野崎歓のレビュー一覧
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KiKi の子供時代、とあるコマーシャルで「大きなことはいいことだ」というフレーズが使われたことがありました。 でもその後の価値観の変動の中で「大きけりゃいいってもんじゃない」という風潮が生まれてきて、今はその延長線上にあるように感じます。 でも、一度は大きい方に舵をとったこの社会はこの「大きい」と「小さい」のひずみの中で喘いでいる・・・・・そんな気もしないじゃないんですよね~。
でね、今回、この「小さな」「大きな」という対比の中に、KiKi は「大きな組織で動く効率的・合理的社会」というものを感じ取りました。 もちろんそれが「悪いこと」とは言い切れないんだけど(特に落ちこぼれながら会計人感覚からすると 苦笑)、それでもその「効率性」「合理性」追及の陰に、王子が自分の星から地球に至るまでに立ち寄ったいくつかの星に住む不思議な住民の姿がダブって感じられるんですよ。 「支配だけしたがる王さま」、「ただ目立ちたがる男」、「自分を見失い酒ばかり飲んでいる男」、「ひたすら忙しがるビジネスマン」、「点灯だけを仕事とする男」、「フィールドワークをしない机にかじりついている学者」・・・・・・。
今更ながら・・・・・ではあるけれど、この物語ってひょっとしたら「人間性の喪失」に対する危機感の物語であり、どんどん近代化していく世界への警鐘の文学だったのかもしれません。 そう・・・・、言ってみれば「怜悧な社会風刺の物語」。 そしてもう一つ感じたのは、ここ何年か KiKi 自身もず~っと考え続けていることなんだけど「グローバル・スタンダードって本当のところ何???」という命題について扱っている物語でもあるんだなぁということでした。
(全文はブログにて) -
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(記憶では)兄弟がいて、兄は不細工で性欲ありありで、機会に恵まれない人。弟は天才科学者で性欲無い人。この兄弟の性的遍歴と、一族の歴史に20世紀思想史の偉人たちが絡んで、加えて量子力学の発展史も絡んで・・・・・ポストモダン全否定して・・・・・ニューエイジ称揚して・・・・・みたいな。端折りすぎですが(笑
なにせ凄い小説です。やばい文学です。
なんせ、ひたすら性的描写と思想史エピソードがくんずほぐれつです!!頭悪い紹介ですみません(´_`ヽ)
最近ちくま文庫に入ったみたいなんで、よろしければどうぞ。
作者は、ラヴクラフト論でデビューしたという変人じゃなくてユニークな方。残念ながら、ラヴクラフト論翻訳されてませんが。
「素粒子」の後、タイの買春ツアーに参加するビジネスマンの小説(悪趣味ですねぇ)が、翻訳出てたような気もします。グ愚って下さい、手抜きです。
「素粒子」の凄い?ところは、とにかく性をえげつなくというか、苦渋に満ちたものに描くところです。人間の苦悩のすべては性に起因するといわんばかりに。というか、ずばりそう言ってます!!初期のオーケン(ノーベル賞の方)なんかにも近いかなぁ?どうだろ?
個人的見解ですが・・・・・
フランス文学好きな人、
ラヴクラフト好きな人←関係ありません、
SF好き!!な人、
20世紀思想史に興味ある人、
性嫌悪症な人、
生物嫌いな人、
食物連鎖と生殖連鎖が愚劣だと思う、「はにや」な人
科学の力で人間をなんとか出来ないかと思う人、
思想はともかくヴィトゲンシュタインの生き様に惹かれる人、
生きるのってかったるい・・・・な人、
性行為の機会ありません・・・・な人、
もう、はなから興味ありません・・・・な人、
なんでみんなそんな事に・・・・・みたいな人、
にはお勧めです!!なんか書いてて疑問に思えてきましたけど・・・・・。
・・・・・・このリストは・・・・・自分の事か?・・・・・(×_×*)
エピローグで、体に電気走って・・・・感激して涙出そうになった私は・・・・・世間的にはアレですね(笑
あんまり詳細書きたくないのだな、この原作については。とにかく読んでみろって!!強気に押す!!
