辻村七子のレビュー一覧
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ネタバレ 購入済み
言葉の輝き
この作品の最大の魅力は、二人の対照的な「言葉」にあると感じた。
感情をそのままストレートにぶつける正義の「真っ直ぐな言葉」と、美しい比喩を幾重にも重ね、多くの語彙で真実を包み込むリチャードの「饒舌な言葉」。
特に痺れたのは、ロイヤルミルクティーを巡るリチャードの台詞。「これが本物のロイヤルミルクティーです。後は本物ではない」――。
自分の認めたものへの強いこだわり、そして、それ以外は鮮やかに切り捨てる、そのイギリス人らしい誇りと美学!作者の卓越した言語センスを感じる。
コミック版の美しい作画によって、その言葉を発するリチャードの表情がさらに説得力を増しており、読んでいるこちらも背 -
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医療系のSFと思ったら… <ブラックジャック>と<蟹工船>と<攻殻機動隊>だった。
気候変動で、海面が上昇した24世紀の世界が舞台。世界は、超巨大混合企業HAに事実上支配されていた。社会の階層化が進み、教育や医療へのアクセスが困難な地域も多くあった。そんな中でも、偏屈で風采が上がらない博士(ドクター)は、助手のロボットマリアⅡとオンボロのクリニック船で移動しながら、人々の診療を続けていた。
本書はSFマガジンに連載されていた4編を加筆修正し、書下ろし1編を加えて単行本したもの。最初の2編は、<ブラックジャック>を彷彿させられた。伝説の名医と助手のコンビだし。と思ったら、次はSF版「 -
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『〜宝石箱』の内容も入った盛りだくさんの短編集。
お腹いっぱい、というくらいに楽しめました。
しかし、個人的に残念だったのが書き下ろしの『ソレア』。これは中田正義の親友の下村晴良の話なのですが、読んでいてずーっと不安でした。そしてこうなるのか…そうだよね…そうなんだろうね…。と、ちょっと辛かったので、できれば一番最後じゃなくて、最後から2番目くらいに置いて欲しかったなぁと思いました。その場合、最後にどの話を置いて欲しいかと言うと、『貴方に祝福をーいつかのバースデーー』がいいかな。皆のハッピーバースデーソングで終われたら、きっと気分はもう少し良い余韻で終われたかもしれないです。
でも、どの話も楽 -
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ネタバレ終わってしまった。
追いかけ読みをしていて、途中で追いつき、毎巻発売日を楽しみに読んできた。
様々な謎を解決するだけじゃなくて、それぞれの人生が絡み合って、仲間もいて。
全ての人達が、それぞれにあった幸せに向かっていて(真凛は失恋したけれど、ちゃんと告白できてよかったし)よかった。
途中、正義にあんな事が起こるとは予想していなかったので、びっくりしたし、その時のリチャードの姿にもびっくりした。涙なしでは読めなかった。
みのるくんがいて、よかった。
正義とリチャード、お互い大切に想いあっているとは思っていたけれど、10年経って本当に結ばれて感動した。
最後に実験と言いつつ、キスをしたのもふたり -
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オーディブルを聴きすぎたのでしばらく休会して、最近になってまた再開した。
こちらは、久々だからなのか何なのか、朗読が…!閻子丹さんによる朗読がとても素晴らしい!
特にリチャードの声が私のツボにはまっています。
主人公は中田正義くん、名前のとおり真っ直ぐでいながら、ちょっと迂闊でお人好しな大学生。
縁があって、美貌の英国人の宝石商、リチャードの元でアルバイトを始める。
店のお客さんやご縁で持ち込まれる宝石の謎を解いていく宝石ミステリー。
このタンザナイトまでで、第一部。その後第二部、第三部と続き、もうすぐ最終巻のようです。
第一部は短編連作ですね。この巻が第一部の最終話になるのだが…
この、 -
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Posted by ブクログ
ネタバレシンハライトは招く
これ何?夢?これはリチャード?正義?どんでん返しが来そうで怖い
さすらいのコンクパール
知ってる宝石出てきて嬉しい。自助努力やら幸福やら答えが出ない問いに触れてくる問題。正義がそれに対して感情で答えを出すところが正義らしい。リチャードどうした?前巻から何か変よ?
麗しのスピネル
言葉とはかくも難しい。ベクトルは違うが、たった今、言葉の使い方で大失敗したところだ。
パライバ・トルマリンの恋
信じること、思いやること、あれやこれやと難しい。私なら多分、みずきを問い質してしまうだろう。嘘ならそう言ってくれ、フォローするからと。嘘をついていないと信じることもできず、嘘 -
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ネタバレ挑むシトリン
再登場するのかしないのかよくわからん真夜が出てきた。物事が変わって見えるとき、自分もまた変わっているというのは確かに道理だと思った。正義は自分の気持ちには鈍感、というか未発達埜印象を受ける。成熟するのは果たしていつか。
サードニクスの横顔
自己満足とどう折り合いをつけるか。他人との関わりというのは基本的に自己満足だ。自分が他人に影響を与えていたいと望むなど烏滸がましいにも程がある。
恋愛親愛その他の感情、それらを区別することにどれだけの意味があるか。「好き」ならそれでいいじゃんと思わんでもないが、「あなたへの気持ちは恋愛感情です」と言ってもらわないと満足できない気持ちもあ