まはら三桃のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
読後,ふと空を見上げている一冊。
人が空に憧れを抱く理由がこの本には詰まっていた気がします。
棒高跳の間,空は見えていない。でも,選手達はあのポールをこえた一瞬の間,空を体いっぱいに感じているんだろうなと思いました。
登場人物の発する言葉は透明感があるのにずっしりと胸に残る強さがあります。人生は不思議。自分の興味関心は自分でも分からない。だから寄り道してみることで見えてくるものもたくさんあるんだなと感じました。
展開の読めなさ,最後まで読みたくなるような構成も印象的な物語です。過去と現在が入り交じった構図であることに加えて,登場人物の名前を使ったトリックも組み込まれているので,最後まで読みたく -
Posted by ブクログ
弓道にはずっと憧れがあった。凛とした立ち姿、的を狙う真剣な横顔、かっこいい袴、、、もしも中学や高校に弓道部があれば、迷わず入部していただろう。4月から何か新しいことに挑戦してみたいと思ったとき、真っ先に候補に上がったのは弓道。とはいえ、全く何の経験も知識もないし、まずは雰囲気だけでも掴もうと思って手に取ったのがこの本だった。
そしてそれが大正解。弓道のことを全く知らない私でも稽古場や試合の風景ががありありと頭に浮かんできて、ますます弓道に興味が湧いた。弓道の精神論的な言葉も知ることができ、勉強にもなった。しかも読み方が難しい専門用語に読み仮名をふってくれているからありがたい。青春の爽やかなスト