辻村七子のレビュー一覧
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豪華作家陣が想像力と食欲を刺激する、新世紀のごはん小説。
日常SFから遠未来SFまで8編を収録。
「人類と食」にまつわるSF小説アンソロジーです。
「食」は人間が生きるうえで欠かせない大切なもの。生きるのに不可欠……というだけでなく、いつしかそれは娯楽となり、美食を求め奇食を追い、飽食に飽き、ある種の歪さを孕んでいるようにも感じる昨今。食のポジティブな面だけではない部分に目を向けた一冊。
具体的に言えばディストピア飯やオルタナティブフードなどをテーマに扱ったものが多いです
美味しいものが大好きな私としては、こんな未来が来ないことを祈るばかり。
個人的に好きだった話は、『E・ルイスがいた -
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ネタバレ今作は長編となっており、謎要素もあって面白かったのだけど、BL色が強まってしまった感が…。ブロマンスで留めておいて欲しい。正義がうだうだしてたり、背景事情を知ってもなおリチャードを褒めまくって「やっちゃった」となっているのがイラッとしてきた。でも相変わらず宝石知識は楽しいので読んでしまう。
・ザルツブルグの小枝
恋愛論に出てくる言葉。岩塩がとれる坑道に小枝をいれると周りに塩がついてキラキラになることから、「恋をすると相手を理想化する」という比喩。
・アクロスティックリング
石のイニシャルで単語をつくった指輪。
・ウルトラマリンは「海を越えた」という意味。昔はアフガニスタンでしか取れないと思わ -
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相変わらず謎はないけれど、宝石うんちくが面白い。アクアマリンの章では宝石の話が少なく物足りなかったが、人間関係が発展し、リチャード氏はやはり…?と匂わせておいて気になるところで終わってしまった。
・インペリアルトパーズの由来は安価な水晶アメジストを加熱すると黄色いシトリンになり、「ゴールデントパーズ」として売られるようになったので差別化のため。
・白いハウライトに絵の具を塗っただけのニセトルコ石がよく売られている。海外の子供達に売られたら大体これ。
・仏手柑(ブッシュカン)とよばれる柑橘をモチーフとした翡翠は縁起物。
・アクアマリンは航海の安全を祈る石で、天使の石と呼ばれる。
・フローライト -
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Posted by ブクログ
ネタバレ宝石商リチャード氏の謎鑑定シリーズ14冊目、完結が近付くことを感じさせる第3部の3冊目です。
前作、硝子の仮面舞踏会のラストで登場したヨアキムは、どうやら事情があってジェフリーの元から逃亡してきたらしく、しばらく正義たちの暮らす横浜のマンションで居候をすることに。英語しか話せないヨアキムとの距離をおそるおそる探りながらの交流、中華街に現れるようになった少し変わった占い師、みのるから見た正義とリチャードの関係と、真鈴が正義に向ける気持ちについて、様々な状況が入り乱れて、みのるは自分と周りの人のことを知らず知らずにつなげたり、考えを深めたりしていく。ようやく母親とも面会を果たし、一つ自分の中 -
購入済み
やはり面白い
第3部に入ったところで、しばらく読むのをやめていた。買ったまま積読状態だったのだが、風邪で寝込んだのを期に再び読み始めたら一気に3冊読了。やはり面白い!
ここへ来て宝石との絡みは少なめだが人と人の関係(リチャードと正義のみならず)を描く方に物語がシフトしているように感じた。
もちろん今まだだってそれぞれの宝石に絡めて人々の心の綾が描かれていたのだけれど。
思春期真っ只中の子供たちの悩みはともかく、良い大人たちである2組のカップルのややこしい悩みっぷりはどうなの?と思いつつも、考えてみれば彼らですら30前後のまあ青年…?と言っても良いお年頃なので仕方ないよねと、彼らの世代をはるかに超えてしまっ -
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ネタバレ大学生の正義(せいぎ)は酔っ払いにからまれている外国人を助け、彼が宝石商だと知り、サファイアの指輪の鑑別を依頼します。その指輪にはある事情があり ―― 。
外国人の宝石商リチャードはものずこい美形で日本語も堪能です。正義は名のごとく正義感溢れる好青年ですが、少し天然気味で誤解を受けそうなキャラ。
正義がリチャードの宝石商でバイトをすることになり、宝石にまつわる様々な出来事を目にしていくというお話。
二人の出会いの指輪のお話。正義の祖母が戦後の生活苦の時に掏摸で生計を立てていて、ある日若い女性から掏った指輪が女性の未来を変えてしまったという話なのですが、ずっと後悔したままだった祖母とそんな祖