なんでこんな小説・・・・・と思われても、私は責任持ちませんが。
私は脳天直撃でしたがねヽ(T_T )ノ -
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ネタバレまだ主人公ジュリアンの本心が上手く理解できておらず、物語の結末も不明なままなので、感想を書くのは難しいが、なかなかの分量があるため、ここまでで感じたことを一旦まとめておきたいと思う。
ジュリアンは卓越した記憶力と美貌のため、レナール夫人やピラール神父をはじめ、その他数多くの貴族達からも、将来出世する、大物の器だなどと見込まれ、もてはやされる。結果、農民の生まれでありながら様々な機会に恵まれることとなり、昇進の道を進んでいく。彼の大胆な気性や機転の利き方を考えると、周囲が”見どころのある人物”と感じ取ることや、本人自身も平民としての小さな成功で満足せず、聖職者や貴族の世界での出世に野心を燃やすことになるのは、彼の能力に見合った自然な流れに思える。しかし、私がこの小説と主人公をより魅力的にしている点はそこに「葛藤」があることだと考える。ジュリアンには、ナポレオンに強い憧れを抱きながら、王党派の世界に身をおく内心の葛藤が大きくある。また、虚栄心に凝り固まった金持ち達への反発や陰謀と偽善に満ちたイエズス会の連中への嫌悪を強く感じとる。要するにジュリアンは、一見華々しい世界で評判を勝ち得ながら、自分がおかれている状況、周囲の人々とその価値観に対して心を開くことがほとんど無く、孤独と悲しみを常に胸に秘めているような状態なのである。この構造によって、ナポレオン治世から王政復古期への移り変わりに左右される人々の動きや時代背景、問題意識までこちらに問いかけているように思われる。無名で財産もない者が自らの剣1つで世界の王者になれる時代もあれば、一転、たまたま貴族で、金持ちで、穏健派に生まれついたというだけの愚か者たちによって世論が形づくられる時代もあるというのだ。私自身は、ナポレオンの時代も王政復古の時代もどちらも一長一短だと思う。また、ジュリアンがピラール神父とはじめて対面した際に癲癇の発作を起こしてしることなどから考えて、軍人に向いているとは言いづらく、むしろこの時代だからこそジュリアンにも出世の機会が巡ってきたではないかとさえ思われる。しかし、少なくともジュリアンの立場から通して、貴族は話す人の品位を貶め、聞く者をむかつかせるような自慢話を平気でするような人達、聖職者については腹黒い悪事に手を染めるような連中、神学校にいる農民出身の生徒達には十分に食事をとることしか頭に無い餓鬼共との描写がある。時代に認められる才覚を持ちながら、生まれに恵まれているわけではなく、内には別の情熱を燃やし、周囲の価値観へ常に懐疑の目を向ける。これが読者の共感を生み、物語の主張の説得力を強め、展開に複雑さや奥行きを持たせているのではないか。読者ガイドに「史上初の、サラリーマンを主人公とする小説」だと述べる研究者(Yves Ansel)がいるとあるが、ジュリアンは月給取りであるだけでなく、雇用者との関係性までサラリーマンらしくて面白い。雇用主の方ではジュリアンのことを靴についた泥みたいに軽蔑しているし、ジュリアンもまたレナール氏やその他貴族に対して憎しみと嫌悪をつのらせている。だが、生活のために、自分を評価していない相手の下で働き、その相手に気に入られるよう振る舞うのだ。サラリーマンであれば、誰でも「人でなしめ!」等と心で毒づきながら、表面上はにこやかに上司や取引先の方と会話を交わしたことや、相手の本心を探りながら給与交渉等の駆け引きをしたことがあるのではないだろうか。「赤と黒」とまではいかなくても、自身の出世のために我慢するという経験は多くの人があるものだと思う。お金をいただいて働くとはそういうことなのである。また、印象的だったのは、ジュリアンがよく涙を流すことだ。上記のようにジュリアンは周囲と同様に駆け引きをし、やること全て計算しようとして、自分は手管が使えるとさえ考えている。