駒月雅子のレビュー一覧

  • ジュリアン・ウェルズの葬られた秘密

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     トマス・H・クックは、人間の内面に旅する物語が多いせいか、空間よりも時間を縦に穿孔してゆく作品が多い。それも鋭い鋼のメスでではなく、浸透する雨垂れの一滴一滴で、静かにしっとりと穿ってゆく文体で。

     なので本書の内容には驚かされた。クックという、心を描くことでファンを掴んできた作家が、このように歴史や国や時代としっかり結びついた長大なスケールの物語を書いたということに対して。初めての試みに巨匠と言われる作家が取り組みを見せたことに対して。

     そう言えば『キャサリン・カーの終わりなき旅』においても、この作家は神秘的ともオカルト的とも取れる新種の作品を書いて我々を驚かせたのではなかったか。今、

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    2014年10月27日
  • シャーロック・ホームズの回想

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    ネタバレ

    やっぱり短編の方が面白いな。
    ホームズとワトスンの何気ない日常が垣間見えるのが楽しい!
    だからこそ最後の冒険でホームズが死んでしまったのは凄くショックだった・・・・
    おまけにワトスンに置手紙を残しているとか・・・なんて泣ける粋な計らい。
    まだまだ読んでないドイル作品も読みたい。

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    2014年09月01日
  • 置き去りの恋

    Ikm

    購入済み

    ヒーローの純愛物語?

    スーパーモデルのヒロインは自分に分厚い鎧を纏っていた。ココロはそろそろその鎧を脱ぎたいと感じていた時に、ヒーローに出逢う。ヒーローはヒロインをうわべで判断しトンデモ行動に。真実を知ったヒーローのゴーゴーな行動は他の傲慢ヒーローより優しく好きです。ただ、長年ヒロインを見てきた割に、ヒロインの真実を見なかったヒーローって芸術家なのに、チョットお間抜け。
    最後は割とさらっと終わりましたが、読了感は悪くないです。にしても、500万ドルのネックレスってどんなのよ?昔600万ドルの男ってあったけど、大きい石があるわけどもない5億円のネックレスが気になってしまいました。消費税額でマンション買えます。ハーレの

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    2014年04月23日
  • 花嫁は大地に輝く キング三兄弟の受難 I

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    ネタバレ

    圧倒的な存在感を感じました、ネイサンに。こういう人に守ってもらいたいと感じさせるヒーローでした。でもキング兄弟の中では、末っ子がいいかも・・・

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    2012年10月06日
  • シャーロック・ホームズの回想

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    10数年振りに再読。
    ホームズの言動がエスカレートしててニヤニヤ。
    そして最終話を綴るワトスンが…

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    2012年04月06日
  • 嘘のまま愛して

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    パターンのペニージョーダン面白かった。ふしだらだと誤解されたまま、脅迫されて婚約者のふりをするサスキアとギリシャ人社長のアンドレアス。敵役の女がすごい。20年前15歳のアンドレアスを、結婚1か月前に誘惑した、現在未亡人のアテナ。いっちゃってました。

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    2011年12月04日
  • シャーロック・ホームズの回想

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    ホームズの変人イメージは殆どがこの本での行動が所以です。「煙草ならペルシャ・スリッパの中だ」ツッコめ、ワトソン君。

    なんでこれ読んだかというと、シャーロックホームズの映画続編に兄であるマイクロフト・ホームズが出てくると知って。しかもチャシャ猫おじさんが演じると。そこでマイクロフトが出てくるこれを再読。行動力がないという割には対モリアーティ教授では御者に変身してくれるお兄さんである。映画でもやるだろうか。

    この巻でのホームズとワトソン君は本当に仲良しだ。蜜月ってワトソン君。妻も大事にしてやって。

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    2011年11月24日
  • シャーロック・ホームズの回想

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    初読当時に感じた堅苦しさが抜けて、ホームズにより親近感?人間くささ?を感じられました^^これは読みやすい

    今まで読んだホームズの中で一番好きなホームズです。

    パロディに多い「気が違ったような」ホームズを本家のワトソン君が語った時は思わずニヨニヨ^p^これは美味しい


    訳で印象が変わるのが、翻訳物の面白いところですね^^



    ●シルヴァー・ブレイズ…調教師の変死体が発見され、名馬が行方不明になる事件が発生した。隠れる場所もない荒野のどこに馬は隠されたのか?

