佐々木譲のレビュー一覧

  • 代官山コールドケース

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    前作と較べて少々複雑化して読み難くあった。と言っても面白く読めました。今回は1つ事件では無く同時進行の事件が複数有り 最後に1つに収束していく、予想されましたが、中々最後まで犯人が解りませんでした。今後シリーズが続く事を期待します。

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    2022年07月28日
  • 廃墟に乞う

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    ネタバレ

    休職中の刑事で権限も無く実際どこまで出来るだろう?と思うけれど、そこはこれまでの人脈を駆使して情報を得て、事件の真相を嗅ぎ当てる。
    『兄の想い』が特に面白かった。心にずっしりくる話だったし、決して自分の手柄にせず上手く正しい方向に導くところが良かった。こういうスマートなやり方に憧れる。人を相手にしているから、真面目一辺倒では上手くいかないこともありそうだと思った。
    この前後の作品があったら読みたいと思わせるような魅力が主人公にあった。

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    2022年06月21日
  • 沈黙法廷(新潮文庫)

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    面白かった。冒頭の出出しが印象に残しつつ、色々な人種が交錯する。後半の法廷の攻防もスピーディーな頭脳戦という感じで一気に読める。少し検察の主張に無理があり、現実なら起訴できないのでは?とは思った。ただ余韻も良い。現実に僕も中川綾子といつか会うかもと思いました。

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    2022年06月16日
  • 警官の条件

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    『警官の血』続編
    警部に昇進し、捜査一課二係係長となった三代目・安城和也。
    和也によって、警察を追われた加賀谷仁。

    そして、加賀谷の警察への復帰。

    同じ組対という組織にいながらも、会話する事もなく、それぞれがひとつの事件の解決に向けて動いていく。

    和也は、『上司を売ったやつ』として、そして同僚を死に追いやるという、大きな失敗を犯す。

    加賀谷は、かつての後輩の仇を打つために復帰しながらも、裏社会としてつながる灰色の警官として、疑いの目で見られる。

    加賀谷は、『一人前に育てるべきだった』と呟く。
    和也への思いだったのだろう…

    そして最後の『親父さん』『世話かけやがって』
    で、すべてがつ

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    2022年04月24日
  • 警官の血(下)(新潮文庫)

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    警官としての『矜持』とは?

    清二、民雄、和也と3代続く警官としての生き様。
    それぞれが警官として、さまざまな葛藤を受けながら、任務にあたり、警官としての『使命』を全うする。

    清二は、戦後の治安維持のために大量採用された駐在警察官。身近に起こった2つの殺人事件を調べる中で、謎の死を遂げる。
    父の死の真相を知るために警察官になった民雄。赤軍派の潜入捜査を命じられた結果、精神を病むことに。その後、清二と同じ駐在所勤務となったものの、女児を人質にとった暴力団に射殺され、殉職。
    民雄の息子・和也もまた警察官に。暴力団を担当する捜査四課に配属され、上司の不正を暴くスパイを命じられながら、警官として生き

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    2022年04月10日
  • 警官の血(上)(新潮文庫)

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    清二が追っていた2件の未解決事件の犯人は?

    清二が死んだ真相は?

    すべてがここにつながっていくのか…

    三代に渡る真相は…

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    2022年04月06日
  • 抵抗都市

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    凄いですね、ロシアの統治下にある日本の姿を克明に描いている・・SFです。
    1年半前の執筆とは思えない・・舞台は130年ほど前の東京神田かいわい。冒頭に実際有った大津事件を持ってきて、ロシアとの緊張関係の導火線を想起させている。
    実際は日露戦争に「敗北した我が国」という設定で始まっているが、読み進めるとあながち荒唐無稽という感じでもなくなって行く。P338には「ロシアの端っこじゃ、今にも独立する勢いだ・・ウクライナ、ベラルーシ、ポーランド、リトアニア、ラトビア、エストニア、フィンランド・・」と有り、今の話を読んでいるような爆撃音と火薬の匂いが立ち込めている。

    新堂と後に加勢する形になって行く多

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    2022年03月09日
  • 密売人

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    10年以上前に読んでいた道警シリーズの続きを読みました。
    前半は家事の合間にちょっとずつ。
    でも後半は途中でやめられなくなり、夕飯の支度ができませんでした。
    久しぶりに読む道警シリーズはやっぱり面白かった。

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    2022年02月13日
  • 雪に撃つ

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    2021-12-164かなり沢山の人物名が登場して場面展開も多く混乱するけど、読み返したら一本筋が通ったこの作者らしいハードボイルドだった。社会的課題も取り入れられていて時代にあった面白い作品だった。最後の一行はカッコつけ過ぎやけど笑

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    2021年12月20日
  • 密売人

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    ここまで読んできた道警シリーズ中で一番早く読み終えたかもしれない。いや、面白かった。

