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経済大臣の秘書官ポールは、諜報機関で重きをなした父や家族と関係を修復する。冷え切った妻との間に見える光。絶望的な世界で生きる個人の自由の果てを描く作家による現代の愛の物語。
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Posted by ブクログ
「何が何でも物語作品が必要である。自分以外の誰かの人生が語られていなければならない」 これは物語終盤、主人公がある危機に陥るが、「読書」によって一時的に絶望から救われる場面。 あまりにも絶望的?な本筋とはすこし離れるが、 ウエルベックの読書に対するポジティブな考え方が集約されているような気もして...続きを読む、無性に嬉しくなった。
謎の組織によるテロ行為はエスカレートし遂に犠牲者が出る。 その煽りを受けながら大統領選は終結する。 家族内での不幸。もっとも若い息子が死に、体の不自由な父親は生き延びる。 主人公は妻との関係を修復するも過酷な運命が待ち受けていた。 上巻から物語の重要な要素と思われていたテロとの戦いや大統領選は尻す...続きを読むぼみに終わり、家族の話、そして主人公個人の生死をめぐる話へと収束していく。スケールの縮小。 弟オーレリアンはともかく、妹セシルや義妹インディーは最後まで活躍するかと思ったが。イラストまで用いたテロ組織の正体は投げっぱなし。 大統領選もあれだけ騒いでおいていざ終わればあっけない。その終わり方も味気ない。 ウエルベック作品の割には強烈な毒や怒りはない。諦念と悲哀のトーンが全編に漂っている。世界は混乱し、人は死に、運命には抗えない。 「自分が耐えられなかったのは、無常そのものであると、彼は不安な気持ちで気づいた。無常とは、この世のものは何であれ、いつか終わるという考えである。彼が耐えられなかったもの、それは生きることの本質的条件のひとつにほかならなかった」。
作家ミシェル・ウエルベックの最新刊。時は2027年、大統領選挙を間近に控えるフランスを舞台に、経済財務大臣補佐官のポールを通して同国および世界の抱える病理と苦悩を見つめた大作。 相次ぐ国際テロ事件、選挙に向けた候補者応援活動、そしてパラレルに進行するポールと彼を取り巻く親族の家庭問題が、筆者の皮肉...続きを読むやジョーク、近現代の哲学思想をふんだんに交えて展開される。 ポピュリズムに支配される政治ゲーム、晩婚化と少子高齢化、過酷な介護の現場、メディアによる暴露など日本とも無関係ではないトピックに彩られながら、救われたいと願いつつ運命に翻弄される現代人を浮き彫りにする。滅び行く世界の中で、ポールと妻プリュダンスが行き着いた風景とは。サスペンスであり、恋愛小説であり、はたまた医療ドキュメンタリーであり。多彩な側面を示しながら、物語は静かな余韻を残して締めくくられる。
ミシェル・ウエルベックの二巻本の最新長編小説、ということでずいぶんと期待をもって読んだ。以下、おおいにネタバレがあるのでまだ読んでいない人は注意してほしい。 小説の途中までは、経済・財務大臣の腹心の高級官僚である主人公ポールを中心に、フランス大統領選を控えた選挙戦略、政府へのサイバー攻撃、父親の脳...続きを読む卒中とケアの問題、妹弟とくに弟夫婦との関係とそれを発端としたスキャンダルと実弟の自死、妹のキリスト教と妻の新興宗教、年を経た夫婦の関係、と何本もの糸を張って物語を紡いでいった。小説の終盤にかけてこれらの仕掛けをどうやって回収していくのか、と楽しみにしていた矢先に、ポールの悪性の口腔癌が発覚する。その後はほぼ仕掛けはそのままに、ポールの予後は思わしくなくなり、もうすぐ死を迎えるところで小説は終わる。数々の設定は宙吊りにされたままだ。思うに、それらは宙吊りにされるために書かれたのだと合点した。どうしたところで、死がこのようにすべてを無に帰すように終わらせるのだ、と示すために。おそらくは、小説の最後に置かれたのは妻との絆と妻の信仰だが、それが最後に置かれた意味はあるだろう。そのとき何を思うことが可能なのかと。 ウエルベックは小説世界の中で積み上げてきたものを壊してしまうことで、死の暴力を書こうとしたのだろう。