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面白かったです!
「宝石商リチャード氏の謎鑑定」にハマってから本作を読んでみました。
未来ものだ…と読み始めて少し立ち止まりました。(今まで無機質で機械的な未来ものに少し苦手意識があったのです)
でも、読み進めるうちに、なんてあたたかくいきいきとした、愛に溢れたお話なんだろうと、主人公のルフの気持ちが伝染して愛しさで胸がいっぱいになってしまいました。宝石商で感じ入った素晴らしい筆致や表現力が、デビュー作にもそこかしこに香っています。素敵なお話でした。
Posted by ブクログ
時間遡行機によって過去に遡れることになった世界
泥棒と呼ばれる職業が台頭し、
戦争で失われた美術品を過去から盗み出していた
主人公にある日任された仕事は
19世紀のパリで
ある卵を盗み出すことで……
過去も未来も現在として繰り返す
タイムループミステリ
******
序盤は、なんだかよくわからなくて
マリーに小馬鹿にされて
主人公と一緒に「どういうことだよいい加減にしろ!!」と
カッカしていたけど
中盤以降の展開がとても良かった!
「仕事を成功するまで延々と繰り返すループ」
会社も、あきらめずに何度もチャレンジしてほしいと
社員の泥棒たちに指導している
けれどその繰り返しが単なる「やり直し」以上の意味を持って
ルフの中で行われていくことに
新鮮さというか悲壮というか、あぁ…と嘆息が出た
あんまり「泥棒」という名付けには馴染みはできなかったかも
違う呼び方でも良かったかも
Posted by ブクログ
「リチャード氏」の作者のデビュー作。非常に難解なSFで、読み下して理解するのに何度も読み返した。それでも理解しきれない部分も多いが…。そのSF設定の裏側では、人々の想いが錯綜している。実在の人物に成り代わり、一人の人間として平穏な普通の暮らしを望んだフォース、フォースを大切に思いつつ、任務を全うして現代に帰りたがるルフ。そのルフも会社による暗示が解けてフォースとの未来を望む。アルフレードが軽薄な言動の裏には、醜悪な意図も隠されていて…。作者の詳細な描写はコミカライズにしやすいほど映像が脳内に再生される。アリスの鏡というタイムマシンを使って過去へ行き、失われた美術品を盗み出して特権階級に売りつけるというのは近未来にいかにもありそうだ。最終的にロストしたという社員達は、タイムマシンで肉体が崩壊したのもいれば、フォースのようにナノマシンの暴走で病気のように死んでいったのもいるのだろうか。ループしていた同一人物達はどうなったのだろうと少々気になる点もあるが、読み応えがある。
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