    お決まりの多軸構造がよく活きていて登場人物が動き回っている。シーンの切り替えも絶妙で、続きが気になって止まらなくなる感じ。

    徐々にスピード感を増していく展開と、落着後のほっこりとしたエピローグ。緊張と緩和のバランスの妙に読後ニヤリ。

    なんだかんだでもう5冊目か。次巻は如何に。

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    2021年12月07日
  • 憂いなき街

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     『道警大通署』シリーズ7作目。再読。

          * * * * *

     今回の事件は複雑なものではなく、解決後に後を引くようなこともありませんでした。というのも、佐伯と津久井の恋愛事情が物語のメインとなっているからです。

     それにしても津久井は危なかった。

     奈津美のような、誰かに寄りかからないとダメな気質の女性に惹かれる気持ちは解らないではない。ないのだけれど、その脇の甘さには目を覆いたくなりました。
     まあ音楽が絡んでいるし、そこが津久井の魅力でもあるのだろうと思いますが……。

     対して佐伯は流石でした。弁えがある。もちろん百合の賢さも大きいと思います。
     慎重に関係を前進させ

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    2021年11月16日
  • 巡査の休日

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     『道警大通署』シリーズ4作目。再読。

         * * * * *

     郡司事件絡みの3部作完結後の箸休め的な作品で、ハードさも ( それまでと比べれば ) 少し抑えめ。そしてメインキャストは小島百合巡査。

     百合と言えば因縁のあるのが2人。
     1人は村瀬香里。目立ちたがり屋で粗忽者だが憎めないタイプ。もう1人は鎌田光也。粗暴な自衛隊崩れで粘着質の一匹狼。この3人の緊迫した攻防かと思いきや、実は…。
     わかりやすい伏線で、筋読みはし易かったです。
      
     それより、五十嵐元道警本部長を公判に引っ張り出すのを佐伯が断念したことが何より残念に思いました。

     何気に新宮が ( 偶然とは言え

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    2021年10月26日
  • 仮借なき明日

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    個人的に、こうゆう男らしい、昭和っぽい、ハードな話は好きですが、果たしてただのサラリーマンが、銃を売ったり喧嘩をしたり、そこまで出来るだろうか?
    また、フィリピン現地に問題を解決に赴いたのに、会社が求める解決法が違うのではないか?と謎に煽りまくり殺し合いまくる後半には、もう少し機転の効いたサラリーマンらしい痛快な解決法も欲しかったかなと思う

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    2021年10月04日
  • 廃墟に乞う

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    佐々木さんの北海道警の作品です。主人公の仙道刑事は休職中ですがプライベートで事件にかかわっていく作品です。この本は短編のため、非常に読みやすく感じました。

    休職中の刑事が事件に迫っていくので、ちょっと内容も期待してしまいますが、事件の内容よりも、事件の真相というか、裏側の人間関係、人間の心の奥底の感情という、ドロドロとしたくらい感じのものを主人公の刑事を通して表現しているように感じました。

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    2021年09月20日
  • 警官の血(上)(新潮文庫)

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    過去の「このミス大賞」1位。3世代に渡り警察官となった親子の物語。1代目の戦後の混沌とした時代の上野、谷中近辺の様子や当時の警察官の役割、1代目から3代目の時代の移り変わり、最後まで興味深く読んだ。馴染みのある場所が舞台だと読んでて情景も浮かぶのでより良い。

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    2021年09月16日
  • 廃墟に乞う

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    佐々木譲さんの警察もの。安定感のある筆致とストーリー展開はホントに期待を裏切らない。舞台が道内の各所なのも色んな空気感を感じられて楽しい。

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    2021年08月01日
  • ユニット

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    17歳に妻と1歳の娘を殺された真鍋。
    刑事の妻でDVから逃げ出した祐子。
    少年が出所して物語が動き出した

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    2021年08月01日
  • 雪に撃つ

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     『北海道警大通署』シリーズ9作目。

          * * * * *

     今回は、事件の規模ばかりでなく展開もさほど大きくない。ただし深さは感じる内容です。
     その深淵から漂うのは不穏さでしょうか。それは大きなうねりが起きる前兆のような感じがします。

     津久井、新宮、そして百合。
     佐伯を中心に緩やかかつ強固に結びついていたチーム。その終焉を予感させるのです。本作はその伏線になっているのかも知れません。

     ファンとしては次作が待ち遠しいような、すぐに読みたくないような……。複雑な気持ちになりました。

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    2021年10月14日
  • 真夏の雷管

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    北海道警察、第8弾
    ネグレクトの子供と組織にしっぽ切りされた男の復讐
    早くにわかるがどこにハンコを打つがあるか最後まで見つからない。
    警察小説

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    2021年07月24日
  • ユニット

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    一気に読ませる作品だった。従来の警察モノとは少し毛色が変わったもの・・こんな悪徳警官がいないとは限らないと思わせられたり。

    中盤部迄、善と悪との色がくっきり分かれた形での展開ゆえ、読むほうも悪の凄まじさ、善の抜けっぷりでハラハラドキドキ。

    ラストに向けての最期まで一気に駆け抜ける展開は「出来すぎ」、偶然が重なりすぎとの言い方もあるだろうと思ったけど、この爽快感は何!っていう程の感想。

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    2021年07月22日