辻村七子のレビュー一覧

  • 宝石商リチャード氏の謎鑑定 夏の庭と黄金の愛

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    シリーズ第八作目。
    2ndシーズン2作目は、南フランス、プロヴァンス!
    フランスは卒業旅行で行ったきり。
    しかも安いお上りさん観光客コース(それはそれでとても楽しかった)だったので、今度行ってみたい場所の一つ。

    さて、話を戻すと、リチャードのお母さん、マダムカトリーヌが登場する。
    どこに行っても美しくて目立つカトリーヌ。
    悩みなんてなさそう、きっと彼女はそう言われて来続けたのだろう。
    羨望と嫌味を、笑顔で「わからなーい」とかわす術を身につけながら。
    自由に生きている人は時に真面目に生きている人からは眉を顰められる。
    それでも、どこか惹かれてしまうのは、人はそんなに単純ではないからだろう。

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    2023年06月25日
  • 宝石商リチャード氏の謎鑑定 紅宝石の女王と裏切りの海

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    シリーズ2ndシーズン!
    物語はスリランカから始まる。
    正義は国家公務員になれずに、宝石商として修行中。
    相変わらずのいい人っぷりも健在。

    さて、スリランカにいたはずの正義は運命に導かれ洋上へ。
    そこで知り合う怪しげな人々。
    敵か味方か、読めない、食えないヴィンスという男。
    ヴィンスと私は何もかも違う。
    だが、努力しても、それが無駄だったと思える瞬間や、自分が誰の助けにもなれていなかったと知った時の無力感は、程度の差こそあれ、よくわかる。
    世の中には自分より優秀で美しくて優れた人物はたくさんいるから。
    太陽の光は強すぎて、私はこれまで蝋燭の小さな光を昼間だと勘違いしていたのか、そんな思いに心

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    2023年06月25日
  • 宝石商リチャード氏の謎鑑定 天使のアクアマリン

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    謎だったリチャードの過去が明らかに。今回は感情的なリチャードの姿をたくさん見れた。これから更にリチャードを深掘りしていく形になりそう。

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    2023年05月25日
  • 宝石商リチャード氏の謎鑑定

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    宝石商を営むリチャードとバイトの正義。色んな理由で来店する人と出会い、悩みを解決していく。宝石の知識が読んでいて面白い。

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    2023年04月16日
  • あいのかたち マグナ・キヴィタス

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    ネタバレ

    マグナキヴィタスより少し前の話。連作短編集かな。最後はマグナの2人のその後仲良く暮らしてます話。
    この世界のアンドロイドは情緒を備えつつも悩むことはあんまりしないです。よくあるSFのようにロボットの葛藤はない。情緒はAIみたく成長するものみたいだけど、わりと行動はシンプルなので読んでて物足りなさもあり…。

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    2023年02月24日
  • マグナ・キヴィタス 人形博士と機械少年

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    ネタバレ

    野良アンドロイドと人造人間が出会って同居して友好的な関係を育み、野良アンドロイドの元の持ち主(アンドロイドの虐待、都市の犯罪者)から野良アンドロイドを助けてついでに都市も助ける話(犯罪者なので、虐待から助けたつもりが犯罪の証拠も掴む)

    SFでした。SF。オチも仲良くなってめでたし、ということでした。さらり、さくっとしたSF。

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    2023年02月19日
  • 宝石商リチャード氏の謎鑑定 天使のアクアマリン

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    今回は!リチャードの過去が明らかに!
    なのになのに、なんでこんな終わり方?!
    海外ドラマのクリフハンガー状態。
    だが安心してほしい、次のシーズン(巻)は決定(出版済み)。

    正義の遅々遅々として進まない恋にも展開が!
    この巻は必読!

    「受け継ぐ翡翠」では仏手柑の姿の翡翠が登場する。
    カワセミって飛ぶ宝石じゃなかったかなぁ、その名前は翡翠から来てたような、なんておもいながら。
    日本の国石でもあったはず。
    今ではちょっと宝石としては古めかしいような印象もあるが、なんのなんの、本物はやはり美しい。
    本作では代々受け継ぐ、守るということの美しさを感じられた。

    表題作「天使のアクアマリン」では、エメ

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    2023年02月12日
  • 忘れじのK 半吸血鬼は闇を食む

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    幼い頃の恩人からのメールで、
    フィレンツェに来たガブリエーレ

    黒いモヤモヤ、謎の日本人…


    半吸血鬼ダンピール、
    吸血鬼ヴァンパイアとの闘い



    終始真面目なトーンでお話は続く。


    ラストはなんだかあたたかい気持ちに

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    2023年02月04日
  • 宝石商リチャード氏の謎鑑定 輝きのかけら

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    あの話の時のあの人はどんな気持ちだったのかや過去のこと、第二部完結後の様子が読める短編集
    谷本さんみたいな先生がいる理科部、とっても楽しそう
    そして自分で自分を追い込む人たちの多いこと…ヴィンセントやジェッフィ他、皆に幸あれ!