    ●ボール箱…切り取られた2人分の耳たぶが箱に入れられて一般人に届けられた。犯人の目的とは?

    ●黄色い顔…幸せな新婚生活を送ってい

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    2011年07月10日
  • 置き去りの恋

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    ヒロインはスーパーモデル。世界でも名だたる顧客を持つ宝飾デザイナーがヒーローだ。あまりに理不尽な中傷や侮蔑の言葉がヒロインに投げつけられる。ヒーロー最初のほうは悪魔だね。しかし少しずつ真実が分かると2人の関係が一変していく。だがなぁ彼女の心はそう簡単に男を信じられない程傷ついてる。薄い本なんだが随所で涙ぐんでしまった1冊だ。

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    2010年03月05日
  • シャーロック・ホームズの帰還

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    ネタバレ

    死んだはずのシャーロック・ホームズが帰ってきた!
    原作は1995年。
    手堅くまとめられたミステリー13編収録という大盤振る舞い。暇つぶしにはもってこいの短編集です。

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    2025年11月12日
  • 緋色の研究

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    「初めまして」
    「アフガニスタンに行っていましたね」

    というシャーロック・ホームズの最初の台詞はとても有名だけど、いざ自分で目にすると最高に痺れた
    と同時に、推理を外して取り乱したり甲高い雄叫びをあげたり毒薬の確認の仕方がぶっ飛んでいたり、割と情緒不安定な人間でおもしろい
    ストーリーはちょっと突拍子がないかな〜と思ってしまった点が残念

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    2025年11月04日
  • 恐怖の谷

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    ネタバレ

    あんたがエ◯ワードかい!

    前半はホームズさん達がまあ事件を解決するんですが、後半はその事件の犯人の前日談ってとこです。
    他のホームズシリーズと違う楽しみ方ができる面白い本でした。
    悪の組織に潜伏して命からがら生き延びても最後はモリアーティ教授の手にかけられるんですね…いやはや可哀想に。

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    2025年10月24日
  • シャーロック・ホームズ 絹の家

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    ホームズパスティーシュ長編。
    好きなシーンは
    ・「この人が僕の話を書いたおじさんだよ」とワトスンを紹介するホームズ
    ・レストレイド警部の大活躍(SSR)
    ・診療所で銃弾を装填する物騒なワトスン
    です。

    部分的にホームズに関して「彼がそんなことするかな?」と思うシーンがあったのですが、大筋のストーリーは面白く、おなじみの人々もたくさん登場するので贅沢な仕上がりになっていると思います。

    余談ですが、同作者による第2弾のパスティーシュ「MORIARTY」は記憶から抹消されています。内容は全然覚えてないのですが、解釈違いだったんだろうな。

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    2025年09月21日
  • シャーロック・ホームズの事件簿

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    ようやっとコナン・ドイル「シャーロック・ホームズ」シリーズ全編読み終わりました。いちミステリー好きとして読破まで漕ぎ着けられて良かった。

    今回の短編集では「マザリンの宝石」、「ソア橋の事件」、「三人のガリデブ」が面白かったかな。特にソア橋はドラマ「アンナチュラル」(石原さとみ主演の法医学ミステリーです。オススメ!)でちょろっと引用されてたので気になってて。
    ドイルからすれば予想外にホームズ作品がウケてしまったことが複雑な心境だったのだろうけど…その後の様々なミステリー作品にその魅力が派生していってるのは素晴らしいし、現実にシャーロック・ホームズが息づいてるんだなって思わせてくれる。今後も派生

