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Posted by ブクログ
(訳者解説から抜粋)
この本の表題、『赤と黒』の意味は様々な説がある。この2色に政治的、歴史的な意味があるという解釈が多くなされ、代表的なのは、「赤が軍服を、黒が僧服を表す」という説。そのほかにも、「共和主義・自由主義と宗教」の対比だとか、「情熱と死」の対比だとかいう説もあるが、いまだに真意は明確ではないのだそう。
また、上巻・下巻どちらの巻末にも英語で「To the happy few」というフレーズはスタンダールから読者へのメッセージであり、「最後まで付き合ってくださったあなたは幸福なる少数者なのですよ」という自負がみられる。
(感想)
我々の恋心、「こんな恋愛をしてみたい」という気持ちを刺激してくれる。
Posted by ブクログ
19世紀フランスの小説家・スタンダールの代表作の後半である。パリを代表する大貴族の知遇を得ることに成功し、社交界でそれなりに名前を知られるようになり、さらにはその大貴族の娘に求婚され、立身出世の会談を順調に歩んでいたジュリアン。ところがそんなある日、以前愛し合っていた夫人から届いた手紙がきっかけで、彼の運命は大きく狂い始める…。
この巻の読みどころは、ジュリアンに執拗に求婚する大貴族の娘である。ジュリアン相手に繰り広げられる恋愛の駆け引きは、ハラハラドキドキの展開でほほえましい。だがジュリアンが事件を起こして投獄されてからの彼女の動きは、はっきり言って狂気じみている。こんな行動をとられては、ジュリアンでなくてもひいてしまうだろう。最後の場面は、明らかに「サロメ」からヒントを得たに違いない。彼女は狂っているのか?イヤ、本当に狂ったのかも知れない。
Posted by ブクログ
下巻の後半は凄かった。
読んでいて思わず「えーっ!?なんで?嘘やん」って声が出る事、数回。あまりに劇的な展開の為、読む速度が加速した。エンタメ小説では?と思うぐらいだ。
ジュリヤンが、レナール夫人と別れた後、出会ったのが侯爵令嬢マチルダ。サロンの男達を従え、革新的な考えの持ち主。
ジュリヤンとマチルダ、
自尊心の高い者同士の駆け引きが、理解不能である。
うーん、恋なのか…?
ジュリヤンはレナール夫人の時と同じく、マチルダを落とす事に意義を感じていそう。マチルダも初めての恋に混乱し、言動が支離滅裂。でも、ラストに彼女が取った驚くべき行動により、ジュリヤンを本当に愛していたのでは?と感じさせられたり、王妃マルグリッタに自己投影しただけかもしれない、とも捉えられ、解釈が分かる。
レナール夫人のその後については、短い文章で書かれているだけなのに、だからこそ余計に悲しみを誘い、彼女の愛は本物だったと確信できた。
正反対の2人の女性から愛されたジュリヤン。激しすぎる人間であるがゆえに、自ら破滅へと向かう事になる。
彼の人生は一体、何だったのだろうか。
製材職人の息子に生まれ、金持ちを蔑み、成り上がろうとする野心にまみれる。一方で、頭脳明晰、美青年、周りの人に恵まれ、貴族社会の中で重宝される運も持つ。もっと上手く立ち回る事ができれば、十分に富と名声を得られただろうに、あまりにも不器用過ぎた。
ジュリヤンの人生にも赤(栄光)と黒(影)がある。
題名の持つ意味を読後にもう一度考えてみるが、
いろいろな捉え方ができそうだ。
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