しかし、会食の際に、貧民収容所所長のヴァルノ氏が囚人に歌を禁止したときには、ジュリアンは囚人への同情から大粒の涙を流すのである。この場面は私がジュリアンに抱いていた印象を少し変えて、彼の金持ちへの嫌悪は自分自身が搾取される側であるという自己認識と内面の繊細さから来ているのではないかと考えるようになった。抜け目のない連中に囲まれて、誰が敵かも判断がつかないような環境で、誰に対しても信頼を寄せるのはむしろ無分別とも言えるのかもしれない。もちろん材木売りの道に進まない判断をしたのはジュリアン自身であるし、自身の栄達を望むところはその他の連中と大差がないが、根底には心の柔らかさがあるように思う。だからこそ、他の人が目につかない偽善性に絶えず胸が痛み、葛藤が生まれるのではないだろうか。レナール夫人との恋仲においても、ジュリアンは「女を相手に華々しくふるまう男の役割」を演じたつもりでいるが、「ところがまさに、若い職人が白目まで真っ赤に染めて、呼び鈴を押す勇気さえ出ないまま屋敷の門にたたずんでいる姿こそは、レナール夫人がこよなく愛する彼の姿なのだった。」との表現がある。才知があり勇敢であるという他に、このあまりにも弱々しく、不器用で向こう見ずな一面もジュリアンというキャラクターにさらなる魅力を加えているのかもしれない。
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ストーリー冒頭のブリュノ大臣偽殺害動画は何の目的で誰によって作られたのかも分からないまま、主人公ポールと妹弟たちとの関わりが描かれていくので、ミステリ的な展開を期待して読んでいたら動きがなくて肩透かしをくらった感じになった。
本作は主要人物たちが著者によって意識的に描かれてると思うからその辺を注意して読むと面白い。
ポールは現代社会の「勝ち組」で今のところ現代フランスのハイクラス男性の典型みたいな描かれ方にとどまっているように思う。
妹のセシルは田舎で暮らす敬虔なキリスト教信者で経済的な成功者のポールと差があるように見えるけど、関係は良好に見える。
一方、男性的な成功基準から外れた弱い男として描かれている弟のオーレリアンはポールから見ても頼りない存在。
まともな政治家ブリュノや権力欲の強いジャーナリストとして描かれているオーレリアンの妻インディーも注目すべき人物。
上巻だけでは評価が難しいけと、下巻でストーリー的にも大きく動きがあると思うのでラストに向かって主要人物たちがどうなるかで本作の真価が見えてくると思う。 -
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『素粒子』という題名から物理学者の物語かと思って読んだら現代社会の苦悩に苛まれる異父兄弟の物語。と思いきやまさかのSF!フランス文学ならではのエスプリの効いた難解で高尚で迂遠で下品な作品(褒めてます)。
母親を同じくするノーベル賞候補の分子生物学者であるミシェルと小説家崩れである教師のブリュノ。幼き頃に無償の愛情に触れなれなかった二人の屈折した愛への渇望。中盤は特に幼少期の酷い虐めと非モテから性癖の歪んだブリュノの卑猥かつ詳細な性描写にひたすらページを割き、深読みすれば1960-70年代フランスのフリーセックスと個人主義が生み出した歪んだチルドレンたちの姿を描き出す愛国心に基づく自省や問題提起と言えないもない。が、最後の最後でフレデリック・ハプゼジャックが登場してから物語は一遍。『猿の惑星』的読後感。サイエンスフィクション的な高度な構成力もある。いやはやなんともユニークで面白い作品であった。 -
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ミシェル・ウエルベックの二巻本の最新長編小説、ということでずいぶんと期待をもって読んだ。以下、おおいにネタバレがあるのでまだ読んでいない人は注意してほしい。