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    2025年09月21日
  • シャーロック・ホームズの回想

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    お兄さんやワトスンの絡みでホームズの人間味が見えたのがよかった。特に「最後の事件」でお互い危険を感じて、譲らないやりとりが面白かった。
    順不同で作品を読んでしまっているので、やっとやっとライヘンバッハの滝やモリアーティといったワードに出会えて、それだけでちょっとした感動があった笑

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    2025年07月10日
  • 四つの署名

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    『絹の家』を読んで、未読のホームズ作品が読みたくなった。
    私はKADOKAWAのオススメしている順番に読み進めていて、この作品で4作目。

    訳はヘレン・マクロイ作品でファンになった、駒月雅子さん。
    冒頭から物語にすっと引き込まれた。
    スラスラと流れるように読みやすくて、それでいて古典らしい雰囲気も残っている。

    登場人物たちが自然に動き出すから、すっと物語に入っていける。
    きっとそう感じられるように、細やかな工夫をたくさんされているんだろうな。

    駒月さんの文章は、読者に優しいだけじゃなくて、登場人物にも優しさを感じる。
    ホームズとワトソンも生き生きしていて、ふたりの信頼関係が心に伝わってくる

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    2025年06月13日
  • 恐怖の谷

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    冒頭からモリアーティ教授の影を感じながら、ただの殺人事件なのか?それとも…?と期待感が募る。第一発見者の言動がおかしいのは何となく分かっても、騙されちゃいました。

    イギリス、アメリカの当時の時代背景が多少分かるとよりあっと驚かされて楽しめるのかも。あとがきでその点を補ってくれていて助かった。

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    2025年05月25日
  • シャーロック・ホームズの帰還

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    ネタバレ

    たくさんの短編が詰まった本作。
    よくこれだけ話が思いつくなぁ、と感嘆しつつ、ゆっくり一話ずつ読みました。

    モリアーティ教授と対決し、ライヘンバッハに消えたと思われていたホームズの鮮やかな復活。モラン大佐の登場。かの有名な「踊る人形」事件。小学生のころ児童書で読んだ懐かしの「六つのナポレオン像」など、それぞれ楽しめる内容でした。「恐喝王ミルヴァートン」とかネーミングが良くて好き、訳者の妙もあるのかな。

    …個人的には「踊る人形」の奇怪な暗号解読の素晴らしさは面白いものの、依頼人が報われない、助からない点だけはちょっと腑に落ちないのだけれど。遅かりし由良之助感が強い!笑
    事件あっての探偵、ミステ

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    2025年05月04日
  • モリアーティ

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    ネタバレ

    ホームズが出てこないホームズ作品。ホームズの世界観の中での別作品くらいに思って読んだほうが楽しめるか。

    ホームズ作品で言うところのワトソン役(物語の語り手)であるチェイスが実はモリアーティだった訳だが、叙述トリックとして、納得できない人も多いだろう。

    帯より:
    ホームズとモリアーティ教授の対決である「最後の事件」の5日後、その現場を、二人の男が訪れる――ピンカートン探偵社調査員のチェイスと、スコットランド・ヤードのジョーンズ警部だ。彼らは、情報交換の末、モリアーティ教授への接触を試みていたアメリカ裏社会の首領を共に追うことにする。

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    2025年04月30日
  • 四つの署名

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    シャーロック・ホームズ 2作目!
    財宝を巡っての事件です。

    今回の犯人には1ミリも同情できなかった。
    地位と名誉とお金に目が眩んで
    周りが見えなくなった人の末路だと思った。

    個人的には緋色の研究の方が好き。
    ホームズとワトソンが同じ方向を向いて
    事件解決を目指している様子が前作にはあったが
    今作はワトソンはメアリーに夢中。
    ホームズは事件に夢中。
    …なんだかチグハグだなぁと感じた。

    メアリーの存在が今後どう2人に影響してくるか
    そこはそこで楽しみです!


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    2025年03月12日