草間さかえのレビュー一覧
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Posted by ブクログ
ネタバレ会社員の雅幸は結婚式直前に、婚約者に失踪されてしまう。
おまけに、消えた婚約者は一緒に暮らし始めた時の生活費にしよう、と言っていた共同名義の口座に入っていた600万円も一緒に持ち逃げしてしまっていたのだった。
穏やかで真面目な雅幸は、彼女がそんなことをしてしまったのには、何か理由があるに違いない、と考え、彼女の唯一の肉親である弟の綱紀の元を訪れた。
実は彼女と弟は犬猿の仲で、彼女は結婚式にも呼ぶつもりがなかったのだが、突然訪ねて行った雅幸に、綱紀は不本意ながらも捜索を手伝ってくれる。
何とか彼女が京都にいる、という情報を綱紀から手に入れた雅幸は、衝動的に綱紀と二人で、京都へと向かってしまう。
突然の旅であったため、宿もダブルの部屋しか取れず、一緒のベッドで寝ることになった二人だが、からかいの延長線上のように、雅幸は綱紀に抱かれてしまう。
以来、どこか陰のある綱紀に惹かれる雅幸。
綱紀が風邪で寝込んでいるところに、お見舞いに行ったのをきっかけに、二人の部屋を行き来するようになる。
ねだられると拒めないのは恋なのか、思い悩む雅幸だったが、いつの間にか雅幸の心は綱紀に傾き始めていた。
婚約者のことにきちんとカタがついていないのに、その婚約者の弟に抱かれてしまうことに納得できないもののカラダだけは引きずられて……
という話でした。
雅幸は、逃げられた当初は、まさか自分の婚約者がお金を持って逃げる、結婚詐欺のようなことをするなんて、と信じられなくて、何か他に理由があったに違いない、と考えるとても優しい人。(最終的に、婚約者には婚約者なりの理由があったのはあったんですが)
綱紀に気持ちが傾くようになっても、自分の中で気持ちをはっきりさせたいから、と探すのを結局諦めなかったりして、強情といえば、強情かな。
一方の綱紀は綱紀で、姉と二人、幼い頃に両親を亡くして、親戚の間を転々とした挙句、最後には施設に預けられたという過去から、しっかりしているようで、実は愛情に飢えていて。
そういうところが雅幸が放っておけなかった理由の一つで、綱紀が雅幸の素直な優しさに惹かれた理由の一つなのかなー……と思いました。
日陰に生きてる綱紀が、日向のような暖かな雅幸に惹かれるけれど。
実は、雅幸自身よく考えたら、そんなに日向で生きているわけではなくて、日陰のはずの綱紀の隣でも十分にあったかくて、というちょっとしっとり系の話。
悲しいものを抱えている人をそっと包み込むような話でした。
そういうのが好きな方にはぜひ、オススメです。 -
Posted by ブクログ
学校もののオムニバス?
生徒と先生、留年先輩と後輩、卒業生と教師とかいろいろ。
同級生からの評判はいまいちでも、主人公はある教師のことを気に行っていた。重要な個所で振り返るクセのある先生は、なぜか主人公に視線をおくる。
「ここ、覚えておけよ」
他の誰でもなく、おれをみるのは、なぜ?
表題作品が眼鏡教師だった、というそれだけで手にとったのですがヒットでした!
草間さかえさんの漫画は身体のラインと手の線の力強さと繊細さが入り混じっているところと勝手に思っているのですが、
今回の作品でさりげない動作の連続にもひかれました。
手がすべってカミソリで傷をつけたほほ、ばんそうこうを張っている、それをはがす、その血のとまった傷跡・・・。
その流れがものすごく自然なんですよね。
さて、続きがあるようなので買ってこなくては! -
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町工場で働く技術者×リーマン
憧れの上司にほのかな恋心を抱きつつ毎日を忙しく過ごしていた主人公は、ある日順調にいっていた仕事から担当をはずされる。
新しくまかされたのはつぶれそうな町工場。
親が会社をやめて以来閉めていた小さな工場を、息子が継いで再出発するという。
これは肩たたき(リストラ)の前兆なのか、と絶望する主人公に、町工場の青年は腹が立つほど前向きに仕事に取り組み、主人公をとりこんでいく。
小説誌に連載していた、基本一話完結の「途中から読んでも問題がない」というかわった形式での読み切り連載作品。
大きな事件は起こりませんし、主人公もどこかつかいもどころがない人間なのですが、攻めのわんこ君ががーーーっと物語を進めていくのが読んでて面白かったです。
脇役がしっかりとしてるのもあるでしょうし、ところどころ出てくる技術系のエピソードもしっかりしてる。
なによりオヤジ好きーのワタシには上司がたまりません!!
主人公がかわいくて仕方がないんですよ。
絶対憧れてるのとか、好きなのわかってるんですよ。
あああ・・・。←主人公達どうでもよくなる瞬間 -
Posted by ブクログ
ネタバレ容姿端麗、成績優秀、学生・伊勢×大学教授・春井
春井研究室(おちこぼれ避難所)にやってきた伊勢君に叱り飛ばされる日々の春井。ある日、彼の書きかけの恋文をPC画面で見かけたことで…。
春井教授の頼りなさもかわいい。不甲斐ない自分をわかっていて、伊勢君の前でおどおどするのは小動物の様。
思いを自覚してからも、ちょっと情けない。ま、分かるけど。
また、挿絵がくたびれた中年男そのもので…。
伊勢君もカッコイイけれど必死で。叱るのも愛情から、恋文も策を弄しての小道具。でも他人からは護って。いい感じじゃないですか。
「赤くなる耳がバラのよう」って、あなた、どんだけ恋は盲目、アバタもエクボ。
さわりいたい、やりたいとストレートな言葉、若いですね。
それにしても、48歳受。しかも親子程の年の差。う~ん・・・。どうもな~~~。 -
Posted by ブクログ
ネタバレ製薬会社の研究員である透は、過去の経験から人を遠ざけるようにしながら日々生活していた。
そんな透の目下の研究開発のテーマは、「身体を温めるサプリを作ること」。
どうすればいいのか悩む透の目に入ってきたのは、カレーの移動販売車。
店主が作るカレーは独特で、透は気に入り毎日通うようになる。
そんな店主との「また明日」という“約束”にまんざらでもなく思っていた。
ところが、街中で偶然、その店主・芹沢と出会い、酒を口にしてしまったところ透は悪癖のまま彼を押し倒し、無理に関係を持ってしまう。
罪悪感から、「なんでもする」という透に、芹沢は「かまわない」というが、そのまま姿を消してしまう。
というような話でした。
押し倒した……っていうので、どっちが攻めなのか、微妙に悩んでしまいましたが、まぁ、思ってた方が正解でよかったです。
過去のトラウマから人と関わるのを避ける透が芹沢のことが気になりだして、一歩前に進むお話……でした。
物語が丁寧に優しい感じで進んでいくので、割と好きな感じの話でした。
比較的穏やかな話が好きな人にオススメです。