齋藤孝のレビュー一覧
-
Posted by ブクログ
著者は明治大学文学部教授。三色ボールペンの人。
著者流の読書術を説明した最初の「取扱説明書」の部分が面白い。
ただ「面白かった」「つまらなかった」というだけの読み方からは卒業し、 読んだことから考えやアイデアを得て何かに応用できる形で自分に刻んでおく、理解の切り口を手に入れるという読み方を推奨している。要するにアウトプットのための読書。
そのために著者は一冊の本から一つのキーワードを見つけ出し、「概念化」(××力という言葉をつける)と一文「引用」をしている。概念化は難しくても引用ならできそう。
しかし一冊すべて読むことはなく、”パッと目に入る感覚でそのページに縁があるかどうか判断する”というのは難しい。 -
Posted by ブクログ
斉藤孝さんの本はこれで2冊目。
結論、細谷功氏の本(地頭力を鍛える)とこの本でいう地アタマはかなり違うなと、また受験や資格の勉強などを学習者向けの本だなと読んで思いました。
この本の中では、地アタマを定義せずに「いかに知的に勉強をするのか?」というのにフォーカスされていたと思います。
全体として、「勉強法」の話です。
特に筆者自身が勉強(教授として常に学び・人に教えるという立場での)をする中で自分に合ったオリジナルな方法を生み出し、それを紹介した本でした。
印象的だったのが3点、
古典(ニーチェ/孔子など過去の偉人)の著者の生き方から影響を受けているなという点、
学者(南方熊楠/白川静/アインシュタインなど)の考え方の影響という点、
著者自身の勉強体験(苦労しおそらく試行錯誤した)の結果からこの本は構成されているなというのが印象に残りました。
今回の学び
・羽生善治曰く「私はなるべく盤上を美しくしようとデザインしているのです。」
・感情を理解することは非常に大切です。他人を愛するもとが理解力ではないか。
・古典は共通性が高く、日本の古典さえ押おさえておけば国際的に非常に高い通貨を持つことになります。
・南方熊楠の話:知ることが何よりの快楽であり、何があっても根本のモチベーションは揺るがず、研究が先細りになることはなかったのです。
視点を変えると、古典や偉人を知るきっかけになる本だなと思えました。 -
Posted by ブクログ
ネタバレ斎藤孝による、身体論の話。中心感覚、丹田について、今では異なってしまっていること。
自然体とは本来自然ではなく、下半身はしっかりした上で成り立つ修練が必要な上での自然体であること。
下半身は力強く、上半身は柔らかく。
四股立ち 足先を真横に向け、膝から下を地面に垂直に、腰を十分に下ろす。腿の裏側とお尻の筋肉を引き締め、足の指で床をつかむようにする。
肩入れ 腕をつっかえ棒のようにして、股関節、わき腹、肩甲骨をストレッチ。
普段の姿勢で意識下できない身体感覚をあえて非自然的な姿勢をとることによって意識化するねらいがある、相撲は密着していこうとする下への方向性が強く、バレエは情報に伸びていこうとする方向性が強い。
肩甲骨マッサージ 肩の前の骨と肩甲骨をはさ見込むように手をあてながら、奥の部分を揺り動かす。肩があごや耳の下に付く感じで大きくゆっくり回す
腕を耳の後ろにつけるようにして、前に伸ばすストレッチを取り入れる。腕のつけねを頭につるすようにする、
肩こりのときは肩甲骨を大きく動かすのが効果的。
上体ぶら下げ体操
両足をわずかに左右に開いて上体を前したにぶら下げる。重力にからだをまかせ、揺れを増幅していく。息をはきながら左右に揺らす。しばらく自然のゆれに任せて膝をゆるめるのをきっかけにした二液体かする。
スワイショウ
肩幅より少し広めに足幅をとり、膝をゆるめて立つ。
電電太鼓のように回転させる。
指圧・マッサージは送り手は受けての息のゆるみ、深さをみて、受けては的確なレスポンスを返す。一つのコミュニケーションである。
片方がもう片方の手首をつかむ。掴まれた側が息を吸いながら、腕を自分の側に引き付け腹の前まで下ろす。そこで息をとめ、ゆっくり吐き出しながら、てのひらを相手の腹に向けておしだすように、腕を前に出していく。呼吸で押すイメージ。
つかんでいる側は、相手の力がよりひきだされるよう適度な抵抗をかけ、相手の呼吸に自分の呼吸を会わせる。
中心軸をとりあう、座ってむきあい、手首の外側をあわせて押し引きしながら、相手を崩す。相手の動きを感じながら、腹の力で相手の中心軸をずらす。立って行う場合、からだがまっすぐ相手に向くよう位置をとる、片方が左へ一歩動くと、動いた側は、まっすぐ相手に向くが、動いていない側はだれもいないほうへ向くので、一歩回りながら修正する。中心軸をとりあう。
以下ゲーム
