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神様はいるかもしれない。とぼけた顔をして。
佐藤倫太郎と佐藤林太郎。ふたりは同じ大学陸上部の棒高跳びの選手。周囲からは紛らわしいことこの上ないため、しだいにA太郎、B太郎と呼ばれるようになっていた。
かたや平凡な記録保持者、かたや全国レベルの花形選手のふたりの前に、練習風景を熱心にスケッチしていた芸術学部の女子・石井絵怜奈が、突然、自分も棒高跳びの選手になりたいと志願した。
そんな3人の前に、ある日大きな転機が訪れる――。大学時代と数年後の現在、ふたつの時代を往還しながら、物語は、次第に思いもよらぬ場所へと読み手を誘う。
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Posted by ブクログ
読後,ふと空を見上げている一冊。
人が空に憧れを抱く理由がこの本には詰まっていた気がします。
棒高跳の間,空は見えていない。でも,選手達はあのポールをこえた一瞬の間,空を体いっぱいに感じているんだろうなと思いました。
登場人物の発する言葉は透明感があるのにずっしりと胸に残る強さがあります。人生は不思議。自分の興味関心は自分でも分からない。だから寄り道してみることで見えてくるものもたくさんあるんだなと感じました。
展開の読めなさ,最後まで読みたくなるような構成も印象的な物語です。過去と現在が入り交じった構図であることに加えて,登場人物の名前を使ったトリックも組み込まれているので,最後まで読みたくなること間違いなしな一冊です!
Posted by ブクログ
運命は遺伝子レベルで決められたものなのか、後天的な努力で変えていけるのか、偶然の出会いで想像だにしていなかった方向に飛び出していくのか。三人の主人公はそれぞれの経験を通じて、それまでは見えなかった景色を見つけ出していく。
ちゃんと読み進めないと話の筋が分からないようになっているという心地よいもどかしさや、若い身体が瑞々しく活動する数々の描写、沼田さんをはじめとする魅力的なキャラクターに支えられた、とても気持ちいい作品だった。
一つ分からなかったのが、山谷くんが絵怜奈を突き放し、最後には居なくなってしまった理由。絵怜奈自身わからないままトラウマになってしまっているが、これはこれで良かったのだろうか。あえてこの立ち位置にした意味が分かる人がいれば教えてほしい…
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