もろづみさんの著作を初めて読んだのは「方舟」でした。
可愛い絵に似合わず、援交やら家庭不和やら親へのカミングアウトやら、題材が非常に重かったのでしんどかったのを覚えています。
でもこうやってまっすぐ題材に向き合う作品は、好きです。
で、今回の話はパティシエの話。
酔った勢いで色々あって、付き合う事
...続きを読むになった後輩×先輩で、あれ?普通の好みなBLですよ!と思ったらとんでもない。
とてつもなくリアルな恋愛話でした。
自分が昔、これと同じ形で破局した事があるので、読みながらつらいなんてもんじゃなかったです。
でもこれを想像で描かれたのだとしたら、素晴らしい。
自分は捨てられた綾部側の立場だったのですが、本当読んでいて先輩が可哀想で可哀想で。
本来、付き合い出してからは楽しい筈なのに、ずっと不安だったり悪い方へ悪い方へ傾いていったり。でも現実って結構、こういう些細な事で流されたり悪化したりするものですよね。で、漫画の様には逆転して上手くはいかないと。
話の展開は悪化する一方だし、扉絵は今にも首吊りそう絵だったり不穏なものが続くしでドキドキしましたが、ラストで報われて本当に良かったです。
ずっと先輩は、綾部は女の子を選ぶべきだったとか思い続けてそうですが、そんな事思いながらこの二人はずっと上手くいくんじゃないでしょうか。
末永くお幸せに。
ドラマCDにまでなっていたとは知りませんでしたが、綾部くんが下野さんなんですね!ちょっと聞きたいかも。
先輩は個人的には紀章さんがいいなあと思ったりしました。