まはら三桃のレビュー一覧
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「職人技」と言われるような技術を身につけた人が作り出すものは、機械で作られたもののように正確であると同時に、「手作り」ならではの魅力を持っています。
主人公・心(こころ)は名技術者の亡き祖父との思い出を胸に、その後を追って旋盤を回すことになります。
周囲は男子ばかりという特殊な環境の中で、技術の向上をめざして練習を重ね、「ものづくりに男も女もない。終わりもない。やり始めたら進むしかない」という祖父の言葉とともに、「高校生ものづくりコンテスト」に挑みます。
頼りになる先輩や、めきめきと技術を挙げてゆく同期との関係性も、高校生の青春が描かれていて、「お仕事小説」としても部活小説としても楽しむこ -
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前回読んだ「おかあさんの手」とは、また趣が異なりながらも、手からもたらされる素晴らしさを実感することで、改めて教えられることや感じられるものが親にはあるのだということを、強く認識させられた作品でした。
「かおり」のおとうさんは、車の事故で頭を打ったことにより、目が見えなくなったが、鍼師をしている彼にとって、特に不都合は感じていないようで、彼女が帰ってくれば「おかえり、かおり」と気付いてくれるし、雨が降りそうな気配を察することができたりと、目が見えない分、他の感覚が研ぎ澄まされている様子を物語から感じ取れたことには、まはら三桃さんの言葉にもあるように、『目を開けているときよりも、はっきり感 -
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講談社の「どうわがいっぱい」シリーズは、小学一年生から対象にした、初めてひとりで読むのにも適した、大きくて読みやすい文体と(少ない漢字は全て振り仮名つき)、物語の味わいを更に想像力で補ってくれる、絵の多さが特徴的です。
夕焼けの川原をおかあさんと一緒に帰りながら、今日あったことをとりとめも無く話したり、なぞなぞを出したりと、そんなささやかなやり取りに幸せを噛みしめている、女の子「みなみ」は、ある時、おかあさんの手に注目するようになります。
その、少しかさかさしていても、温かくて柔らかい手は、時には子どもにとって初めて見るような奇跡を起こしてくれることから、まるで魔法のような印象を持