小説の途中までは、経済・財務大臣の腹心の高級官僚である主人公ポールを中心に、フランス大統領選を控えた選挙戦略、政府へのサイバー攻撃、父親の脳卒中とケアの問題、妹弟とくに弟夫婦との関係とそれを発端としたスキャンダルと実弟の自死、妹のキリスト教と妻の新興宗教、年を経た夫婦の関係、と何本もの糸を張って物語を紡いでいった。小説の終盤にかけてこれらの仕掛けをどうやって回収していくのか、と楽しみにしていた矢先に、ポールの悪性の口腔癌が発覚する。その後はほぼ仕掛けはそのままに、ポールの予後は思わしくなくなり、もうすぐ死を迎えるところで小説は終わる。数々の設定は宙吊りにされたままだ。思うに、それらは宙吊りにされるために書かれたのだと合点した。どうしたところで、死がこのようにすべてを無に帰すように終わらせるのだ、と示すために。おそらくは、小説の最後に置かれたのは妻との絆と妻の信仰だが、それが最後に置かれた意味はあるだろう。そのとき何を思うことが可能なのかと。
ウエルベックは小説世界の中で積み上げてきたものを壊してしまうことで、死の暴力を書こうとしたのだろう。『滅ぼす』というタイトルに込めた意味もおそらくはそこにある。もちろん、それはひとつの読み方でしかないのだけれど、剥き出しの「死」こそがこの小説のテーマなのだ。読者としてはせっかくの物語のかたを付けてもらいたかったという思いは残るが、それも含めてウエルベックの狙いだと思うこととしよう。
死に方に関して言えば、小説の中で出てきた数々の死 ― 実父の脳卒中(植物状態で生きているが)、ポールと実弟のオーレリアン、ポールの妻プリュダンスの母の交通事故死 ― を比べると、やはりポールのように癌で死にたいと思うのだ。自分が死にゆきものであり、およそいつごろ死ぬのかを知りつつ最後を迎えたいと強く思う。老衰の前に病によって強制的に死にゆくポールをウエルベックはひとつの理想とみているのかもしれない。そうでないかもしれないけど。 -
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ネタバレ展開が早くてメロドラマ的な筋立てなのでスルスル読み進めた。ジュリヤンが人妻の手を握ること一つについても「今日中き手を握れなければ僕の負けだ」とか、
欲望でも恋でもない階級闘争としての不倫をしていて、もうちょっと色恋を楽しめよ、と思うなど。
清純で箱入り娘なレナール夫人が、いざ危機となるとびっくりするほど気転がきいて勇気のある女性に変貌するあたり、ああだこうだと天秤にかけているジュリヤンと対比すると人間的に清々しい。
19世紀初頭のフランスでの、王党派復権が盛んだったこと、ナポレオンの著作や肖像画を読むだけでも立場が危うくなるほど反ナポレオン志向が高まっていたこともこの作品を読むまで意識していなかった。
貴族社会以外ではどうだったのだろう。
それにしても光文社古典新訳文庫の読みやすさ!
登場人物のしおりも助かる。
おかげで挫折した古典をどんどん読めていて感謝しかない。 -
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フランスの四大文学賞の一つ、ゴンクール賞を受賞した作品。史上二番目の若さで、セネガル出身者では初の快挙とのこと。
1930年代に突如現れた謎の黒人作家、T.C.エリマンの痕跡を辿る物語。舞台も時間軸も様々入れ替わり、主要な人物もすこぶる多い。手に取った時から覚悟はしていたが、かなりの超大作だった。フランス文壇からアフリカの呪術師、二度の世界大戦から現代アフリカの政治情勢まで幅広く網羅して話は進んでいく。特に、第一、二次世界大戦中のパリの様子や、植民地支配と黒人社会について詳しく描かれていて、大変興味深かった。
歴史物でもあり、ミステリーでもあり、ちょっとホラーでもある、盛りだくさんな作品。全ての登場人物が波瀾万丈な人生を送っており、熱量というか生命力が半端なく高い。哲学的要素もふんだんに込められており、色々と感じる部分も多かった。とても面白い作品だが、読むのにはかなりのエネルギーが必要。正直、お腹いっぱい。 -
