中野京子のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
何年も前に上野の美術館で「怖い絵展」をやっていて観に行ったな〜
当時は大行列で、館内の展示物の説明もじ〜っくり自分のペースで読み進めることができなかったです。
でも初見ではただの絵としか認識されなかった絵達が、解説を読んだ後に再度観ると怖さというか、描かれている絵の意味がわかり、より彩り豊かになっていく感覚が今でも忘れられないです。
文庫本なので仕方ないですが、是非絵はググってwikiなどに載っている鮮明な絵を見てほしいです。
本だと暗い部分がよくわからなかったり、塗りつぶされているように見える部分も鮮明にみえて、拡大したりもできますから。
時代背景やその画家の人生をみると想像も含まれます -
Posted by ブクログ
書名のとおり、「フェルメール」と「オランダ黄金時代」についての本です。
フェルメールの作品だけでなく、かれが生きた17世紀オランダの画家たちの作品を紹介しています。分量的には、前者より後者への比重が大きいです。じじつ、本書が紹介している作品は38作で、そのうちフェルメールの作品は8作です。
作品それ自体を語るだけでなく文脈に置くことで、作品を関係の総体の一部と捉えているのは、さすがと思わせてくれます(いくぶん牽強付会に思える箇所もありますが)。知識をひけらかすこともなく、文体もわかりやすいです。
フェルメールについて知りたいという読者には期待はずれかもしれませんが、フェルメールが生きた時 -
Posted by ブクログ
ネタバレ最初のページでその絵画の一部分を見せて引き付ける、もしくは想像させてからの全体図と解釈。
いつもとはまた違った構成の美術話、大変興味深かったです。
描く作品に対する文章量は少なめながら(解説としては見開き1ページ分くらい)『モノ語り』のときほど物足りなさは感じなかったように思う。
短文に慣れたからなのか。
個人的には絵の作者名のところにも一・二文程度ながら解説があったのが大きかったと思う。
そんなところまで読ませてれるのかと。
印象的だったのはクラムスコイの『月明かりの夜』
これ中野先生のご指摘にもあったとおり、最近実際の絵を見たことがあったので、あの時の神秘的な感覚を思い出して鳥肌が立った -
Posted by ブクログ
クリムトの出自や経歴だけでなく、彼の生きた時代についても詳しく載っていて彼自身や作品についてよりくわしく知れて、より面白かった。
特にこの本の中でクリムトとは切っても切れない関係性を示すハプスブルク王朝、特にフランツ・ヨーゼフについての話がすごく印象的だった。
著者が表した「神話上の悲劇の巨人」という表現があまりに的を得ていてすごい。と同時にすごく物悲しい気持ちになった。
彼の死をきっかけに終わっていくハプスブルクの歴史の流れが切なかった。
クリムト作品といえば、金箔の輝く艶やかで特徴的な作品を思い描いていたけど、当然クリムトらしさが生まれる以前、または描き方を模索したり試作したりしてきた時 -
Posted by ブクログ
ネタバレゴッホやボッティチェリ等、一度は目にしたことのある名画にこんな逸話が残されていたのかと、読み進める度に知ることができて楽しい本だった。
何よりも最後の頁にあるゴッホの「花咲くアーモンドの木」の内容が良かった。
「ゴッホの短い生涯で、この絵を描いている時が、もっとも希望と喜びに満ちた幸せな時だったのだろう」という一節がとても心に刺さった。
死後に評価され、今に至るゴッホの作品だが、生前は1枚しか絵が売れず精神的な面でもとても苦しんだ話をよく目にする。
そんな中でも甥っ子が生まれた喜びを感じることのできるこの「花咲くアーモンドの木」に関する逸話を、作者のこの言葉を読むことができたことがとても良かっ