囚人ゲーム いすを円形にし、内側をむいて座る。一人がいすの真ん中にたつ。座った人が囚人。真ん中が看守。囚人は会いコンタクトで入れ替わる。隣同士は入れ替わらない。アイコンタンクとした相手以外の椅子に座ることはできない。看守は相手ところにすばやく座る。十秒以上座れない、述懐移動した人から抜けていくなど追加ルールも可
ジップ・ザップ・ボイン 円形になり、ジップといって隣の人に拳銃のように人差し指を相手に向けて、相手の目をみてじっぷといってまわしていく。隣どちらに返してもいい。
ザップは隣以外に回すとき。目を会わせて指を向けてザップという。離れている人に光線のように送る。どちらをつかってもいい。間があくと、あうと。ボインは、相手からきた信号をそのまま相手に返す。体全体を大きく揺らして、ボインという。
カウントゲーム 円形になり、一から十まで数えていく。いわゆるたけのこにょっき。 -
Posted by ブクログ
[売却済]
奥付:2004/8/20 第21刷
雑談多いな~、という印象。もちろん本論に入るための前ふりなのは分かっているが、本論と前段がきっかりピントが合っていない感じがした。
p.36 「文/理を超えた基礎的な力である三つの力は
・<まねる(盗む)力>
・<段取り力>
・<コメント力(要約力・質問力含む)>」
p.38 「学生たちには、積極的に学会に出て、自分の発表をするだけではなく、人の発表に対してもしっかりコメントや質問をしてくるように言います。そうしたコメントをする力が、あとになって自分の研究に生きてくるからです。」
p.42 「文書によるまとめは、当日の会議の時間を節約するためのものであるはずなのだが、その文書の説明に時間の多くを割いてしまうというのは本末転倒である。」
p.134 「間違いなく特定の部屋に忘れたという確信をもって探す場合と、その部屋にあるのかないのかもわからないという心理状態で探すのとでは結果が異なってくる。(中略)不安に基づいて動くのと、確信に基づいて動くのとでは、パフォーマンスが変わってくる。(中略)具体的な差を知れば、漠然とした不安ではなく、具体的な課題意識が生まれてくる。」
どうでもいいがこの話題を「徒然草」の仁和寺の坊さんの石清水八幡宮の話と結びつけるのはずれている気がする。
p.152 「今頭の中の作業員十人のうち何人が起きて作業をしているか」 -
Posted by ブクログ
出来る人は「真似る力」「要約・質問力」「段取り力」に優れている。
という所から、全ての分野においての上達方法のヒントを提示しています。私個人の主観ですが、「真似る力」「要約・質問力」「段取り力」という始めに提示された上達のキーワードの具体的な上達論が記されていたら、より内容の濃い本になったのではないかと思いました。内容は上記3点の枝葉の内容や具体例に終始されており、それはそれで興味深かったのですが、もっと「真似る力」「要約・質問力」「段取り力」についての具体的な内容・直接の上達のヒントが知る事が出来れば濃密な読書になったのではないかと感じました。 -
Posted by ブクログ
最初の5分ぐらいで、「言いたいことは全部わかった」という気がしてくる本。
でも最後まで読んだのは、たったこれだけのことをどうやって一冊の本にするのか、という興味があったから。
喫茶店で仕事や勉強をすると、適度に人目があるからだらけずにすみ、いられる時間に限界があるから一種の緊張感が生じて能率があがるよ。煎じつめればそれだけなんですが、これを一冊かけて、あからさまな繰り返しをせずに論ずる腕前は大したものです。まさしくブリリアントカットのカフェ活用論でした。
しかし、心にフックをたくさん持って、懸案事項をかけておけ、という話はいいなと思いました。
未解決の事案がたくさんあると思うより、成し遂げる課題がたくさんあると思った方がいい。懸案保留に耐えられるのは根気のある人だけ。懸案を複数抱えるのは能力なんです。
すぐに結果を出したがるのは青い人。カフェに入って能力ある大人になりましょう。
(いや、カフェ以外のところで大人になってもいいんですが) -
Posted by ブクログ
現象学(1章~4章)と弁証法(5章~7章)を中心に思考のワザについて述べられています。
「否定を前向きに捉えるには、自分という人格と、考え出した企画との間を切ること」との考え方は勉強になりました。
また、「プライドは「今の自分」ではなく「伸びていく自分」に対して持つべきもの」というのも納得でした。
現象学:自分の意識をクリアにする。ゼロベース思考に近い?
物をよく「観る」。なぜ?を繰り返す。
ブレーンストーミングを提唱したアレックス・オズボーンのチェックリスト
1.転用:新しい使い道は?他分野への適用は?
2.応用:似たものは?何かの真似は出来ないか?
3.変更:意味、色、機能、音、におい、形を変えたら?
