辻村七子のレビュー一覧
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今作は各編の内容を思い返すと、実は表題作につながる描写があったことに納得した。正義の実父との決着があっけなく済んでしまったように思うところはあるが、正義が自身が実父のように暴力を振るう人間になってしまうのではないかという今まで抱えていた苦悩をリチャードに話すことによって救われた話であると思った。Posted by ブクログ
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うん、とてもキャラクター小説らしく、キャラがたった作品だった。宝石のような美貌を持ち流暢な日本語をあやつる宝石商✕真っ直ぐでお人好しで恋愛に奥手な大学生。好感の持てるコンビ。正義のバイトながら、宝石について自分なりに勉強しようという姿勢もいい。たとえそこに恋愛に繋がるという、ちょっぴりよこしまな心が...続きを読むPosted by ブクログ
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キャッツアイ、ガーネット、エメラルド、オパール。
宝石をお守り、と幼子に買い与える親って…という驚きが。
いや、資金の問題があるでしょうから、あれですが
おもちゃのように持ち歩いている子供もすごい。
怖くて、持ち歩きもできないと思いますが。
謎解きをされれば納得、なエメラルドでしたが
最後の最後...続きを読むPosted by ブクログ -
ひさびさのがっつりファンタジー
というかこれがSFというのか……ふむ。
めっちゃ面白かったんだけど!?!?(この時点で☆4)
タイムリープものあんまり好きじゃない。
これもやっぱりその描写は(主人公たちのように
頭おかしくなりそうになるから)好きじゃなかったけど、
だからこそ乗り越えられる設定は美...続きを読むPosted by ブクログ -
リチャードが見つからない・・どこに行った??
イギリス貴族ならでは?の悩み?相続問題?ジェフリーみたいな人が近くいたら怖いだろうなぁ。どの宝石も一度見てみたいな。Posted by ブクログ -
アニメで観た話が多くて内容を思い出しながら読む(熟年夫婦の話だけアニメにはなかったかな?)
リチャードは本当に流暢に日本語をあやつるなと感心し、正義は普段は突っ走りなのに肝心な所で情けないとやきもきさせられる
このまま二人の仲が続いていくと思っていたのに…Posted by ブクログ -
いきなり正義くんは、スリランカでインターンという名のモラトリアム。いろいろ急展開。
今回はフロリダからの豪華クルーズ船。
第二シーズンはこうやって正義くんがあちこち世界に行って、その場でリチャードと会うパターンかなぁ。
話はおもしろかったけど、セクハラ親父が気持ち悪かった。だんだん、世間の悪い面とか...続きを読むPosted by ブクログ -
これは、なんともはやギリギリでした。良かったけど。今まで燻っていたオクタヴィアさんのこととか、正義の将来とか全部解決して2部完。もうちょっと続いて欲しかったけど。オレンジ文庫はいつも少し物足りないところでシリーズが終わるからな…Posted by ブクログ
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今まで正義の目線から読んできたから気が付かなかったけれど、日本に帰国した時の先輩や同級生の反応は酷いものではなく自然なものなのかもしれない。今回は特に世界中飛び回りすぎー!特に香港の調景嶺の話はとても興味深く読んだ。それにしても、リチャードと正義の関係はなんというか…危ういなPosted by ブクログ
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「美しいと感じるものを尊重する」
生きるのは難しい、生きづらいと思いながら、
「だがそれでも、世界は美しいと。
無暗に投げたりせず、食らいついてゆくこと。
世界の美しさを、自分の方法で見出し続けること。」
を自らの指針にする。
主人公が鼻呼吸くらい簡単にやっているであろう、美しいものを直視し...続きを読むPosted by ブクログ -
本当の姿を知った上で味方でいてくれる人。
変わらない自分でも、変わっていく自分でも認めてくれる人。
正直に、素の自分をさらけ出せる相手。
お金は人の価値観をぶれさせる。
美しいものも人を惑わせる。
無理に抗うのではなく、自分でいつづけられることが理想。
外に肉付けされた張りぼてでない、本質をみる目が...続きを読むPosted by ブクログ -
積み重ねた過去があるから今がある。
その時々では結果の掴めない小さな努力でも、ふと振り返ってみると変化に気付く。
昔から沢山表現する言葉もある。
塵も積もれば……
千里の道も……
石の上にも……
数歩先の自分が落胆しない今を過ごせるように。
過ごす時間が糧となるように。Posted by ブクログ -
大切な人の幸せを望むなら、自分も同じように幸せである覚悟をすべき。
誰かを呪いたいほど憎むのならば、自分も同じ呪いが降りかかる覚悟をすべき。
ベクトルは違うが心構えが必要なことは共通。
自己犠牲が禁じ手となる分、「幸せ」を追う方が難易度が高い。
それでも誰かを怨むより、幸せを願いたい。Posted by ブクログ -
シリーズ3作目。
謎の多い宝石商の人となりの一片が見えてきた。
人と人の繋がり方の複雑さ。
持つ者と持たざる者の越えられない境界。
渦中の盲目。
渦中の孤独。
大なり小なり、誰しもが抱える課題。
得た気付きを如何に卸すか。
4作目に期待。Posted by ブクログ -
今回はフランス。リチャードの母親は読んでいてなぜか腹が立つキャラクターだった。ところで、イギーのブログは一体何に生きてくるんだろう?そこが楽しみでもある。あと、今回読んでて嬉しかったのは、下村が出てきたところ。海外で友人と会うのは普段とは違う喜びだろうと思う。それと、終わり方が大変なことに…続きが気...続きを読むPosted by ブクログ
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第一部完!?あとがき読んで知りました。片思い、親のこと、色々決着がついた巻だったなと思う。父親がクソすぎて本当に嫌だった。コンクパールの話が好き。ドミニカ移民なんて知らなかったし、それは辛いと思うけれども、海外のエピソードはそれだけで読んでいてワクワクする一面もある。コンクパールっていう真珠を画像検...続きを読むPosted by ブクログ
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新章は長編で、船旅。ワクワクが詰まっているシチュエーションでたまらなかったです。途中嫌な展開がありつつも新しい仲間を得て、正義はこうして成長していくのだなぁ。Posted by ブクログ