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ネタバレスタンダールの容貌はよろしくないらしいが、年譜ほどの恋愛をしていれば、赤と黒も容易く書けただろうと思う。恋愛経験の浅い男の妄想話かと思っていたが、実際は自身の恋愛経験と時事、新聞を織り交ぜた著者本人の姿が透けて見える作品だった。主人公ジュリヤンは容貌と記憶力こそ良いが、地頭はそれほどよろしくない片田舎の息子だ。彼なりに努力し神学校に入り、家庭教師など仕事をしていたが、やることなすこと悲劇の主人公気取りで他人に与える迷惑などまるで考えない。むしろ、迷惑をかけている自分に陶酔していた。彼は家庭内暴力の中で育ち、ナポレオンを生きるよすがにしたことで、英雄ナポレオンを崇拝するしか脳のない男に育つ。戦争のない世の中で英雄のような生き方に焦がれる性格になった。ただ彼が人間関係においてみせる自己中心さや他人への無関心は、環境のせいだけではないと思う。彼が時折見せる無責任な行動や感情的な言動は、彼の稚拙な性格の表れだった。要するに、彼は若さゆえに感情的と周りから見られていたが、もともとそちらが本性なのである。理性的で知的な美貌の青年は見せかけで、美しく無垢な町長夫人も移り気な侯爵令嬢も見せかけに騙されて恋していたが、彼は自分だけを一番に思っていたろくでなしである。子供ができたなら父親として責任を取り生きるべきなのに、迷わず死を選ぶのが卑怯者な彼らしい。
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『人間の大地』はやはり「「精神」だけが、その息吹が粘土の土の上に通うならば「人間」を創造することができる。」という最後の一文がすごく肝になっていると思う。
定期路線を飛行しているとき農夫を見て感じたこと、リビア砂漠で彷徨ったときのこと、戦時中フランスからパリに移送されるユダヤ人の人やその子供を見て感じたこと。どのエピソードも飛行機を通じて作者が体験し考えたものばかりで、大地に根付いた人間たちの物語なんだなと感じることができた。心に刺さる名言も多いし自分は『人間の大地』が好きだなあと改めて思いました。
ちなみに表紙の写真は長年の夢だった新品飛行機を買ったときの写真で、この直後にリビア砂漠に墜落して8章のお話ができた。当時いくらだったのかはわからないけどかわいそうって気持ちになってしまった。
新潮文庫版『人間の土地』の最後の文は「精神の風が、粘土の上を吹いてこそ、はじめて人間は創られる」です。こっちのほうがすっきりしていて入りやすい気もする。あとは評判のいい光文社古典新訳文庫の『夜間飛行』も読んでみたい。 -
Posted by ブクログ
楽しみにしてたよ〜〜〜〜
堀口大學訳で読んでから何年経ったかわからないけど
この2作を新訳で読めることに喜びを感じる!
当たり前だけど本当に読みやすくて、星の王子さましか読んだことがない方でも読めると思う。
ただ星の王子さまと同じ感覚で読むとびっくりするかも!ハードボイルドじゃない!?と個人的には思います。
郵便物を空路で運ぶよ〜な話。
空から見える景色が逐一美しくて好きだ〜。あと夜間飛行は空と大地それぞれで戦う者たちの精神に根拠があって全てのことがすんなりと頭に入ってくる。自由とはとか。
人間の大地もまぁ良かったんだけど、やっぱりなんか最初に読んだ堀口訳よりも魅力が減っている気がする〜〜〜!!
友情を樫の木に例える文も、初めてこの文に出会った時はとんでもない衝撃を受けたものでした。けど今回は2回目だからなのか私が訳を気にいらないのか、うーんかすんで普通の文に思えてしまった。
思い出補正の存在を抜きにしても、初で読んだ堀口訳の方がおそらく原文が持っているであろう豊かな美しさがあったかもしれないと個人的には思う。(そちらには南方郵便機が収録されているのでそれの印象が含まれているかも!&原文は南方郵便機しか持っていないので検証不可)
しかしながらサン=テグジュペリが残してくれた文章が素晴らしいことには変わりないので星4かな。他の方の感想を拝見して興味が湧いたので上記2名以外の翻訳者のものもいつか読んでみたいと思う。