」が主観となって語る場面に泣かされた。
    『高倉健の夢』のトランク、『文人木』の皐月が語る言葉が切ない。
    「社長」も長生きしてしてほしい。

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    2022年07月17日