桜庭一樹のレビュー一覧
-
Posted by ブクログ
ネタバレ中学2年生の1年間で、あたし、大西葵一三歳は、人をふたり殺した。---どうして少年犯罪で捕まる同世代の男の子はぜんぜん飄々としてぶるってないのか。---わたしはもうだめ。こわくて…。少女の魂は殺人に向かない。そんな衝撃的なプロローグで始まる、ある少女の夏から冬にかけての記録。母親は今どきらしい自己愛のみのただの女で母性なんてない。義理の父は元漁師で今は酒浸り、暴力をふるう怪物。学校ではお笑い担当という明るい面を見せているが、本当の顔は見せられない。仲の良かった幼馴染には最近彼女ができた。夏休みのある日、これまで全く接点のなかった目立たないクラスメイト宮乃下静香と付き合うようになってから、葵の運
-
Posted by ブクログ
ラノベなので、私が読むのには少々若すぎる気もするが、結構面白い。
しかし、半ば頃まで行って、この本は何なのだろ?と悩みました。ジャンル分けなど無意味とは思うけど、何が主題なのか?
で、思いついたのが、昔の冒険小説。ギャビン・ライアルとかクィネルとかポロックとか。これらの主人公はどこか虚無的なプロフェッショナルの男だけど、主人公を、ちょっと反抗的だけどごく普通の美少女に置き換えれば、こんな小説になるのかなと。
ところで、この角川文庫版には3つのエンディングが収録されています。
どれを採るかによって全体のイメージも変ります。最初のエンディング(著者自身が最初に書いたもの)では上の印象が強いけど、出 -
Posted by ブクログ
下も読みました。てゆーか、え?これって漫画ですよね?
上はわけがわからぬまま、下を読んでようやく話が分かった感じがします。
藻屑が人魚だ嵐だって嘘をついて何度も自分に言い聞かせるようにしていた姿が
話のほとんどを理解したときに痛々しく思えました。
砂糖菓子の弾丸って、こんぺいとうのことですよね?
実際にあっても体内に溶け込んで、まるで実態がないかのような。
藻屑はそんな女の子だったのでしょうか。
人に逢いたいがために、自分の身を守るために
人を殺したり、暴力を奮う人を好きになったり、
人間の脳ってなんだかまだまだ科学的にきちんと証明されないようなことが多いと思うのです。
兄の身体から抜けてい