辻村七子のレビュー一覧
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前に読んだ辻村七子氏の別シリーズ第1巻。
こちらは大学生の中田正義が宝石商の中田正義を助けたところから始まる。
それぞれの宝石の名前がついた複数の章に分かれており、読みやすい。
また、宝石のことも説明があり、なんだか知った気になれる。
主人公はいいやつなんだけど、少し自分よがりというか、人の役に立ちたいが先行しすぎるところがちょっと気になる。あと少しBLっぽいかも。
でも全体的に読みやすくて面白い。
↓↓↓良かったところ↓↓↓
話を聞くというのは、相手の過去を少し引き受けることだ。 別にそれで相手の荷物が軽くなるとは限らない。でも話せば何かが、形にならないままわだかまっているものが、 光を -
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ネタバレ今回得た知識は、キャッツアイは猫目になっている石の総称でありクリソベリルキャッツアイはものすごく高い、ガーネットは比較的安価で色んな色がある、天然エメラルドはインクルージョンが多くきれいなものは珍しい、ユークレースは脆くて優秀なカッターしか研磨できない、などなど…。プロットレスバレエも初めて知った。
エメラルドの話でようやく謎解きっぽくなってきたぞと思ったけれど、エメラルドと麻薬の歴史的背景を知らなければならず、特にトリックなどもなかったのでやはりこの物語は謎解きではなく人情ものとして読むほうが良いなと思った。オパールの話はなにが言いたいのかよく分からなかったけど…。
リチャードは正義のこ -
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本当は3.5くらいだけどいつも通り切り下げ。
本屋さんで平積みになっていて、中国の骨董が面白そうだったので購入。
全部で5章の連作短編集。それぞれ骨董品をメインにして話が進んでいくので、少し骨董のことを知ることができるのが楽しい。
バイトを転々としている白澤容が、京橋で骨董屋を営む黒岩と出会って、骨董屋で働くことになる。
骨董のことを詳しそうなのに、その世界から抜けたような描写からなにか過去にあったのだろうと思われたが、そこも明かされてなるほどと思った。
一冊完成として良かったが、ぜひ続編も期待したい。
また、他の宝石商のシリーズも読んでみたい。 -
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深緑野分作品の中には雑誌で発表しているが本になっていない作品がいくつかある。今回は「石のスープ」が収録されていると言う事で即買いした。帯には「人類と食にまつわる8編のSF小説アンソロジー」と書かれてあった。しかも、この本には人間六度と新井素子の書き下ろしも収録されているのでお得感満載。他の5人は初めて見る作家。書き下ろし作品以外は全て「集英社WebマガジンCobalt」で公開されたものとのこと。このマガジン名は初めて知った。また帯には「豪華執筆陣が贈る空想科学ごはん小説」と書かれてあった。私の知っている3名以外の人も豪華執筆陣なのか。知らなかった、後で読んでみよう。
〇 石のスープ/深緑野分 -
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前の巻から、もはや中学生男子みのるくんの成長物語となっているこのシリーズ。
そういうお話しだと割りきればおもしろいのだけれども、それにしちゃみのるくんの周囲の大人が全員破格すぎるんだよなぁ……(笑)
もともと厳しい生い立ちをテーマにしているのに、次はこのきらびやかさwww
この世のものとも思えない美貌の男性が何人もいるわ、世界を代表するセレブだらけだわ、って、そんなのに囲まれてる時点で、一般的中学生の成長ものではありえない。
正義とリチャードの物語は、ほぼほぼ大人のおとぎ話だったからこそ、気楽に無責任に、美しく楽しめた。
ひるがえってこの章に入ってからは。みのるくんの中学校生活などはビミョー -