駒月雅子のレビュー一覧
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ホームズ長編の最高傑作では?
探偵小説という枠組みに収まらず。冒険小説、アクションあり、身の毛もよだつ怪奇、ホラーあり。小説という娯楽の醍醐味を味わう。
翻訳の読み易さ故、舞台ダートムアがまた魅力的。荒涼とした大地、不吉な岩肌、閉じた空気感、悪魔の存在。情景がはっきり目に浮かぶ。
ワトソン医師の探偵活動、主役は私だと言わんばかりの大冒険に心躍る。だが、ホームズが登場した時の安心感といったらもう。ワトソンには申し訳ないが役者が違うのである。
探偵と助手。ホームズ以降、様々な形でミステリ作家により描かれ続けているが、ワトソンのような、悪に屈しない正義感をもった王道な助手に、出会いたくなってしまった。立ち返ってこの関係性に戻るのもありかもしれない。 -
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個人的には結構好き。
19世紀にタイムスリップするとか、切りさきジャックとかわくわくする題材ばっか。
たとえ19世紀に飛ばされたとしても、自分は21世紀の人間だから有利だ、とか考えたのは同感。
実際には技術とか資材とかないと大して変わらない気がする。
違うのは、科学に対する少しばかりの知識ぐらいかな?
普段、江戸時代に行って新撰組に会いたい、とか、明治・大正時代のレトロチックな雰囲気を体験したい、とか思ってても、実際には現代よりも大変みたいな感じかな?
洋服一つ着るのにもあんなに苦労するとか、現代だったらありえない。
やっぱり理想と現実は違うわ。
ケイティが割とすぐに順応しちゃうとか、タイムスリップした先の19世紀に自分の知り合いのそっくりさんがいるとか、多少ご都合主義的な部分はあるけど、愛の力だの気合いだので何とかなるみたいなヤツじゃない。
描写とか本当に自分が19世紀にいると錯覚するくらいの細かさだし、(小説の話で何言ってんだよ、という意見は置いといて)結構リアル。
頭の中で登場人物の行動を把握しやすかった。
ただ、ロンドン・ストーンに触れた時に、偶然切り裂きジャックに殺された先祖の事を考えたせいで、19世紀に飛ばされるのは可哀そうかも...。
切り裂きジャックの正体は誰なのか?
ケイティの先祖は事理割きジャックの魔の手から逃れられるのか?
下巻を読むのが楽しみです!!
後、個人的には「商魂たくましいアメリカの資本家」の具体例に、ドナルド・トランプって書いてあるのが笑った。
長文駄文失礼しました。 -
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ネタバレ今回はホームズの兄のマイクロフトや宿敵モリアーティ教授が出てくる短編集です。
宿敵とはいうもののモリアーティ教授って『最後の事件』しか登場しないんですかね?
まだ3冊しかホームズもの読んでないから今後はわからないけど…
それに教授の存在感はそこまでないなぁという印象。
凄い凄いと言いながらも具体例があまり出てこないからなんだろうなぁ。
でもやっぱ『最後の事件』は好きだ。
映画のシャドウゲームの元になった話がこれですよね。
というか2人の逃避行が本当に新婚旅行みたいだな…と思ってしまった。
あの映画観た後だとどうしても浮かんできてしまう。
ていうか蜜月時代って男同士で使うのってあんまなくないですか?え?そうでもないのか?