『滅ぼす』というタイトルに込めた意味もおそらくはそこにある。もちろん、それはひとつの読み方でしかないのだけれど、剥き出しの「死」こそがこの小説のテーマなのだ。読者としてはせっかくの物語のかたを付けてもらいたかったという思いは残るが、それも含めてウエルベックの狙いだと思うこととしよう。 死に方に関して言えば、小説の中で出てきた数々の死 ― 実父の脳卒中(植物状態で生きているが)、ポールと実弟のオーレリアン、ポールの妻プリュダンスの母の交通事故死 ― を比べると、やはりポールのように癌で死にたいと思うのだ。自分が死にゆきものであり、およそいつごろ死ぬのかを知りつつ最後を迎えたいと強く思う。老衰の前に病によって強制的に死にゆくポールをウエルベックはひとつの理想とみているのかもしれない。そうでないかもしれないけど。
物語後半で展開されるのは人生の不条理劇。解明しようとしてたサイバーテロ攻撃も父が残した謎も大統領選もこれ以上進展がのぞめない。なぜならポールは口腔癌によって「滅ぼされる」から。 自分はまだ重い病気に罹ったことがないから、癌の告知、治療の選択、家族へ知らせる過程等をポールと共に追体験した。嘘つくまでは...続きを読むいかないが言うべきことを妻に言わなかったりセカンドオピニオン受けて治療法を天秤にかけたりと、細部にリアリティがあってこんな感じなのかーとしみじみ思った。 やっぱり、妻であるプリュダンスとパートナー関係が修復できてるのが今までのウエルベック作品と異質だと思う。 知人とも話したけど、ウエルベック年々作風丸くなっていってるよね????昔はもっと露悪的だったよ
少しだけ未来、フランス大統領選と同時並行して起こる、不思議な出来事。 それは主人公ポールの公私に広がる。 ポールの見る夢、時には白日夢に近い空想……暗示なのか深層心理なのか。 ネットという怪物 拡散というパワー 妄信という暗黒 これまでの経験からくる未来への安心感が、ガタガタと音を立てて崩れてい...続きを読むく、「滅ぼす」という行為。 恐らく、現代フランス社会の歪みをもう少しだけ理解していて読んだなら、この本の出来事がもう少し現実的に感じたであろう。 最後は「愛」…… 「私たちには素敵な嘘が必要だったの」 ……
初ウェルベック。 多彩なテーマも、ラスト近くになり俄然、性と死、そして看取りの話に収斂していく では大統領選やテロは何だったのか、ってことにはなるが、人間の社会や人の一生なんてそんなもの。 大枠の理解などできないまま死んでいく。
ウェルベックの新作。上下巻それぞれ300ページを超える長編だが、ほとんど一気読み。少なからず消化不良のストーリーではあるのだが、高度テクノロジー時代のテロに始まり、生と死、人工受精が普通になった近未来における原始的なセックスの意味などを描いて読ませる。『素粒子』『プラットフォーム』の上、『服従』『地...続きを読む図と領土』の下くらいか。
テロや政治の大きな物語を背景としつつ、フォーカスされるのは、一人の人間がどのように己の死に向き合うかということ。 文明の滅びのイメージと人間の滅び、自然の巡りなどを相互に響かせながら物語は進んでいく。 伏線では?と勘ぐりたくなるような匂わせが頻発するが、それらの記述は解決されず、物語の背景で滞留し...続きを読む続ける。 その解決されない問題に取り巻かれながら、もやっと曖昧に、でも確実に死に向かって歩んでいく流れが、私達の現実の肌触りに似ているような気がして震える。
上巻はのろのろ読みだったけど、下巻はあっという間に読めた。 上巻始めの感じはハッキングなどの技術による社会崩壊の話かと思ったら全然違った。もちろん世の中の在り方の事も含まれているけど、もっと大きな生死についての話だった。 意外な展開で、帯に書かれているように「読み出したら止まらない」 フランスらしさ...続きを読むがふんだんに出ていて良い。 ベストセラーに納得。
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滅ぼす
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ミシェル・ウエルベック
野崎歓
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