ピエール・ルメートルのレビュー一覧

  • 邪悪なる大蛇

    Posted by ブクログ

    訳は悪くないが、細部にミスがある。
    銃の口径を三十二、シトロエン2CV を11CVと書いているのは、犯罪小説の訳者としては未熟すぎる。

    0
    2024年09月11日
  • 邪悪なる大蛇

    Posted by ブクログ

    伝説の女性殺し屋が歳を取ったら…
    このキャラクターの設定がとても面白い。
    そして主人公、マティルドは容赦ない。
    マティルドのカオスな心模様に次々と巻き込まれていく人々…
    初めて書いた犯罪小説で、既にこんな才能を秘めていたとは、やっぱりルメートルだ。
    チラッとSPY×FAMILYを連想しながら楽しめた。

    人が歳をとるという現実をこれでもかと書き綴っているけれど、63歳じゃまだここまでヨボヨボにはならないかなぁ。
    現実にはプラス10歳くらいのイメージ。

    この作品はデビュー前に初めて書いたものだというから、当時のルメートルはまだ若くて、60代がとんでもなく老いぼれて見えてたのかも知れない。

    0
    2024年09月01日
  • 傷だらけのカミーユ

    Posted by ブクログ

    よくもこんなに登場人物を容赦なくひどい目に遭わせられるものだと思う。
    犯人の動機が、その暴力や犯罪の苛烈さに到底見合わないんですけど。
    暴力がトゥーマッチなところは減点かな、とはいえさすがに超ベストセラーシリーズ。めちゃくちゃ面白かったです。

    0
    2024年08月25日
  • 傷だらけのカミーユ

    Posted by ブクログ

    3部作の最終作。
    カミーユってこんなにカッコよかった?
    強く堂々と優秀な仕事っぷりを発揮するカミーユ。
    今作も難事件を担当し、解決に向けて動き回るのだが、ホント傷だらけ、特徴的な体型を想像するといたたまれない。
    シリーズならでは、前作、前々作からの登場人物たちの関係から、
    悲しみ〜アレックス〜傷だらけ
    と順番を守って読むのがベスト。

    0
    2024年08月17日
  • 傷だらけのカミーユ

    Posted by ブクログ

    ヴェルーヴェン警部3部作読み切りました。
    猟奇的かつ残酷な描写多数で心臓に悪い。
    でも予想外のストーリーとハラハラする展開の連続なので、読むの中断したくないくらい面白いんだよねえ。
    ただ、今回は容赦が無かったというか…ホント“痛み”と“悲しみ”しか残らなかった。
    作品としてはめちゃくちゃ面白いけど、やっぱこれは堪えるな。

    0
    2024年08月08日
  • 邪悪なる大蛇

    Posted by ブクログ

    「邪悪なる大蛇」(ピエール・ルメートル : 橘 明美・荷見明子 訳)を読んだ。
    
あの「その女アレックス」のピエール・ルメートルである。
    
認知症の暗殺者って設定が斬新ではあるが、ここまで暴走させるとは思いもしなかった。
どんだけ殺すんだか。
この先どうなって欲しいのか読んでいる自分にもわからなくなった。
笑っちゃいけないが笑うしかない『あ!』という展開だったよ。
    
あー面白かった!
    
ところで、翻訳者の荷見明子さんのお名前読めなかった。(はすみ明子)さんなんだ。

    0
    2024年08月07日
  • 邪悪なる大蛇

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    奇しくもパリオリンピック開幕と同時に読むことになったのですが、フランス的底意地の悪さや捻くれ、一筋縄でいかない、わけわからない…などの要素を堪能できて気持ちよかったです。
    そういうものが楽しめない方にはおすすめしません。

    0
    2024年07月28日
  • 僕が死んだあの森

    Posted by ブクログ

    衝動的に犯してしまった少年期の罪。良心の呵責に支配されるその後の人生が刻々と描かれ、読み手を引きこむ。登場人物が大人になっても続いていく小さなコミュニティの中の人間関係。「最後に明らかになる真実」と書くと平凡だが、ここまで引っ張れる力量と明るみに出る話の中身は、さすがルメートルとしか言いようがない。