でも最後はやっぱ切ない…。
この後はわかってるんだけど、置き手紙とかホームズやワトソンの気持ちを考えるとやっぱ悲しい。
他のも全体的に読みやすいし謎も面白いし、2人が仲良いなぁってのもわかって良かったです。
『ライゲイトの大地主』の調子悪いホームズと、心配するワトソンとか面白かった。 -
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シャーロック・ホームズシリーズの長編は私は初めて。かの有名なバスカヴィル家の犬。私は大逆転裁判というゲームで先に存在を知った。短編は創元文庫で読んでいたけど、角川文庫版の訳の方がわかりやすい気がする。今後はこちらのシリーズで読み進めよう。
ダートムアに現れるという魔犬の言い伝えをめぐり繰り広げられるストーリーは、最初と最後以外はワトスン先生を軸に展開される。短編ではあくまで友人かつ助手だったが、今作はホームズの弟子のよう。二人の観察眼と推理力によって物語の秘密が徐々に明らかになるのはミステリ好きにはたまらない。
時には日記、時にはホームズへの報告書として文章が綴られ、展開に飽きずに読み進められた。読書家の教養としても読めてよかった。 -
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シャーロックホームズシリーズ、第一作目。
ワトスンが読者に語りかけるスタイル。
ワトスンが戦争帰りの医者で、ホームズが化学者だったなんて知らなかった。
そして想像以上に、ホームズは自信家でやんちゃ。
本格推理の「型」となった作品だけあります。
空き家で起こった殺人事件。
二人の警部にまぎれ、推理するホームズ。
第一部は推理から容疑者逮捕まで。ただ、ここまではそんなに面白いと思えなかった。
第二部のほうが面白かった。
時も場所も変わり、モルモン教の人々に助けられた男と小さな娘の話。臨場感がすごい。
途中、なんだか根拠がわからんぞと思ってたけど、最後まで読んで納得。
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謎めいた暗号文
古くからある洋館
密室での惨殺事件
物語の前半は探偵ホームズのミステリーに相応しい設定で、見事に謎を解き明かす。
ところが後半、ガラリと違う雰囲気の物語が始まる。
前半の事件のアメリカの炭鉱町で、20年前に起こったある出来事が語られていく。
そこにはホームズとワトソンは登場しないが、前半の事件のいきさつが明らかになる。
タイトル「恐怖の谷」はそこにあった。
18〜19世紀の産業革命がもたらしたのは、過酷な労働、貧富の格差で、ゆえに労働者の団結、社会主義の台頭が始まる。
20世紀初頭、世界大戦と大恐慌で急激に増加した労働者集団の中には、物語にあるように「なんだかわからない恐ろしい集団」と感じられるものもあったかもしれない。
物語の本筋ではないが、執筆当時の世相を垣間見ることもできた。 -
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ネタバレ■極めて面白い
『カササギ殺人事件』→『メインテーマは殺人』→『絹の家』と読んでのアンソニー・ホロヴィッツ4作目だが、やはり極めて面白い。
文章の読みやすさ、情報量で圧迫されすぎない程度の謎の量、作品の構成。面白すぎる。
■モリアーティ
①あらすじを読んだ段階では、「な~んだ今作はホームズとワトスンが登場しないのか」と思う。
②しかしすぐ、「ジョーンズ警部の正体が、実はホームズなんだ!やっぱりホームズが主役だ!」と思う。
③しかし読み進めると「あれ?ただのホームズマニアか?ホームズが奥さんや娘まで用意するとは思えないし・・・」と思い始め、それでも「まだ最後には『実はホームズでした』があるでしょ」と期待する。
④そして、そのジョーンズ警部が撃ち殺され、「は?」となり、相棒チェイスの方が実はモリアーティだった、ということが明かされ、衝撃を受ける。
この運びが見事で、まんまと騙され、それ故に非常に楽しめた。
「シャーロック・ホームズ」自体をミスリードの要素として使うのはすげえな、と思ったし、見事にやられた。
■ホームズ
しかしそうは言っても、やっぱり主役はホームズとワトスンで、二人の冒険が読みたかったな、という気持ちがある。
ライヘンバッハの滝から5日後が舞台で、その間ホームズは姿を消していたわけだが、実は裏ではこういう動きもしていたんだよ、という作品であることを願っていた自分がいる。
■作品
コナン・ドイル財団から正式に続編として許可された作品、という理解だが、そうなると、「モリアーティも実は生きていたんだよ」が公式設定になる、ということで良いのだろうか。
そうなると、今後出版されるホームズ作品は、「まだモリアーティとの決着はついていない」というものもあり得るのかな?と思ったり。
それこそ、アンソニー・ホロヴィッツに「ホームズvsモリアーティ」を描いてほしいな、と思った。