大山淳子のレビュー一覧
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スカイツリーを見上げる下町の片隅にある、架空の商店街。
大山淳子氏の「あずかりやさん」がとても良かったので、"出身地"である、こんぺいとう商店街のことをもっと知りたくなりました。
個人商店が立ち並ぶ商店街は、現代では衰退の傾向にあるけれど、こんぺいとう商店街は、たたむ店あり、新しくできる店ありで細々と続いている。
家業を継いだ若者や、出て行ってまた戻ってきた者、新しい商売の形、幼なじみと小さな恋の話など、懐かしい雰囲気の中で語られる。
後に行くにしたがって、他の商店の名前が登場するようになって、箱庭世界が充実していくのが面白い。
一軒目『カフェ スルス』 大島真寿美
ほ -
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理科や数学の先生で、良い意味で変った人を何人か思い出す。
頭の中に独特の回路を持っているのだろう。
二宮光二郎・75歳は、元中学校の理科の先生で、なんでも分解して直してしまう。
無口だが、たまにしゃべると何言ってるのか解らないし、突然猛ダッシュしたりする。
行動は奇矯だが、一本筋の通った人間で、そしてとても優しい。
いいなあ、好きだなあ、大山さんの描く、こういう“変わり者”キャラ。
いろいろ秘密を抱えている、シルバー人材センターの老人たちも個性的。
“老人の勝ち組”って、あまり考えたことがなかったが、自分は負け組みだと思う人からは、勝ち組はまぶしく見えるのだろう。
当たり前に受け取っている -
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コミカルでハートウォーミングなミステリ第二弾。相変わらず楽しいなあ。「猫弁」シリーズとのリンクも若干あって、それもまたファンには嬉しいところ。たしかに事件はささっと解決しませんが、イライラはしなかったなあ。のんびりと物語を楽しみたい一冊です。
西郷さんの犬の銅像盗難事件、振り込め詐欺、ドッグショーを巡る疑惑、などなど、個々の事件はさほど大きくないけれど盛りだくさんな内容。それがラストに向けてすべてきれいにつながっていく過程も圧巻だし、なんといっても光二郎をはじめとするキャラクターの魅力がとても良いのです。セリフの数々にも笑わされたり、はっとさせられたり、ほんわかさせられたり。あたたかい気持ちに -
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「相棒は浪人生」に続く、「光二郎分解日記」シリーズの2作目。
大山淳子さんは、解決まで時間がかかりイライラするミステリーを「イラミス」と呼んでいる。
イライラするのは光二郎さんの言動ではない。前作を読んで、光二郎さんはブレない人だとわかったから。今回は、むしろ、孫のかける。
あれ、前作のかけるは、こんなにポンコツだったっけ。
ポンコツなのだが憎み切れない。やっぱり、「いい子だ」と思わされる、そこがイライラするのだ。
さて、今作では、「おぼっちゃま」刑事の頭野の素性が明かされる。このシリーズのゆるやかな雰囲気に、どこか剣呑な空気が入り込む。
上野の西郷さんの銅像から、愛犬の姿が消えた -
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七十五歳で、元理科教師の二宮光二郎。趣味は分解。
近頃、短期記憶があやしくなってきており、本人もそれを自覚している。
そんな光二郎が、傷害事件の容疑者に…。
人の優しい目線があふれている。
年のせいか、やさしさに触れると、すぐにウルウルしてしまう。
人、生きものは究極の孤独な存在だ。
「ワタシ」は「アナタ」に、「アナタ」は「ワタシ」になれない。
「ワタシ」の中に誰かが入り込んで、「ワタシ」の思考を読み取ってくれたとしても、
「アナタ」の思考にはならない。
そんな、限界のない孤独の中にいる生き物たち。
昔、「ウサギは寂しいと死ぬ」という話があった。
これは、間違いなのだそうだ。でも、人は -
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ふらりと寄った書店で猫弁を探したところ見つからず、代わりに置いてあった本。
「頼まれごとを断らない」主人公の本と帯に書いてあり、先日上司からなにげなく放たれた、『人がいい』という私の性格とだぶってしまい、購入。
結論。
なんだよ、イーヨくん人がいいわけじゃないじゃん。ぜんぶこなせるんじゃん。
私とちがうんじゃん。
学んだ。
できることにしか、いいよって言っちゃダメなんだ。
もっと自由に、好きなことだけに、いいよって言わなきゃいけないんだ。
自分の気持ちに正直にならなきゃいけないんだ。
あてはまらないときは、いやだよって、言わなきゃいけないんだ。
いやだよ、を言うことが
幸せにつながると -
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