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    2023年01月05日
  • 宝石商リチャード氏の謎鑑定 エメラルドは踊る

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    シリーズ第二作。
    今回の宝石は、キャッツアイ、ガーネット、エメラルド、オパール、ユークレース。

    お気に入りの物語は「戦うガーネット」。
    山本さんという女性が、正義とリチャードの店にやってくる。
    彼女はガーネットを自分で自分のために買おうとしている。
    だが、ガーネットはルビーじゃない、とどこか悲しげに怒っている。
    リチャードはそんな山本さんに、石言葉を伝え、人生とは闘いだ、と諭す。
    人生は闘い、そこで必要なのは何も若さや美貌だけではない、むしろ「努力」「忍耐」であると。
    そして、逃げられないものに対し、いつ、どこで立ち向かうかが重要だとも。
    確かに美しいことは得だろう。
    うまくいくこともあるだ

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    2022年11月09日
  • 宝石商リチャード氏の謎鑑定

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    シリーズ一作目。

    宝石は美しい。
    鉱物マニアではないが、やはりダイヤの輝きも、ルビー、サファイヤ、エメラルドの輝きも捨てがたい。
    科学博物館に行けば、宝石展は大盛況。
    人の心をどうにも動かさずにはいられない、そんな宝石を扱う、世にも稀なる美男子リチャードと、二つ名がつくほどの名掏摸を祖母に持つ正義のバディミステリー。

    「出会いのピンクサファイア」の物語はこの物語を形作る説明でもある。
    謎多きリチャードとさっぱりとした正義の掛け合いが愉快。
    人の心の機微を感じられるのが、本作を締める、「追憶のダイヤモンド」。
    なぜか半面黒く汚れたダイヤモンドを持ち込んだ老紳士。
    なぜ彼はこのままにしていたの

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    2022年10月02日
  • 宝石商リチャード氏の謎鑑定

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    ネタバレ

    宝石のことがわかるBL本だと思えば読める。
    ものの例え方とかの言葉のチョイスが面白い(わかりやすいかは別として)が、ストーリが少し強引な感じがしてちょっと残念な気はする

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    2022年09月03日
  • 宝石商リチャード氏の謎鑑定 導きのラピスラズリ【ミニ小説つき】

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    ネタバレ

    リチャードのお家騒動。
    師匠もいい味出しつつ、個性的な従兄弟。
    性格は変わらないだろうけど、遺産相続がとりあえずひと段落。
    正義はどうなっていくのか…。

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    2022年08月29日
  • 螺旋時空のラビリンス

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    歴史物の要素もある時間SFだけれど、それ以前に、核戦争後の荒廃したヨーロッパで、タイムマシンを使って過去から美術品を窃盗してくることを強要される元浮浪児たちという設定がまず魅力的。19世紀のパリへ逃れた元のタイム・スィーフが椿姫になっているというのも面白いし、彼女の行動の理由にも意外感がある。ただ、終盤の展開はかなりグダる。逆襲の手段にもう一ひねりが欲しいところ。それでもラストの甘やかさが、全てを補って余りある。

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    2022年08月27日
  • 宝石商リチャード氏の謎鑑定 少年と螺鈿箪笥

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    続き!?横浜!?とワクワクしながら読みましたが。

    うーん…はじめの頃のキラキラした宝石のお話しがないのがとても残念。
    もはや『宝石商』も『謎鑑定』過去のものなんでしょうか…

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    2022年07月17日
  • 宝石商リチャード氏の謎鑑定 エメラルドは踊る

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    いいテンポで進むので、読みやすく面白い。
    宝石の解説も、難しい過ぎず楽しく読める。
    個人的には、ガーネットがよかった。

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    2022年07月03日
  • 宝石商リチャード氏の謎鑑定

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    ネタバレ

    概ね宝石にまつわるエピソードは良い感じでした。
    ただガチのカット石含む鉱物好きとしては、ちょっと引っかかるところも。
    自然金やカルサイトを例に出すなら、岩石標本じゃなくて鉱物標本じゃないかなーとか。
    カボションカットを表現するなら水晶玉や曲玉よりも蓮の葉に溜まった水の雫で一発やん?とか(後者は趣味が入りまくりだし、男子大学生の表現だからなーとも思わなくはないですけど。

    人間関係については、リチャード氏ちょろすぎ疑惑。
    年齢なりの浅はかさも見える正義君の言動にひっそり踊らされすぎでは?(笑。
    BLよりはブロマンスと事前情報を得て読んだのだけど、まさかの正義君に本命女子がいるとは。彼女とは良い酒

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    2022年06月21日
  • 宝石商リチャード氏の謎鑑定 少年と螺鈿箪笥

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    ネタバレ

    あの胸糞悪い父親の尻拭いと思うと腹立たしい感じもするけど、息子もいい子に育っていたし、正義とリチャードがいるなら今後は安泰だなと思う。

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    2022年06月21日
  • 螺旋時空のラビリンス

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    ファンタジーっぽい美しい表紙からはなかなか想像つかないような、タイムループ物のがっつりSFミステリ。
    主人公が泥棒という設定も珍しく面白いです。
    後半にかけて盛り上がっていき、真相まで読むと、ルフとフォースの信頼関係と、ほんのりした恋愛色にきゅんとします。

    それにしても、未来にもブラック企業があるって考えるとそれが一番怖い気も……。

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    2022年06月21日
  • 宝石商リチャード氏の謎鑑定 少年と螺鈿箪笥

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    ネタバレ

    正義はすっかり大人になってしまって……というか、イギリス貴族ファミリーに毒されてしまって、パンの耳食ってた子どもの前に、豪勢な飯奢ってくれる大人が急に現れたら子どもがどう思うかを忘れてしまったんかな……ってなりました。

    あと今どきの小中学生そんな風に外国語やってないと思いますけどこれは個人の視野の範囲内なので……もやっとはするけどまぁ……。
    あと(おそらく)北京語のフォントも揃ってなくて読みづらかったですね。

    なんだか全体に精細を欠いたような印象を受けました。
    話がとっ散らかってるといえばそう……3部に向けて色々の紹介してると言えばそう……。

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    2022年06月20日