あらすじ
デイケアセンターでアルバイトをする白澤容は、施設利用者の老人に車での送迎を頼まれた。目的地に着くとそこはカルチャーセンターで、「中国骨董の世界・入門編」の講座が開催されるようだ。講師の名前は黒岩鼎とある。現れた講師・黒岩は、見たところ三十歳前後。かつて骨董の世界にいた白澤には、彼の年齢が骨董の世界に入るには若すぎるように思われて・・・・・・。わけあって骨董の世界を離れた白澤と、異例の若さで骨董店「かげろう堂」を営む青年・黒岩。ふたりが出会う、骨董をめぐる人間模様とは? 「宝石商リチャード氏の謎鑑定」の著者が贈る、悠久の時をめぐる骨董の物語が開幕!
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Posted by ブクログ
骨董にはあまり興味は無かったが、黒岩というキャラを通してうんちくを聞いていくと、まるでSF?とか思ったりした。
白澤のぶっきらぼうな優しさが、少し可哀想だった。もっと幸せになってほしいな。
榛原さんの存在が救われる。
面白い作品でした。
Posted by ブクログ
リチャード氏も好きですが、こちらも続きそうですね。
骨董とは解説をからめつつ、自己紹介的に色々な人が出てきて、過去とからみながら、話がすすみ面白かった。
Posted by ブクログ
純粋に骨董について知っていくのが楽しかった。2人が骨董を通して見る人間模様は決して綺麗なものではないが、人間感情の機微が丁寧に書かれていて良かった。シリーズ化しますように
Posted by ブクログ
骨董に興味がなかったのに、読んでいたら急に骨董が気になり出しました(笑)
辻村先生の書く主人公コンビの関係性が毎回好きだなと思います。
続編が出ればぜひ読みたいです。
Posted by ブクログ
宝石の次は骨董。七子先生の守秘範囲の広さには脅かされます。宝石商シリーズの1話では盗品が出てきましたが、本作の主人公は贋作師。七子先生は、表側では無い人たちにスポットを当てて書くのがお好きなのかな、と思いました。
今後もぜひシリーズものとして続いてほしいです。
Posted by ブクログ
宝石商リチャードとはまた違ったコンビのシリーズ?
シリーズになるかどうかは分からないけど、大分伏線が散りばめられていたので続くと思いたい!
宝石商の時もそうだったけど、自分の知らない世界を分かりやすく紐解いてくれる辻村さんの文章に今回もなるほど〜となりながら読んでいた。
是非続いてさらなる骨董の世界に導いて欲しい。
Posted by ブクログ
本当は3.5くらいだけどいつも通り切り下げ。
本屋さんで平積みになっていて、中国の骨董が面白そうだったので購入。
全部で5章の連作短編集。それぞれ骨董品をメインにして話が進んでいくので、少し骨董のことを知ることができるのが楽しい。
バイトを転々としている白澤容が、京橋で骨董屋を営む黒岩と出会って、骨董屋で働くことになる。
骨董のことを詳しそうなのに、その世界から抜けたような描写からなにか過去にあったのだろうと思われたが、そこも明かされてなるほどと思った。
一冊完成として良かったが、ぜひ続編も期待したい。
また、他の宝石商のシリーズも読んでみたい。