    0
    2024年04月25日
  • 炎の色 下

    Posted by ブクログ

    やられたらやりかえす。

    半沢直樹ばりの倍返し
    ですね。

    権勢を誇るもつかの間、

    チンピラどものあっけ
    ない三日天下。

    名家の長女を舐めたら
    いかんぜよ、

    と、マドレーヌ演じる
    は夏目雅子さん。

    鬼龍院花子ばりの任侠
    ドラマ・・・

    では全くありませんが
    私の脳内変換はそんな
    感じです(笑

    時代や国やら違えども、

    男性はけっきょく金と
    女と権勢欲なんですね。

    そしてあざとい女性に
    してやられるのでした。

    0
    2024年04月27日
  • 炎の色 上

    Posted by ブクログ

    世間知らずな資産家に
    ハイエナやハゲワシが
    如く群がる詐欺師たち。

    資産管理を他人に任せ
    っぱなしにしてはダメ
    ねと。

    気づけば全てを奪われ
    てた主人公マドレーヌ。

    しかし彼女を愚鈍な女
    と侮るなかれ。

    この物語は獲物を詐取
    された雌ライオンが、

    ハイエナやハゲワシに
    襲いかかる復讐譚なの
    です。

    0
    2024年04月27日
  • 監禁面接

    Posted by ブクログ

    その女アレックスが面白かったので期待を込めて読んだ。
    アレックス同様、どんでん返しの連続であった。タイトルは暗いが陰惨な物語では無い。

    0
    2024年04月15日
  • 死のドレスを花婿に

    Posted by ブクログ

    記憶障害に苦しむソフィーという女性が、無自覚に殺人を犯してしまい逃亡生活を送りながら心を病んでいく…という話かと思いきや、第2〜3章でまさかの原因発覚、結末は意匠返し。
    悪役の衰弱スピードが速すぎで、仕返しがやや物足りないかと思う。

    0
    2024年04月12日
  • 天国でまた会おう 下

    Posted by ブクログ

    ミステリって感じじゃないな。どちらかといえばヒューマン系の感触。
    読み終わってしばらく経っても余韻があるし、大筋も良く、その中でも新しい知識の発見が多々あり、滋養となる本でした。
    いかにもフランス風といった風情がありそこが新鮮で良かった。

    0
    2024年04月09日
  • 監禁面接

    Posted by ブクログ

    失業中の主人公が受けた就職試験の内容が「重役会議を襲撃して監禁・尋問しろ」というものだった…という設定がぶっ飛んでいるが、その監禁中から主人公が暴走しだして、はちゃめちゃな展開に。
    何も知らされないまま騒動に巻き込まれる妻が不憫だ。

    0
    2024年04月06日
  • 死のドレスを花婿に

    Posted by ブクログ

    『そのおんなアレックス』の原点と言われるだけあって、全体的なイメージはよく似ている。
    主人公のソフィーのイメージが、最初、ぼんやりとしていて掴めなかったと思っているうちにどんどん変容していく感じが。
    構成も面白い。
    『その女アレックス』を読み返したくなった。

    0
    2024年02月28日
  • 僕が死んだあの森

    Posted by ブクログ

    主人公であるアントワーヌの心情が細かく書かれていて、ドキドキがこちらまで伝わってくる
    どういう結末になるか気になってどんどん読んでしまう。
    そして結末…超びっくり!って感じではないけど、想定外の結末だった。
    面白かった。


    海外ミステリーは苦手だけど、こちらはとても読みやすい。

    0
    2024年02月19日
  • 僕が死んだあの森

    Posted by ブクログ

    一九九九年/二〇一一年/二○一五年

    十二歳の少年の偶然の犯罪。彼は時をどう過ごしていくのか。
    罪を犯した事実は彼の中から消えることはない。けれど、時は過ぎ彼も成長していく。
    そして、彼の知らなかった事実を知ることになる。
    その後は??

    0
    2024年01月18日
  • われらが痛みの鏡 上

    Posted by ブクログ

    『天国でまた会おう』『炎の色』に続く三部作完結編。間を置いて読んでいるので前二作の詳細は覚えていないのですが、一作目を読んだあとの感想で、「面白かったけれどあえて言うならば男性ばかりでなくマドレーヌとルイーズについてもっと読みたかった」と思っていたら、二作目の主役がマドレーヌで我が意を得たり!と小躍りしたところ、完結編の主役がルイーズでした。素晴らしい。戦時下の話ではありますがルメートルの筆にかかるとどこか洒脱たような乾いた明るさがあって、気重にならずに読めました。教師をしながら週末に近所のカフェを手伝うルイーズとカフェの主人ジュールさん、軍の曹長フェルナンと病弱の妻アリス、真面目な兵士カブリ

    0
    2023年12月13日
  • わが母なるロージー

    Posted by ブクログ

    てっきり、カミーユのお母さん関連の話だと思って読んだら、全然違いました。笑

    短いのでサクっと読めますが、ちゃんと謎解き要素はあるし、動機もあるしで、めちゃくちゃ楽しめます。

    新幹線とか、ちょっとした遠出でまとまった時間がある時に丁度いい長さだと思います!

    0
    2023年11月24日
  • 僕が死んだあの森

    Posted by ブクログ

    ピエール・ルメートル『僕が死んだあの森』文春文庫。

    最初から最後まで息が詰まるような重い雰囲気の中で物語は展開していく。主人公の12歳の少年が抱え続ける罪の意識が彼の人生を少しずつ狂わせていく何ともイヤな話だ。


    夫と離婚した母親と共に2人きりで小さな村に暮らす12歳の少年アントワーヌは、森の中で隣家の6歳の男の子を誤って殺してしまう。

    死体を隠して家に戻ったアントワーヌは大切にしていた腕時計を失くしてしまったことに気付き、愕然とする。そして、小さな村は幼い子供の失踪に騒然となる。

    いつ、男の子の死体が見付かり、自分の犯行が発覚するかと怯えるアントワーヌだったが、その3日後に村を嵐が襲

    0
    2023年11月12日