4.拡大:高さ、長さ、厚さを大きくしたら?価値や材料を追加できる?
誇張したら?時間や頻度は?
5.縮小:小さく、軽く、弱く、短く、低く出来ないか?
濃縮、省略、分割は?何か減らすことができないか?
6.代用:人、物、材料、製法、動力、場所を代用できないか?
7.再利用:要素、形、配置、順序、ペースを変えられないか?
8.逆転:前後、左右、上下、順番、役割などを転換したら?
9.結合:合体、ブレンドしたら?発想や目的を組み合わせたら?
・個性は変えられないが、能力は変えられる
弁証法:意見と反対意見を対立に終わらせず、高い次元の意見に磨き上げる。対話法。否定を問題解決の足がかりと捕らえる前向きさが必要。
正・反・合を繰り返していく
正:ひとつの命題
反:正に反対するまたは矛盾する命題
合:両者をひとつ高い次元にまとめたもの
(妥協案ではない)
ディベート、ディスカッションとは異なる。
ディベート:第三者によって勝敗を決める
ディスカッション:必ずしも賛否を問われない。(意見交換のみ)
3つの法則
1.量から質への転化、または質から量への転化
(逆上がり、自転車に乗れるようになる)
2.対立物の相互浸透
対立や矛盾は発展し、変化する相対的なものだ
(固定されて変化しない絶対的なものと考えない)
3.否定の否定
Aというのは、ここがだめじゃない??(否定)
→じゃあこうしたら、そこは問題ないですね(否定の否定)
一人弁証法が出来れば言うことなし。
考える力を飛躍的につける「仮説実験授業」
1.問題提起
2.仮説と討論
3.実験による証明 -
Posted by ブクログ
斉藤考著「フロイトで自己管理」角川ONEテーマ21(2008)
*自分の無意識下にあるものへの気づきの方法のひとつとして、こうした客観的な視点を持つことが出来れば、占いに一喜一憂したり、深くはまり込んだりすることなく、ある一定の距離を保つことができる。
*自分をされけだすことは、成長につながる。
*受け入れられなかった現実を受容できると、気持ちのわだかまりは氷解しなににしても、ふっと肩の荷がおりるような、心が楽になる感覚がある。
*決められた時期に、決められた場所にいること、それを一番優先順位のたかいこととして考える。そこに一切の疑問をさしはさまずに実践する。これは、これは行動規範の1つの軸になる。
*偶然であったものを必然的な、一回きりだけれども大事なものとしてとらえる考え方。
*フロイトの仕事の中にモーニングワークというものがある。これは死をつつしむときの心のあり方だが、これはフロイトの精神分析の原点であった。モーニングワークは断念を知る営みだ。
*些細なことで感情がゆれるのではない。生死のハザマで、何かあれば明日には命がない、そういう切実な現実に向き合って生きている人たちの持つ感情のリアルさがある。
*フロイトは「断念の術さえ心得れば人生もけっこう楽しい」という言葉を残している。できなかったこと、失敗したこと、負けたこと、失ったこと、そういう出来事は事実としてしっかり認める。流してもかまわない。なくなり、怒るなり、悔しがるなり、しっかり反応をする。断念と喪失をきっちりと味わう。その態度が真の自己肯定になり、次への1歩につながっていく。
*当初は否定したくてたまらなかった父という存在を認めることで、自分自身も落ち着きを得るのである。コンプレックスと捉えるのではなく、自分にとって父親とはどういう存在なのかを整理し、思い出していくことで、自分自身を見直すことができる。
*働かないということは自由なようだけれど、働かない果てに何があるかというと自己破滅である。
*恋愛感情をもつ、そういう心のワクワク感、ときまき感を持ち続けることが活力につながる。
*人間は死への本能のようなものが潜在的にあるのである。 -
Posted by ブクログ
人に何かを伝えるということに苦手意識を感じたことが、読むきっかけでした。
全体を通して、当たり前のことなんだけど、あまり意識できていない「人に伝える技術」が多く書かれています。
(会話、文章、双方についての記述があります)
例えば学生の私はゼミの場で、淡々と形式にのっとったプレゼンを行ってしまいますが、そこに一工夫施すことが大切だと著者は説いています。
具体的には、話の中に問題提議を織り交ぜる、何か比較対象を引き合いに出し、「なるほど」と思わせる、などといった類のものです。
聞けばわかるが、言われなきゃ意識しない、そういった人に何か伝える際の秘訣が書かれた本です。
批判的な意見としては、少し冗長で飽きがきてしまう部分もありました。
(私が学生で、この本の前提が社会人に向けたものだからかもしれません・・・)
内容とは関係ありませんが、この著者は文章力に長けていると感じました。そういった部分でも読む価値があるかと思います。
プレゼン力を向上させたい人、人に何か伝えることが苦手な人にはお勧めの一冊です。