辻村七子のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
正義くんの産みの父親が出てきてからドキドキハラハラの展開でした。
DV野郎の父親と言われていましたが、何倍も酷い父親でした。
彼の人格形成が垣間見え、ちょっと行きすぎる性格に納得感が出ました。
確かに家庭環境が悪いから、自分自身のマイナスの性格はどうしようもないと思う気持ちはよくわかります。
そこをどうにかリチャード救ってくれ!お前ならできるだろ!と展開が気になって一気読みしました。
extra caseでは、最初の話を読んでから、最後の話を読み進めると、お前違うのかよ!と絶対みんな思うはず。成長が著しい。そして、次シリーズに続くような話で、2人が仲良く暮らしているのににっこりしました。
登場宝石
シンハライト、コンクパール、スピネル、パライバトルマリン、タンザナイト
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Posted by ブクログ
ネタバレ「リチャード氏」の作者のデビュー作。非常に難解なSFで、読み下して理解するのに何度も読み返した。それでも理解しきれない部分も多いが…。そのSF設定の裏側では、人々の想いが錯綜している。実在の人物に成り代わり、一人の人間として平穏な普通の暮らしを望んだフォース、フォースを大切に思いつつ、任務を全うして現代に帰りたがるルフ。そのルフも会社による暗示が解けてフォースとの未来を望む。アルフレードが軽薄な言動の裏には、醜悪な意図も隠されていて…。作者の詳細な描写はコミカライズにしやすいほど映像が脳内に再生される。アリスの鏡というタイムマシンを使って過去へ行き、失われた美術品を盗み出して特権階級に売りつけるというのは近未来にいかにもありそうだ。最終的にロストしたという社員達は、タイムマシンで肉体が崩壊したのもいれば、フォースのようにナノマシンの暴走で病気のように死んでいったのもいるのだろうか。ループしていた同一人物達はどうなったのだろうと少々気になる点もあるが、読み応えがある。
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購入済み
コミュニケーションに感動
本編15巻という長い旅路を完結まで並走してきた。だからこそ、この外伝『エトランジェの宝箱(トレジャー・ボックス)』は、単なる番外編ではなく、リチャードと正義が紡いできた時間の「結晶」として胸に響く。
「メラビアンの法則」を文面で超越する筆力には心を射抜かれる。
コミュニケーションにおいて言語情報はわずか7%と言われる。しかし、辻村七子氏の文章はその「残り93%」である視覚や聴覚の情報を、読者の脳内に直接流し込んでくる。
宝石の輝き、風の温度、リチャードのわずかな視線や仕草。
本来なら「見なければわからない」はずの、作中にも出てくるが、リチャードと正義のやり取り、ノンバーバルな情報が、言葉の選び方ひとつで、まるで目の前で起きているかのようなリアリティを持って迫ってくる。作者の言葉選びは、緻密で妥協のない美しさに満ちている。
スリランカを離れ、新天地へと向かう章。作者は、最後の最後まで地名を明かさない。
夜間の外出を危ぶむ必要はない、たくさんの十字架の並ぶ墓地、歴史ある洋館レストラン、ローズガーデン、汽笛の音、コンテナをつるすクレーン……。正義の隣を歩きながら、異国のようでもあり、どこか懐かしくもある風景を五感で追いかけることになる。
そして最後に現れる、海をまっすぐに横切る、天国へ続くような白い橋。横浜ベイブリッジ。
「今日から俺の暮らす街だ」という一言で締めくくられる。本当に綺麗な描写と表現、私はこの章が特に好きだ。
一つ一つの章が本編と繋がり、正義、リチャード、そして彼らに関わってきた家族や親友たちの成長を、この一冊で改めて噛み締めることができる。雪広うたこ氏による表紙・挿絵によっての二人の表情や服装の移り変わりが、物語の深まりを一層雄弁に物語っている。視覚的にも彼らの変化を愛おしく感じさせてくれる。
もう一度、あの始まりの場所『銀座 エトランジェ』から彼らの物語を読み直そうと思う。
宝石商リチャード氏の謎鑑定 順番
宝石商リチャード氏の謎鑑定
エメラルドは踊る
天使のアクアマリン
導きのラピスラズリ
祝福のペリドット
転生のタンザナイト
紅宝石(ルビー)の女王と裏切りの海
夏の庭と黄金(ドール)の愛
邂逅の珊瑚(サーンウー)
ほう久遠の琥珀
輝きのかけら
少年と螺鈿箪笥
ガラスの仮面舞踏会
再会のインコンパラブル
比翼のマグル・ガル
エトランジェの宝箱(トレジャー・ボックス)
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Posted by ブクログ
ネタバレ「さよならとカブスボタン」
なんというか、呆気なかった。やっぱり、生前にどんな事をしていようが、死ぬ時は死ぬし呆気ないんだなと思った。
みのるくんからすれば、正義の電話しているセリフは訳わからないよな。かと言って、一から説明するのもなあ……。難しい。
「告白とペンダント」
真鈴が正義に告白。すごいなあ。私だったら、フラれるのがわかっているから絶対にできない。正義もちゃんと向き合っているのが流石だと思う。こういう人だからこそ好かれるんだろう。
最後、正義と兄弟、大丈夫だろうか? きっと兄弟は守ったんだろうが、正義が轢かれてないことを願う。
「セレスタイトは歌う」
正義が車にはねられ、意識が戻らない。マジか。
リチャードは、家族のようなものではあるが、家族ではない判定になってしまうのか。難しい。確かに「家族」という括りには当てはまらないのかもしれないが、でもやっぱり家族として扱われてもいいのではないかと思う。それぐらい濃い関係だし。
正義の人徳がよくわかる話だった。シャウルさん、ジェフリーさん、ヴィンスさん、谷本さん、下村さん……それぞれが正義の為に行動してくれている。いい人達に恵まれているんだなと思う。
本当に意識が戻ってよかった。
「比翼のマグル・ガル」
お屋敷について、ちゃんと決まってよかった。
小さなお別れパーティー、楽しそう!
そして、プロポーズ! 表紙のイラスト、リチャードと正義が左薬指に指輪をしていたから、なにかあると思っていたが、まさかプロポーズとは……。同じ指輪を買っていたなんて、すごいな。シャウルさんも驚いただろうなあ。同じタイミングで同じ用途に用いる指輪を二人からオーダーされたんだから。
マグル・ガル、「結婚の石」って意味があったんだ。ピッタリだ。
そして、リチャードと正義が1巻と同じようなやり取りしていて面白かった。
「めぐる色相環」
時が流れ、みのるくんが高校生に。ついにお母さんと一緒に暮らすのか。リチャードと正義はやっぱり寂しいだろうな。3年も一緒に暮らしていた訳だし。真鈴さんもニューヨークか。すごいなあ。
「休暇」
正義が交通事故に遭ってから数ヶ月後の話。
リチャードが何も言わずにイギリスに行ってから、10年近く経っているらしい。そんな前だったのか。
ヴィンスさん、そんなに世界のいろいろなところにいて大丈夫なのだろうか? 絶賛育児中だよな?
これで終わってしまうのが寂しい。また短編集とかでもいいから、出版してほしいなあ。