まはら三桃のレビュー一覧
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レビューを拝見して知った本です。ありがとうございます。
五人の児童文学作家の届ける、競作リレー小説です。
この本屋さんにやってくる人たちには共通点があります。
「ぎりぎり」
どの人もみんな「ぎりぎり」状態のせっぱつまった人ばかり。
店員は小学五年生くらいにみえるけど「300年くらいやってます」と笑って答える男の子。
ごく普通の子どもの世界だけど、ちょっと異世界ファンタジー的な要素があります。
そして、各お話の作家さんは違いますが、全部ひとつづきのお話です。
小学五年生だけど、初恋あり、友情あり、いじめあり、別れあり。
最後の『桜の守の狐』に出てくるこりんに、健介くんは、もう一度会えたの -
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ネタバレ数学を美しいと唱える人はたくさんいるようで、博士の愛した数式とか…、私はもっぱらトワちゃんの感覚と1ミリとも違わないんだけど、そんな取り憑かれる程の世界を知っているのは正直羨ましい。トワの幼い頃からのカンちゃんに対しての妬みや罪悪感はとても正直でリアルで、自分の身を守るためにやってしまう行動にも、本能的なあまり妙に納得してしまった。トワの母親の態度も、なんだか自分を見ているようで反省させられる。
Q大の関口博士の言葉、人知を超えたものに脅かされるとき、あらゆる才能が力を合わせないと、人間の営みが保てない…。文化や文学、芸術が切り捨てられようとしている現代、若い世代の芽が脅かされないように、大 -
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ネタバレじんわり良かったです。いろいろな運命のターニングポイントがあるんだけど、物語の都合ではなく、本当に生きている感じがして、だからこその先が見えない謎があるようで。
一方で、イカロスの墜落やバベルの塔の神罰のように、真実をつかもうとしたら、神に突き落とされるという神話のようで、運命に抗う人々の強さと、それを突き抜けた先に見えるものの妖しい魔力のようなものを感じました。ただそれでも地に足がついている感じが現代風?
小説としては、短い断片が、時系列をばらばらにして並べられていて、読む側のテンポとしては、良くいうと軽やか、悪く言うと、その世界に引きずり込まれて沈殿していくような凝集感に欠けるように感じ -
Posted by ブクログ
運命は遺伝子レベルで決められたものなのか、後天的な努力で変えていけるのか、偶然の出会いで想像だにしていなかった方向に飛び出していくのか。三人の主人公はそれぞれの経験を通じて、それまでは見えなかった景色を見つけ出していく。
ちゃんと読み進めないと話の筋が分からないようになっているという心地よいもどかしさや、若い身体が瑞々しく活動する数々の描写、沼田さんをはじめとする魅力的なキャラクターに支えられた、とても気持ちいい作品だった。
一つ分からなかったのが、山谷くんが絵怜奈を突き放し、最後には居なくなってしまった理由。絵怜奈自身わからないままトラウマになってしまっているが、これはこれで良かったのだろ -
Posted by ブクログ
ネタバレ小学5年生の佑(たすく)のおじいちゃんは、佑の家の近所で一人暮らしをしている。
元刑事だったおじいちゃんはしっかり者だったはずなのに、最近は何か様子がおかしい。
どうも認知症になったようだ。
それを認めようとしないおじいちゃんを何とかなだめて、デイサービスの施設で入用介助を受けるために通うことにするのだが、それをレポートにまとめて夏休みの自由研究の課題にするよう担任の先生に言われる佑。
おじいちゃんも佑も気が進まないまま「ケアハウスこもれび」に通うことになる。
児童書ですが、介護される人と介護する人の気持ち、介護の工夫、様々な個性のお年寄りなど、わかりやすく誠実に書かれています。
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ネタバレ気になった言葉
●「心に的が浮かんだときに、矢は勝手に離れていきます。」(坂口先生)
●「ちがうのはあたりまえなんよ。だけ、それぞれに持てる能力で最善をつくすしかないんよ。早弥も自分なりにがんばれ。がんばって、試合で負けてもだれも責めん。少なくともおれは。」(春)
●「昨日できたことが、今日はできない。あるいは、昨日できなかったことが、急にできる。心のあり方が、大きく影響するのだ。」(早弥)
●「いくら思っとっても、実行せんやったら、思ってないことといっしょなんよ。あとから、やっとけばよかったって思ったって、間に合わんのよ。」(実良)
●「道具は人を選ぶけね。ふさわしい人にしか、使い