越谷オサムのレビュー一覧
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「まれびと」人ならざる者の登場する短編集
1 サーフィン・ゾンビ
サバが獲れなくなって寂れたロメロヶ浜、ミナミは1年前に海で死んだコータ先輩が「はなたれ八郎」になって帰ってきたのを見た。コータ先輩は腐った体でケロッとした態度でミナミと接し、廃れた地元を心配していた。
2 弟のデート
気になる補欠部員の望月に告白された紗良は引きこもりの弟、健人の事で元担任の紺野先生を訪ねた。健人が規則正しい生活に戻ったがリフォームのため一時的に住んでいる家では小さな子供の足音が聞こえた。
3 泥侍
市役所勤めの大宇巨青空(ふぁいん)はスーパー建設予定地のうめき声の調査のため現地に向かい、泥から上半身だけを出す泥田防、大宇巨作助を発見した。妖怪のたぐいと思っているとどうやら青空の先祖だったらしい。
4 ジャッキーズ
奈良の東金堂の薬師如来の四天王にいつも踏みつけられている邪鬼、その4人が人の寝静まった深夜に大冒険をする。 -
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印象に残った二つのお話。
「タイガースはとっても強いんだ」
野球に魅入られ、タイガースの勝利を真摯に願う、ポーランドの帰国子女の男性(笑)
すでに一文目からして、あらすじにまとめにくい。今日は気になる同僚と一緒に観戦する日。
観戦日の勝ちパターンをルーティンとして守っている男性の前に、迷子のポーランド人夫婦が現れる……。
一人称語り手の標準語と関西弁の使い分けがうまく、読みながらボケとツッコミが展開される。
タイガースの試合を観に行く。
ただそれだけなのに、なんでこんなドラマが生まれるんだろう。笑ってしまう。
「二十歳のおばあちゃん」
祖母が昔使っていた、豊橋鉄道という路面電車に乗りに、孫が付き添うお話。
この作品は、内容が印象的だったというより、とあるシーンで、おばあちゃんから香るジャスミンの香水の描写で、私の祖母が付けていた化粧水の香りがぶわっと広がったからだった。
記憶と描写がうまく結び付いたのだろうか。
その後、瓶のようなボトルを手がかりに検査してみると、レモンアストリンゼンという商品っぽい。(ジャスミンではない)
電車は、時間を移動する。
懐かしい感覚に浸らせてもらった。 -
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神奈川県の藤沢のスーパーに単身赴任してきた副店長・藤沢太郎。ある日、突然部屋に魔法使いの少女が舞い込んできた。魔法修行のため、小動物「まるるん」と一緒に来たという。奇妙な共同生活で巻き起こるドタバタコメディー。その裏側では、虐待といったシリアスな問題を取り上げながら、人と人との繋がりをテーマにしています。さらに魔法界の秘密も明らかになっていきます。
約500ページという多めの量でしたが、読みやすく、あっという間に読めました。
もしも魔法使いが現代に現れたら?というファンタジー要素がありながらも、子供の虐待というシリアスな話もありますが、全体的にコメディータッチになっているので、そんなに暗い気持ちにはなりませんでした。
まるるんの可愛さや魔法使いのひたむきさ・真っ直ぐさが、特に印象的でした。副店長とどう絡んでいくのか、面白さもあり、真剣な部分もあったりと読んでいて、ほっこりとした気持ちにさせてくれました。
段々と明らかになっていく魔法使いの正体や魔法界の謎。それを知った瞬間、ズシンと心に刺さった感じがして、なんとも言えない虚しさや複雑な気持ちになりました。「魔法使い」としての捉え方が意外なところからきたので、印象深かったです。
ハートウォーミング、コメディー、シリアス、様々な要素がありましたが、「家族」との絆を重視していて、家族とは何か?を提示されたように思いました。
魔法使いの今後に声援を送りたいです。 -
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浅井リョウ「それでは二人組を作ってください」
飛鳥井千砂「隣の空も青い」
越谷オサム「ジャンピングニ―」
坂木司「女子的生活」
徳永圭「鳥かごの中身」
似鳥鶏「十八階のよく飛ぶ神様」
三上延「月の砂漠を」
吉川トリコ「冷やし中華にマヨネーズ」
以上8つの短編集。
率直な感想を述べると、私には少し難しかった。
同居人との間には特別な価値観があり、そしてその形の多様さはとても素敵だと思う。
しかし、若輩者の私には実感が伴わなかった。
この物語を楽しむには私の経験が足りない。
逆に言えば、もっともっと多様な人と出会っていけば、きっとどこかで共感できることだろう。
以下は、いくつか気になった作品について。
「鳥かごの中身」は、途中まではすごくよかったのだが、結末に納得がいかなかった。
主人公はななかのおかげで救われたかもしれないが、ななかはあの後前向きにやっていけるのだろうか。
小さな少女が大人に諭されて、仕方なく従っただけではないか。
ななかへの救いがほしかった。
「十八階のよく飛ぶ神様」は、8つの作品の中では唯一ライトノベルっぽい。
しかし展開はラノベのようにはいかない。
読み終わった後に、愛着を感じてしまっていたのにと寂しさを覚えたのは私だけだろうか。
「月の砂漠を」は作品としての出来が一番いいと感じた。
八重の寂しさがよく伝わってくる。
いい夫婦の話。 -
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人見知りでシャイな主人公「いと」が人生を掛けて初アルバイトを選んだのがメイド喫茶
しかも、メイド喫茶がある場所は青森の津軽!
田舎ならではの偏見と津軽弁が飛び交う店内、地域密着のメイド喫茶
秘密兵器として投入した「いと」は初々しさと標準語が話せなさに早くもファンクラブ設立!
しかし、親&親友に秘密にしていたバイト先がばれてしまった・・・さぁどう乗り越えるのか
突然のオーナー逮捕⁉今後のメイド喫茶の行方は如何に。。
巨漢のオーナー、しっかり者の店長、シングルマザーでアップルパイの達人幸子、お調子者の博美
派手さはないですが物語が面白い。。
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