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親友を交通事故で亡くした中学1年の理央は、ペットショップで出会ったちいさな鷹を育てはじめる。野生を失いつつある鷹の「飛ぶ」力をひきだすことはできるのか。そして、鳥が「帆翔」する姿のように、理央が心のバランスを保ちながら空をみあげる日はやってくるのか。九州の空を舞台に、不器用な少女が生きる気流をつかもうとする青春小説。
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Posted by ブクログ
不覚にも最後のページで涙しました。 ボーイッシュな女の子っていいな〜と思いつつ、一度は夢見た鷹を飼うということのリアルさがわかりました。 まだまだ優しい表現にとどめてはいるでしょうが、こうして夢を形にする若者を応援したくなります。
まはら三桃さんは児童文学を書かれているそうなので、この作品も読者想定は児童なのかもしれない。シンプルなテーマを真っ直ぐに描かれていて、すっと物語に入って行けた。 伸びやかな読後感に、たまにはこういう話も良いと素直に思う。
中学生にしてはヘビーな設定(親友の交通事故死、養護施設からの養子縁組など)だが、それぞれが互いにかかわりあうことで、乗り越えていく感じが清々しかった。 「鷹匠は女子高生!」を読んだ後だったので、石橋さんが登場してきただけでうれしかったです! まはらさんの作品は2作目ですが、中・高生が読むにはいい感じ...続きを読むかな。
中1の理央は入学前に親友の遙を交通事故で失ってからうつろな気持ちで生きていた。一年後、遙の形見となった赤い手袋を左手にはめ続ける理央は、遙と二人で見かけたペットショップの雛が成長した姿に心を奪われる。それは鷹だった。遙に見せるため、理央はその鷹を飼って空を飛ばせようと決意する。 *理央を見守る両親を...続きを読む始めとする大人たちがちゃんと大人で安心して読める。幼馴染みの康太も気持ちのいい少年だ。
野生を知らずに飼うと痛い目を見る。鷹匠になりたい女子中学生、理央。親友だった遥に鷹の姿を見せたい。親友の形見を外せない理央とペットショップで出会った鷹のモコ。いっぱい愛して、育てて、落ち込んで、それでも前に向かって成長していく姿が爽やかでした。
親友を亡くした女の子が鷹を飼い、育てていく中で親友の死を受け止め乗り越えていく物語。 結構ヘビーな内容が書かれているけど、それぞれあっさりしていて物足りなさはあり。 でも、鷹を飼う難しさ、厳しさ、大変さがよくわかり、それと同時に鷹の魅力が存分に伝わってくる。雄大な自然が感じられ、とても清々しい読後感...続きを読むでした。
児童文学なので読みやすい。 親友を亡くした中学生が、鷹を育てる中で自己を昇華させる物語。 2012年初版とあって、イマドキのアイドルグループなどの名前もちょくちょく出てくるので、賞味期限は短そう。 物語そのものは、普遍性のあるテーマを扱っているのでもったいない。
中学生の女の子が主人公。夕方、仲の良かった友達と別れた直後にその友達は交通事故で亡くなった。別れる前に貸してもらった手袋を外せずに一年中毎日、お風呂と手を洗う時以外はつけてきた。そんな彼女が、友達との思い出のペットショップにいた鷹のヒナを毎日のように見続け、その鷹を大空にはばたかせたいと願うようにな...続きを読むる。幼なじみのお寺の男の子は、3歳の時にお寺に養子としてやってきた子で、お互いに(恋愛などではなく)自然な思いやりの気持ちを持ちあっているところも、好感。
話としてはあっさりした感じかな。 でも、本当に自然は人に実に様々なことを教えてくれ成長させてくれると思う。 鷹を飼うなんて私にはできそうにないけど、実際に高校生の鷹匠がいるということでそれも驚き。 どんなことでも自分の好きなことがあるというのは幸せだな。
この作者の、ひたむきな女の子シリーズはどれも熱い。 「たまごを持つように」では弓道、 「鉄のしぶきがはねる」では旋盤工、 今作では、また意外なところで鷹匠をもってきた。 全く鳥に興味がなくても、猛禽類の魅力がひしひしと伝わってくる。 ちなみに、実際にいる女子高生の鷹匠がモデルらしいです。
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